紙の本
日本史にどっぷり浸りたい方必見
2018/08/27 13:21
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
邪馬台国はどこにあったか?応仁の乱は画期だったか?江戸時代の首都は京都か、江戸か?明治維新は革命だったのか?歴史の謎解きをこの1冊で。中公新書の記念すべき2500冊目。古代、中世、近世、近代、現代における29の謎に豪華執筆人が迫ります。巻末のブックガイド「日本史をつかむための百冊」で、さらに読書の世界が広がります。日本史の研究は日々蓄積され、塗り替えられています。今注目されている日本史の論点を邪馬台国から現代まで。現代の論点では、いつまでが戦後なのか。沖縄返還か、北方領土問題解決か、戦後を終わらせる難題はまだ多い。
紙の本
興味深い内容の宝庫
2018/09/01 21:45
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
古代から現代までを、全部で29の最新の研究成果について論点整理した内容です。
一つの時代を40~50ページ程度でコンパクトに纏められています。詳しく知りたい方のためには、巻尾に参考図書が百冊紹介されているのも良心的。逆説云々といった妄想日本史ではなく、正真正銘の歴史研究家による論述ですので安心感があります。そして、その内容はまさに「逆説」という印象で、とにかく学生時代に学んだ歴史は何だったのかというくらい驚きの連続でした。ただ研究者の書いた本ですので、やや難しい箇所もありますが、最後まで読むことを勧めます。
具体的には、邪馬台国はどこか、大化改新の真実、道鏡は悪僧か、墾田永年私財法の再評価、元寇勝利の理由は神風ではない、江戸時代の首都はどこか、虚像坂本龍馬等々、興味深い内容の宝庫でした。
邪馬台国の推論は目から鱗でしたし、元寇神風がいかに杜撰な資料により創造されたのかが分かりました。そろそろ司馬遼太郎が創造した坂本龍馬像を修正してほしいとも思いました。そして何よりも、小泉がやったことは、国民のためではなく、竹下派を潰すためであって、結果として未婚率の増加や少子化を招いたという、とんでも総理だったことが理解できました。
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日本史の新しい視点
2019/04/29 06:20
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nobita - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代史の論点が新鮮であった。アメリカとの同盟で経済発展さっせることが吉田路線。又平成の天皇陛下は象徴に徹し、沖縄&アジア各国への巡礼をされた。今は鳩山一郎と岸信介の亡霊が闊歩していますが、同じ轍を踏まないように歴史を再勉強することが必要です。
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日本史の論点をコンパクトにまとめている良書
2019/02/20 14:33
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:パミチ - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代を古代・中世・近世・近代・現代に区切って、各々の時代の論点をその時代の専門家五人が担当し執筆している。各時代とも論点を5項目から7項目に絞り要領よくまとめられている。また巻末に「日本史をつかむための百冊」として論点別に参考図書を紹介しているのが有難い。参考図書の紹介も新書から専門書までと幅広い。歴史好きにとって必読の書である。但し、第4章の近代、「大正デモクラシー」の項は引用が多く、専門的すぎるきらいがあるのが残念である。
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この5人を選んだ方は・・・
2019/01/23 23:31
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:玉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
すばらしいです。
長年、悩んでいたところもストンと落としてくれましたし、
あんまり、詳しくなかったところも、なるほど、と思わせてくれました。
むしろ、とまどう読者がいないのか、心配になるくらいです。
この5人を選んでくれた方に拍手です。
今後、座右に置いて、
活躍させます。
ありがとうございました。
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面白かったし、勉強になったけれど、いくつか不満も。
あまりに近代現代寄りで、バランスが悪い。筆者によりなんというか気合の入り具合?が異なる、などなど。相対的に中世と現代が良かった。
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<目次>
第1章 古代 倉本一宏
第2章 中世 今谷明
第3章 近世 大石学
第4章 近代 清水唯一朗
第5章 現代 宮城大蔵
<内容>
現代の日本史学会の「論点」となっていることをまとめたもの。勿論、論者の立場から書かれているバイアスを差し引いて考えなければならないが…。
現代史はちょっと難しかったが(特に経済史部門)、おおむね歴史を学ぶものならば、理解できる内容ではなかったか?
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2019/3/30読了。新書一冊に凝縮・網羅された日本史の論点整理。それぞれの世紀の論点切り口が面白かった。
あと2、3回読み直すと、それではこの部分を深掘りしてみようかとか知的好奇心のとっかかりになれば。
ちょうど、元号が改まる時期でもあって面白く眺めてみた。
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日本史の各論点についてわかりやすく
本格的に述べられていて、面白く読めました。
なんとなく正統的な知識・論述が読めたような
気がします。
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古代から現代まで、それぞれの時代の専門家によって、その時代の論点を上げて書かれています。論点に絞って歴史を学び直すことで、よりその時代を知ることができると思います。著者の重要と思われる点について書かれているのであって、いわゆる「日本史の謎」というものについて書かれたものではありません。世間や自分で思っていた歴史が、それを学んだときから時間がたって、実は違う発見があり、今はまた違う事実になっているということを知ることは重要だと思います。思い込みというものについて客観的にみる訓練にもなるのではないかと。
長い広大な歴史を1冊にて論じるという無茶なことをするなあと、期待せずに読み始めましたが、ピンポイントに絞ることでその問題が薄まり、面白く読ませていただくことができました。歴史は定期的に棚卸をして学び直すことが必要だと考えさせられました。
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答えが見つかるわけではないけれど、興味を持つのにとても良い企画だと思う。読み切るのに時間がかかったけれど、歴史にあまり興味を持てないと思っていた自分にとっては新しい感想を持たせるような一冊だった。
180915
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日本史の中で、識者によって意見が分かれている点などを、古代から現代までに分類し、それぞれの専門家が章ごとに執筆してい
ます。確かに面白い論点ばかりで興味深く読ませてもらいました。
特に近世以降は、現代につながる日本の特性が徐々に表れてきて、歴史の連続性・継続性を再認識しました。
<目次>
第1章 古代(邪馬台国はどこにあったのか
大王はどこまでたどれるか ほか)
第2章 中世(中世はいつ始まったか
鎌倉幕府はどのように成立したか ほか)
第3章 近世(大名や旗本は封建領主か、それとも官僚か
江戸時代の首都は京都か、江戸か ほか)
第4章 近代(明治維新は革命だったのか
なぜ官僚主導の近代国家が生まれたのか ほか)
第5章 現代(いつまでが「戦後」なのか
吉田路線は日本に何を残したか ほか)
日本史をつかむための百冊
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自分が学んでいたときよりも,研究が進み,その当時の見解とは大きく変わったものがあることに,まずは驚きました。
現代史は,自分が生きてきた時代と重なる部分もありますが,天皇陛下が象徴天皇制のあるべき姿を常に模索してこられたことを改めて認識させていただきました。
平成が終わろうとしている今,ざっとこれまでの歴史をふりかえるきっかけを与えてくれる本です。
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古代、中世、近世、近代、現代と日本史を5つに分け、各時代ごとに第一線の学者が執筆。
各時代5~7の論点で「邪馬台国はどこにあったのか」「元寇勝利の理由は神風なのか」「明治維新は江戸の否定か、江戸の達成か」「戦争は日本に何をもたらしたか」「戦後日本はなぜ高度成長できたのか」などツボを得た興味を引く題目だ。一項目6~10ページ位で最新研究も紹介しつつ自説を述べている。短いのでとても読みやすい。関心のある論点、あるいは時代のみ読んでもいい。
近世は歴史ドラマの時代考証などで名前がでる大石学氏。
「大名や旗本は封建領主か、それとも官僚か」では、大名は江戸生まれ江戸育ちで、国元は国家老がとりしきり、在地性のない大名が増えたことで明治維新になり土地と人民を何の抵抗もせず返上した。また身分としての「家」はしっかり固定されていたが、「家」の中の個人は、比較的自由だった。農家の次男三男は江戸などの都市に出て町人になる、また町人はお金で侍株を買い侍になる、農家の子が武士の家に養子に入る、侍がいやで俳諧師や画家になる、などの例もあったなど興味深かった。
「明治維新は江戸の否定か、江戸の達成か」では、江戸の達成であるという。明治維新は、勝ち組負け組と簡単に二分できない、幅と深さがあり、幕府側の者も明治政府に登用され、それは250年続いた幕藩体制の平和がもたらした列島の均質化がなされた結果であり、そういう意味で江戸時代は旧体制として切り捨てられるものではないという。 同じことは「近代」の部の「明治維新は革命だったのか」でも述べられていて明治維新はきわめて大規模な「革新」であるとし、それは江戸の蓄積が生みだしたと述べられている。
2018.9.18購入 本屋でピックアップされていた。
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古代、中世、近世、近代、現代に分けて、色々な論点について書かれてました。
日本史の研究は日々蓄積され塗り替えられているというのが、新鮮でした。