紙の本
翻訳という仕事
2018/11/30 03:49
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投稿者:あられ - この投稿者のレビュー一覧を見る
2000年に没したエドワード・ゴーリーの新しい絵本が、2018年に日本語訳で出るとは!(しかも、というか、もちろん、というべきか、翻訳は柴田元幸さん)……という企画の3冊目。
本文は原文(英文)と柴田さんのすばらしい日本語訳(押韻がすてき)が同時に読める形式で、巻末の「訳者あとがき」で、やはり柴田さんによりよりストレートな訳(散文訳)が読めます(例によって)。
作品についての解説はこの「訳者あとがき」に詳しいですが(表紙にある著者名、Eduard Blutigについても解説されています)、ストーリーが(ゴーリーにしては)単純なこの絵本、来歴は全然単純ではなく、興味をそそられることしきり。何か新たにわかることがあったら増刷時に補記すると柴田さんが書いておられ、増刷如何も気にかかることになります。
それにしても、エドワード・ゴーリーの絵は本当に魅力的です。見ていて飽きることがありません。この絵本の水の表現など、ゴーリーは描きながら何を考えていたかな……と想像するのも楽しいです(案外、「おなかすいたな」みたいなことかもしれませんが)。
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奇妙で残酷。
でもちゃんとストーリーがある。
家族の嫌われ者であるシオーダの物語。
あとがきで訳者の柴田元幸さんが書かれているように、「異色作家の異色作品ということは、マイナス1かけるマイナス1がただの1になるように、普通の作品になるのではないか?その疑念は、ある意味正解である。」というわけだ。
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ゴーリーの絵本は、奇妙さがクセになる。
わけわからわからない。
奇妙さがクセになる。
タイトルが「音叉」なのは?うーーーん、わからない。
何度も読み返してみても、明るい気持ちにはならないストーリー。
けれど、不思議と救いないような重たい気持ちにもならないのは、妖怪が愛嬌ありかわいかったりするからか。。
例えようのない不思議な後味、不思議な余韻の残る絵本。
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家族は悲劇に見舞われますが
いつもよりは ややソフトに思えてしまいます
ゴーリーにしては という事ですけど
虐待を受けていたシオーダが
幸せになれたのが 救いでしょうか
しかし これもシオーダが
死んだ後の夢かもしれませんし
もしかしたら 呪いかも と思えますね
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月イチ絵本。
うーむ。
ゴーリーらしくもありゴーリーらしくなくもあり。
相変わらずである。
一般的には鼻つまみのシオーダが読者の同情を買うようだが、僕にはどうにもこの子が好きになれん。
鼻をつまんでしまいそうである。
いわゆる「うざいやつ」なんじゃないかなと想像しながら読んでしまったからか?
というわけで僕も風呂場で溺死。
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連続刊行三冊目。今回は家族から虐待された少女が海に身を投げて…ゴーリーにしては珍しく勧善懲悪で、うん?普通?と思いますが、やっぱりちょっと違うのです。柴田さんの韻を踏む訳は流石です。最後の散文訳も綺麗でそれもとても良かった。訳者あとがきにある、この本の謎の出版経緯もとても興味深く読みました。この緻密な絵を二度書いたらしいと知ってびっくり。さらにこの本のいろいろな不思議な部分が、解説により説明されていたのもとても良かったです。いつもとちょっと違う、でもやっぱりゴーリーな世界を楽しみました。
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内容はとても好きだけど、この訳し方があまり好きではない。読みづらいしなんか疲れる。普通に訳してくれればもっと絵に集中できるのに…。といつもゴーリーの絵本を読む度に思う。
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家族に疎外されていたシオーダが海の底で出会った怪物,これが何とも不思議な力でシオーダの代わりに復讐を果たす.ランプの精のような力を持っているのかな.柴田さんの訳はいつもながらゴーリーの作品にぴったり.
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初めてのゴーリー本。なんだか得体がしれない。よくわからないが、もっと他のも読んでみたいと思うのは、まんまとエドワードゴーリーの世界にはまっているのだろか。
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ゴーリー的には珍しい悪者がちゃんと懲らしめられるお話。あごひじついて話を聞いてあげる怪物がかわいい。
シオーダはなぜ水中で息を?怪物はどうやってバスタブに?裏表紙の逆さまに沈んだバスタブはなに?やっぱり疑問は多いけど、それでこそ面白い。
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エドワード・ゴーリーらしからぬ作品
こんなに普通に良い話が
エドワード・ゴーリーがかくと
途端に異端になる
不思議な作家
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タイトルに惹かれ手に取った
不思議な物語
復讐譚
最後まで
タイトルの意味はわからず
音が震える 共鳴する
あの感覚を意味するのだろうか
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子どもが死なない(もしかしたら死んでいるのかもだけど)本作。毎度のことながら、ぶつ切りにされたシーンを繋いでも何を伝えたいのかまではわからない。ゴーリーにしては単純な、言ってしまえばどこか勧善懲悪的な構成が物珍しくもありました。