紙の本
唯一無二のグルーヴ
2023/01/01 16:23
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投稿者:ダタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
何だろう、この感覚は。
訳も分からず奔流に飲み込まれ、
何処とも分からぬ場所に流されていく感じ。
人の生から死も
生活という蓋を剥がしてみれば、
この作品のような得体の知れない
濁流が流れているだけかもしれない。
何も考えず、言葉に圧倒されたい方に
オススメの作品。
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92年に河出書房新社から刊行されたものの再刊。
河出書房新社→白水Uブックスって意外に多いような気がする。気のせいか?
読んでいる間中、どうもこの作中に漂う雰囲気を知っている……という気がしてならなかったのだが、漸く思い出した。昔、プレステであった、『クーロンズ・ゲート』だ!
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わけがわからなすぎて、なんとなくわかったふりをすることもちょっと無理なくらいないわからない
なのに、やたらと饒舌な語りにひきづられてなんか読めちゃう
わたしとあなた、とか、あなたと彼、の境が曖昧になることはありそうだけど、あなたもわたしもかれも、物も言葉で名指される対象も言葉自体もすべての境をうやむやにしてしまうくらいの大胆な試みなのかも
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一日中灰が降る街。
街はあらゆる汚物に塗れ、雑多で騒がしく、住人は不潔で無知で、陰謀論と噂好きの怠惰人々。
と想像してこんな感じかなと思っても、その何十倍も汚いのだろう。その始まりは、街の人々の行いから始まったのだから、人がこのような街にしたのだろうか。それとも街がそうなるような環境だったのだろうか。
汚穢を気にせず、偶然から運命を妄想し、外からの権力を気にしながらも外に行こうとはしない。ぼんやりとなんだか浮かんできそうで、自分が浮かんできそうになって考えるをやめる。
もし住人であったならもう逃げ出すしかないけれど、逃げ出すのさえ理由をつけて出ないだろう。
この街は私の中にあるのだろうか。
黄泥街は果てしない夢が醒めないでいる。とある。それはぬるま湯のような悪夢だと思う。