紙の本
容疑者Xには勝てない
2019/04/23 01:52
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投稿者:Yul - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりのガリレオ。
面白かったけど、やっぱりもう容疑者Xを越える作品は難しいのかな。
個人的に、好きな順に並べると
容疑者X>真夏の方程式>沈黙のパレード>聖女の救済
という感じです。
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久しぶりのガリレオシリーズ。頭の中では映像化されてるキャストの皆さんの顔が浮かぶ。最後まで物語の結末がわからず、ドキドキ。大切な家族、恋人、仲間の為に。そしてそれは湯川教授も同じだったんだと、ほっこり。過去の事件を思い起こしての、湯川教授の想いに、涙。
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さすが、東野さん。
法が裁かない極悪人への復讐ものと思ったら、ひと味もふた味も違う。
終盤にきての形勢二転三転はお見事としか言い様がない。
警察が、どうやって真相にたどり着くかのどきどき感。
今回ばかりは、ガリレオ先生に事件を見抜いてほしくなかった。
でも、見事な着地に満足のため息。
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久々のガリレオシリーズ。
草薙と内海が湯川に頼りすぎているのではと不満だったのだが、本作では湯川と警察のバランスが良い。
分かっていながら手が出せない警察側の歯がゆさがやりきれない。
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幾重にも練られていて絶妙!これが真相、と思ったところでまた別な事実が。今回は事件の渦中に自ら身を置いた湯川教授の本心もいい。事件の核心に迫っていくガリレオ先生の推理に身を委ねて最後まで楽しめた。
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なるほど。。。偽証は罪になるが沈黙は無罪という、今回は黙秘権について真っ向勝負を仕掛けてきた東野作品、そしてガリレオ作品。直木賞を取った容疑者Xの献身以降やたら人情派なんだけど、この作品はまたさらに上をいくような感じ。どうして湯川がはじめからなみきやに入り浸ったのかがずっと謎だったんだけど、そっか、親友の仇討ちね。憎いなぁ…って最後にやられた。犯人は一転二転三転とくるくる変わるので予測不可能だったしちょっとくどかったかな。でもラストが良かったからいいのと、わたしは東野作品で容疑者Xの献身以降の作品にあまり魅力を感じたことがなかったから、今回彷彿させてくれたのも良かったのと、沈黙という献身という愛も切なかった。
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「沈黙のパレード」
シリーズとしては6年ぶりの単行本。長篇書下ろし。
第1作「探偵ガリレオ」の刊行から20年。第9作に当たる今回、容疑者は町の人気娘・並木沙織を愛した普通の人々。並木沙織は、天性の歌声を持ち、歌手になることを目指していたが、突如町から失踪していた。殺されたのは、草薙の因縁の相手であり、過去に黙秘を続け、証拠不十分で釈放された蓮沼という男。哀しき復讐者達の渾身のトリックが、湯川、草薙、内海薫の前に立ちはだかる久々のガリレオシリーズは気合が漲っている。
パレードを上手く使った犯行、協力者の作り方、蓮沼を殺したトリックと目が離せなくなっている。皆が愛した人を殺しながらも罪を罰されることもなく、自分は被害者だとのたうち回る蓮沼をどうにか出来ないか。その思いを繋げて大掛かりで複雑な犯行計画を成し遂げる。ポイントなのはどうにか出来ないかと言う部分で、容疑者達の「どうにかできないか」というものが必ずしも共通していないということ。殺したい者、まずは罪を告白させたい者、殺しではなく刑務所にぶち込みたい者等、ばらばらでありながらもうまく計画が遂行される。
今回の事件は蓮沼が一度目に証拠不十分で釈放された殺人事件が大きく関係してくるが、そもそもあれだけの状況証拠が出ていながらも黙秘することで無罪となることがあり得るのかと疑問が沸いた。だからこそ、もし蓮沼の様に釈放されたら、自らの手で鉄槌を下したくなる気持ちは十分に理解できる。
そして、話の流れから想定されたある結論が引っ繰り返り、更にもう一度引っ繰り返る辺りは大きなポイント。いつもの湯川による真犯人との対話がなされる。1度目のひっくり返しにおいては、容疑者とされた町の人々にとっても大きな衝撃だったと思われる。これをある種の裏切りと感じても不思議ではないが、そこは既に罪を共有したことからくる赦しなのだろうか。
上述した通り犯行・トリックも良く仕上がっていて、石神哲哉を思い出させるシーンがあったり、積極的に事件に関わろうとしたり、よく話すようになったり、湯川が少し変わって(成長した)いる。
一方で、沙織が殺される引き金となったと言える“ある出来事”に関しては腹落ちしない。多くのミステリーでも見られるモノであるが、毎回腹落ちしないんですよね。それは、防げるんじゃないのか?と思ってしまい、安易にそれを引き金にしているんじゃないかと考えてしまう。勿論、今回はその他の魅力が、その点を補って有り余る形になっていて、面白いは面白いんですけどね。
シリーズとしては6年ぶりなので、前作を振り返りながら、読むのもお勧め。
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湯川Profおかえりなさい!!
相変わらず後半はカードがどんどん開いていって驚かされることばかり…。
ネタバレしそうなので、このへんで失礼します…。
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東野圭吾恐るべし。
ストーリー、展開、人物描写、情景、ミステリ要素、意外性
これほど読み終えた後に、「堪能した」と思える作家はまだ知らない。
作品の完成度として美しすぎる。
言うことなし。これぞエンタメ。
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ガリレオシリーズ最新作。安定の面白さ。
事件解決したかと思い、残りを読み進めるとまさかの展開。「そんなのありかよ〜」と言うのが読み終わった時の正直な感想。
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【ガリレオ、再始動! 今度の相手は街の人たち全員だ】秋祭りのパレードで、ある殺人が起きる。容疑者は街の人々全て! 哀しき復讐者たちが、湯川や草薙、内海薫の前に立ちはだかる。
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ガリレオシリーズ。
東野圭吾自体も1年半ぶりぐらいだし、ガリレオシリーズも久しぶり。
アメリカに渡った湯川が戻って来て、草薙や内海を困らせる事件の真相に迫る。
一人の女性の失踪、そして3年後の遺体発見。
簡単に犯人が逮捕されるが、この犯人は以前にも少女誘拐、殺害で逮捕されるが、黙秘権と証拠不十分により、不起訴になっていた。
状況証拠が残っているのに、今回の事件でも保釈される。
その時、女性を愛する人々は復讐を誓うのだった…
もちろん殺人は許されることではない。
しかし、容疑者と思われる人々のそれぞれを思いやる気持ちが、切ないし、「もし自分が…」と考えると、一概に責めることは出来ないと思ってしまう。
根底に流れるものは、「容疑者Xの献身」を思い起こさせ、ラストで湯川からも、その話が出て、納得。
映像化からしばらく経っているので、以前のキャストで映像化されるのは難しいのかもしれないけど、映像化されたら、きっと泣いてしまうと思うほど、切なくて、悲しい物語だった。
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安定の東野さん。安定のガリレオ。
そういうえば、と気になったことが1つ。なんてことないように、ついでのように性犯罪を絡めてくるのがちょっとむかつく。
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話が二転三転して、最後の最後まで面白かった。
今作で石神の名前が出ると思ってなかったのでビックリした。
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再読
司法が裁けない犯人に対する私的制裁、仇討ちは許されるのか?
司法における沈黙は権利として守られるべきなのか?
この2つがテーマ。
権利が悪用された場合の法と感情はどちらが優先されるのか。
未解決事件と現在の事件を通して描かれていく。
過去と現在の事件の意外な繋がりと犯人の正体。
途中で犯人が自首して来て一件落着と思いきやどんでん返し。
その結末も捻りをいれておりストーリー展開も違和感無し。
トリック云々より、事件と共犯者たちの心情描写が丁寧で好感が持てる。
原作が丁寧なので映画化でも期待が出来る。