紙の本
居酒屋チェーンのノウハウを探る書です!
2018/10/12 14:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、近年、非常に競争が激しくなっている居酒屋チェーンの戦略について考察した書です。居酒屋を全国的に有名にしたのは、まさに居酒屋チェーンですが、この世界は参入者が多く、非常に激戦化している分野でもあります。しかし、それでも一攫千金を狙って、外部からの参入者は後を絶ちません。そのような状況において、居酒屋チェーンで成功を収めている企業のノウハウはどのようになっているのか。本書は、その秘密を探る傑作です。
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知っているお店が殆ど。
それぞれの経営者がいろんなことを考えて、それが一度は上手く行ったり、行かなくなったり。
その陰で、全く上手く行っていないお店もあるわけだ。
色々と面白い。
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1964年の東京オリンピックが民間の警備会社を、それに続く1970年の大阪万博が飲食チェーンをレガシーとして産み出した、ことは知っていましたが、セコムの飯田亮と居酒屋チェーン「天狗」の創業者、飯田保(彼のことは初めて知りました…)が兄弟だったなんて!何気なく飲みに行く居酒屋ブランドの産業史は、あまりにディープでイノベーティブな物語の連続なのでありました。著者いわくの「奇人・変人」創業者列伝です。みんな、強烈なキャラクターと有り余るパワーと飽くなきベンチャースピリットを発散しまくっています。日本の経営者にはスティーブ・ジョブズみたい存在はいない、みたいなこと言われがちですが、夜の街では居酒屋ジョブズたちが、MacやiPhoneならぬ居酒屋アップル新業態を作りまくっていたのだと知りました。そのアイデアと実施のスピードと失敗・挫折の数々。この戦国史は文句なく面白い!御三家「養老乃瀧」「つぼ八」「村さ来」が切り開らき、新御三家「モンテローザ」「ワタミ」「コロワイド」がアップデートし、そして百家争鳴の今、そして2020年のレガシー足り得る新・居酒屋チェーンが生まれるのか、この本片手に居酒屋巡りして語りたい!
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ブラック企業の代名詞的に語られる居酒屋だが
その創業者の人生は波乱に富んでいて側から見ると面白い。
10年持てばいい方で
後だしじゃんけんで成功体験を塗り替えていく
ただそのキメラかんというか混ざりあったものこそ
日本的だなーとも思う。
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浮き沈みの激しい外食業界。その中でもさらに激しい競争にさらされるのが居酒屋業界だ。3000円以上の高額な客単価は儲けも大きいが、リスクも大きい。
そんなハイリスク・ハイリターンな市場には一攫千金を夢見る若者たちが次々と挑み、そこで勝者となった者は1代で何百店舗ものチェーン店を立ち上げていた。
フランチャイズ方式で1000を超える店舗を開いた「養老乃瀧」の木下藤吉郎。セントラルキッチンを導入し、株式上場も果たした「天狗」の飯田保。コスパの高い酎ハイを発明した「村さ来」の清宮勝一。彼ら先駆者を経て、居酒屋創業者の社会的地位は向上、現在ではワタミやモンテローザ、コロワイドなど居酒屋をルーツに持つ総合外食企業が台頭している。
こうした歴史を踏まえ、今も生き残っている居酒屋をながめると、店名から料理、店舗運営などはどれも似たり寄ったり。法に触れないギリギリの範囲で、他の居酒屋を模倣することが今の居酒屋経営者に求められる。その結果、居酒屋業界では訴訟合戦や企業買収などが起こりやすい。さらに、カリスマ創業者の個性やブラック企業問題などが社会ニュースをにぎわせる。
居酒屋業界とは、戦国時代のような弱肉強食の世界なのだ。
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歴史がコンパクトにまとまっていてとても良い。一攫千金の夢、栄枯盛衰、失敗と再生、いろんな物語が詰まっていて今のベンチャー・スタートアップの勃興と似たものを感じる
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チェーン居酒屋の始まりは、1970年頃の
「つぼ八」「村さ来」「養老乃瀧」が挙げ
られます。
誰もが一度は行ったことがあると思います。
その後、バブル崩壊、リーマンショック、
東日本大震災などにより、業界自体の規模
が小さくなっているパイを、さらに互いに
奪い合っているのが現状です。
さらにコロナ禍の大打撃です。居酒屋は今
後どこへ行くのか。
この本はチェーン居酒屋が、どのような変
遷を経て現在に至るのか。
創業者の行動力などはビジネスパーソンの
観点からも学ぶべき点は多いです。
そうなのです。レッドオーシャンに勝負を
挑む興亡史として外食産業の成り立ちを学
べる一冊です。
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街で見かけてお世話になる居酒屋の歴史が分かる本。
フランチャイズ、直営店、総合店などの問題点があると淘汰される厳しい世界である事が分かる。
どの創業者のエピソードも面白いが中でもつぼ八の創業者石井氏の項は印象的。普通ならめくじら立てるところワタミ氏達をスカウトするところなど人間的な器も見逃せない。
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競争激しい居酒屋チェーンの栄枯盛衰史。良いアイディアは「百軒覗き」ですぐにマネられてしまう、まさにレッドオーシャン。
養老乃瀧、村さ来、つぼ八などの居酒屋チェーン第一世代の発展史がおもしろい。
その後の専門店化、低価格化の流れも興味深い。