紙の本
物語の序章
2020/10/09 09:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うえありひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
長編ファンタジーが好きなので読んでみることに。炎魔(えんま)と呼ばれる生き物から採れる〈火〉しか使えなくなった世界のお話。現実の私達が使っている〈火〉を扱えたのは遠い昔のことなのだという。
今までにない設定の世界で、どんな展開が待っているのか先が気になる。物語は灯子と煌四という二人のそれぞれの日々を追いながら進む。首都にいる煌四と、首都へ向かっている灯子が出会う時が来るのか、どう影響を与えていくのか続きが楽しみ。
紙の本
彼らと同じように世界を把握していく感覚が新鮮
2022/05/03 15:06
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投稿者:kochimi - この投稿者のレビュー一覧を見る
のっけからずっと暗い。
説明が小出しなのでわかりにくい。
でも何か惹きつけられて読み進むうちに気づく。
この茫洋とした世界観のよるべなさは、
そのまま、登場人物たちが感じていることだ。
自分たちの世界の成り立ちがわからないからなのだと。
彼らと同じように世界を把握していく感覚が新鮮。
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ファンタジやSFはあまり得意じゃないのだけど、これはもうひさしぶりに読み続けたいと思う世界観。
上橋菜穂子著『鹿の王』を読んだ時に感じた高揚感が蘇る。これはいける!と心が浮き立つような。
とにかく登場人物たちに惹かれる。たくさんの人が死んでいく、というか殺されていくけれど、その中で生き残っていく仲間たちに強いシンパシィを感じるのだ。
特に灯子たちのパートは、まるで自分も物語の中に入り込んで共に旅しているようで。
物語の背景も、もしかするとそう遠くはない未来に同じような世界があるのではないか、と感じる。煌四たちの物語は特に。
これがまだ最初の最初、ここから物語が始まるのだと思うと、もういてもたってもいられなくなる。いったいどうなるんだ、灯子は、そして煌四は。第二弾が今年の春で、第三弾が秋って。それまでこの不安なままで待てというのか。
あぁ、じれるじれる。はやく続きが読みたい。灯子の世界に早く戻りたい!
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どんな本でもそうだけど、今現在この本の中で世界はどうなっているのかと言う状況を説明する描写が入るのは当たり前で、でもその描写がどれだけ分かり易くかつどうなってしまうのだろう…と思わせられるかが読者を本の中へ連れて行ってくれる重要なポイントだと思うけど、
この一冊でまだまだ説明の最初の最初が終わった感じ。
この後どう言う展開になるかは気になるけど、正直主人公の灯子に魅力が感じられず話に入っていけない。捨て駒の様にどんどん人も死んで行くけど、登場人物に魅力や特徴があまりない分心にも何も響いてこない。でも3部作だからもしかしたらこの後凄い展開になったりするのかな?
全作出揃ったら一気読みする方が楽しい本なのかも…
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日向理恵子さんの「火狩りの王 (一)春ノ火」読了。未来の最終戦争後、世界は炎魔が闊歩する黒い森に覆われ、人々は結界の中で暮らしていた。主人公の灯子は訳あって結界の外に出るのだが。。独特の世界観を持った和製ファンタジーのような物語でした。登場人物も個性があり魅力的。まだまだ物語の序章でわからないことが多く、今後の展開が気になります。あと火狩りと呼ばれる狩人と犬のコンビ、森に住む人々や守り神、特別な火による生活など、興味をそそられます。この後、2019年春、秋に二巻、三巻が刊行予定。楽しみに待ちます♪
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面白かった!
世界観がちょっとブレるような想像しにくい感じもあるのだけど、それでも面白かった!
子供の頃に読んでみたかったととても思う。
きっと今以上に夢中になって、読んでいただろう。
はやく続きが読みたい。
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とても広い世界を構築されてます。
ただ、ただ、単純に、すごいなぁ、日向さん。と思いました。
(どこ目線だ?えらそうだったら、ごめんなさい。)
これから、どんなふうにシリーズが展開して行くのか、とても楽しみです。
はっきり言って、早く続きが読みたい!
『雨ふる本屋』シリーズとは、全く違う、かなり骨太感の漂う物語。
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面白かった。post-apocalyptic、終末もの。人々が神様の一族に火のそばを近寄ると人体発火するように作り変えられた世界(今の主流の火器が使えない)で、炎魔という魔物に怯えながら暮らしている。各村はハンガーゲームスの各ディストリクトのような設定。”火狩り”というジョブもかっこいい。主人公は2人、村出身で首都を目指す灯子と猟犬かなたのコンビ、それと首都で雷火の研究をする少年煌四、1巻では灯子のほうが冒険多く面白いが、これから二人が会うらしいので楽しみ。表紙と挿絵が山田章博なので、手が伸びる。この作者の著作は初読、明朗で臨場感よい文体でするりと入ってくる。戦闘シーンはすこし緩いが、それゆえにバイオレンスが苦手な人も楽しく読めるのでは?
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挿画が山田先生と聞いて。
ちょっと設定がふんわりしてるけど、おもしろかったです
火が貴重で、明かりも貴重、というのが面白い。だから明かりにちなんだ名前をよくつける、というのも良かった。
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表紙の山田章博さんのイラストに惹かれて読んでみました。
面白かったーーー。
炎魔から得た液体のような炎、というのがわかるようでわからないけど、それも含めて面白い。
続きがすごく楽しみです。
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16:守り人、奏者、彩雲国、十二国記などなど、ファンタジーに胸をときめかせた方はぜひ!グロテスクな世界に立ち向かう子どもたちの真っ直ぐさ、ひたむきさが描かれます。天然の火を使えなくなった人類が「炎魔の炎」を頼りに生きるさまが情緒豊かに綴られ、神族による支配の歪みや不穏、神族に敵対する「蜘蛛」の暗躍が語られます。ともかく情報量が多いのだけど、すっきり整理された描写でどんどん読めてしまう。
少年少女の冒険、と括るにはあまりにもシビアでしんどい展開だけど、これからも二転三転するだろうし、たぶん泣く。でも、目が離せないお話に出会えてすごく嬉しい……!
春に「影ノ火」、秋に「星ノ火」と続刊観光予定とのことで、また完結するまで死ねない本ができてしまった……。山田章博さんの挿絵もうっとり。これは本棚に置いておきたいやつです。
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未来でありながら神話の混沌とした世界感のような未だ全貌をはっきりさせていないながら,発火する人間や火狩りという者,元は神だという蜘蛛あるいは炎魔という存在が面白い.登場人物もどんどん死んでいくので巡るましいが,とても魅力的だ.次が楽しみ.
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十二国記ファンであるがゆえの完全なジャケ買いでしたが、挿絵はもちろん、ストーリーも本当に良かった。
愛着を持ち始めたキャラクターが惜しげもなく退場していき呆然自失。衝撃と絶望とが入り乱れる混沌の中で、初めて灯子が金の三日月を振るうシーンは鳥肌ものでした。
完全なファンタジーなんだけど、どこかで読者の生きる現実とかすかに触れ合う音を感じます。
火を使うすべを身につけ、同族同士で戦争をし、機械の星を宇宙に打ち上げた「昔の人間」。そして、和平を司るはずの「揺るる火」は軌道を外れた。人を一瞬で崩壊させ消し飛ばすようなエネルギーを秘めた雷火。それが空から降ってくる光景への既視感。
これらがどう展開して、ファンタジーとリアルを繋ぐのか。
ファンタジー上の生き物である狩り犬として馴染んでいた「かなた」も、洋犬感のある「みぞれ」と「てまり」(ボルゾイとチワワなイメージ)の出現により、「昔の人間」も相棒として共に生きたかもしれない愛玩犬の面影を感じるような気が。これまたリアルとファンタジーを繋ぐ伏線のひとつとしての存在にすり替わったような気がします。
こんなにも手に汗握り胸踊る物語が、まだ始まったばかりなのがとても嬉しいです。
のめり込めるファンタジーシリーズ物にはいくつか絶対的な条件があると思うんですが、この本はそのポイントをしっかり押さえてくれています。中でも、「シリーズ固有の安定した世界観」と、「気持ちを乗せられるキャラクター」。この2点に胸ぐら掴まれてグイグイ引っ張り込まれるもんだから抵抗する気も起きないという。
早くも次作が出ているのだから心のスキップが止まりません。
そして山田さんの挿絵もっと増やしてほしい。
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3.7。序盤間延びしていたが、竜以降一気に加速した。まだ話は始まったばかりな印象なので続きが気になる。
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序章を読んだ後いったん本を閉じて、意味もなく部屋をうろうろしてしまった。これ、すごくないか?もうこの時点で誰かに話したくて仕方なかった。
主人公は女の子の灯子(とうこ)と男の子の煌四(こうし)の二人。ほぼ交互に物語がつづられていく。今のところ灯子視点のほうが好み。
灯子になついた火狩りの犬〈かなた〉その名前は煌四の父親の飼い犬と同じ名前だと判明するけど、途中であれ?と思った。p322の明楽(あきら)のセリフに「同じ名前のべつの犬になら会ったことがあるけれど、その子は知らない」とある。もしかしたら違う犬なのかな?てっきり灯子を炎魔から救ったのは煌四の父親かと思ったのだけど。深読みかな?まぁどちらにしても、灯子と一緒にいる〈かなた〉は賢くて優しいワンちゃんなので飼いたくなってしまう(*^^*)
首都を目指して旅する灯子が、その首都に住む煌四にだんだん近づいてきたので物語がいつ交わるのか楽しみ♪
イラストは十二国記と同じ絵師さんの山田章博さん。表紙だけでなく挿絵も数枚描いてくれてる。見開きのイラストもあって躍動感のあるかっこいいイラスト。目次のイラストは神話のようでした(^-^)