宇宙の最新研究がよくわかります!
2020/01/28 09:27
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、とてもわかりやすく理数系の知識を教示してくれると評判の講談社のブルーバックス・シリーズの一冊で、同巻は「宇宙」について深く考察した一冊です。子供時代、誰もが疑問に思ったことがある宇宙について、例えば、「宇宙に果てはあるのか?」、「宇宙には始まりがあったのか?」、「宇宙人は本当にいるのか?」といった素朴な質問に、宇宙論研究者が真正面から答えてくれる面白い書です。実は、この書では、最新物理学の観測事実に基づいた「マルチバース」の理論と「人間原理」か徹底的に解説されており、宇宙についての最新研究事情もよくわかります。
宇宙は複数あるのか
2021/08/10 21:55
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投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
宇宙が複数あるのかという問いに観測可能な宇宙と観測不能なという意味の他の宇宙、物理法則が異なる我々の宇宙と因果関係がない宇宙、量子論の多世界解釈で出てくるあらゆる可能性を網羅したパラレルワールド的な宇宙とさまざまな形で考えていて面白い。
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この宇宙が「不自然なほど」よくできているのはなぜ?
その謎を解く鍵は「マルチバース(多数の宇宙)」だった!
Q1 宇宙に果てはありますか
Q2 宇宙には始まりがあったのですか
Q3 宇宙はある場所が爆発して生まれたのですか
Q4 宇宙人はいますか
これらの問いに宇宙論研究者が本気で答えます。
我々はどこまで世界を理解したのか?
現代物理学は、この宇宙が絶妙なバランスの上に成り立っていることを明らかにした。
なぜ、地球はこの場所にあるのか? なぜ、重力や電磁気力はこの強さなのか?
我々の宇宙は唯一の存在なのか、無数の宇宙の中の1つに過ぎないのか?
最新物理学の観測事実に基づいた「マルチバース」の理論と「人間原理」を徹底解説。
【目次】
第1章 この「宇宙」の外に別の「宇宙」はあるのか?
第2章 宇宙に果てはあるのか? 宇宙に始まりはあるのか?
第3章 我々の宇宙の外の世界
第4章 不自然な我々の宇宙と微調整
第5章 人間原理とマルチバース
終 章 マルチバースを考える意味
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刺激的なタイトルです。放送大学の宇宙関係の講義でも講師をされていた須藤さんの著書。生真面目そうで温和な話し方が好きです。副題は「宇宙はひとつだけなのか?」で、Bluebacksで似たようなの読んだことあるなと思っていたら、村山さん著の「宇宙は本当にひとつなのか?」であることを思い出しました。
Newtonでもおなじみのマックス・テグマークのマルチバースの解説から、宇宙に果てはあるのか?地球人以外で知的生命体はいるのか?なぜ人類はこんなにも不自然な条件(=奇跡)の星に存在しているのか?そんな素朴な疑問に答えてくれます。判断は読者に委ねるということですが、まあそうなんだろうなと思ってしまう回答です。
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この宇宙は物理の法則に従って誕生している。しかし我々の宇宙はあまりに不自然なほどよくできている。いわゆる確率論で言えば地球に水があり生命にあふれ知的生命体が住んでいるという物理の法則による確率はほとんど「0」に近い。しかし我々は存在している。その謎を解く鍵が「マルチバース」という考え方。多数の宇宙、いわゆるパラレルワールドのようなもの。全てひっくるめて一つの宇宙という考え。マルチバースについてなるほどと思う部分はあるが納得するには至らない。読むほどに分からなくなる。宇宙は神秘的で奥が深い。
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宇宙は哲学と禅問答という印象を受けた。
思えば「シュレディンガーの猫」の思考実験にも、どこかそんな印象がある。
レイ・カーツワイルの『THE SINGULARITY IS NEAR』にも「知性が宇宙を満たす」的な表現がある。
人の思考と宇宙に、不思議な接点を感じた一冊。
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物理学のメインストリームは多次元世界やマルチバースだが、今の科学レベルでは証明不能なのが痛い点。マルチバースは日本ではまだ馴染みがないのかあまり話題にならないが、アメリカ人はパラレルワールドとかドッペルゲンガーを真剣に議論していて日本とは隔世の感がある。ただこのテーマは科学というより無限とは何かという哲学に近いと思う。
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久しぶりのブルーバックス、堪能したなぁ。本題ではないけど、宇宙定数が0でないという観測データが主流というのに一番驚いた。
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思わず「これは、すごい・・・」と唸らせる本です。宇宙は一つの「ユニバース」ではなく、複数の「マルチバース」であり、しかもそれは4つの段階があることを論じています。やや物理の専門的なことが出てくるので、ここは飛ばし読みするとしても、①ビッグバンは小さな点が爆発したのではなく宇宙全体で起こったこと、②いま我々が生きている世界と同じ世界がまた別に存在しうること、③ほかの宇宙では別の物理法則も成り立ちうること、などを解説しています。
また、人間がこの世にあるのも、極めて絶妙なバランスと偶然(絶妙なタイミングで隕石が地球に衝突して恐竜が絶滅したなど)のもとに成り立っており、「人間の存在と宇宙の性質の間に成り立つ相関を選択効果で解釈しようとする『人間原理』」にまで言及。宇宙論を追求すると、まさに「通常の科学の範囲を逸脱した哲学的問題に向き合わざるを得ない」のだと痛感させられます。
かつての物理しか覚えていない自分としては、「ここまで来たのか」と圧倒されました。「サイエンスZERO」でお馴染みだった竹内薫氏ご推薦だったので手にしたのですが、新書版ながら深く考えさせられる一品です。
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最新の宇宙論について解説した一冊。
マルチバースとしての宇宙と人間原理としての宇宙の味方に付いて知ることができた。
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物理的知識の素地のまるでない人間が、面白そうなタイトル!というだけでレーベル考えず飛びついたのが失敗のもとでした。さっぱり分からん。(哲学的思考以外)。ただ文系にみられる、経験値に基づく結論に比べ、法則に則った結論に導いてくれる分、分からないなりに腑に落ちました。物理法則と世界の関係を考察する先に拓ける、マルチバースという概念を楽しむ道案内の一冊。自然な法則に支配されると人間は存在できず、かといえば複数の異なる力があり、かつそれらの強さが不自然なほど違っている場合のみ、生命が誕生できる予想。進化し続ける宇宙への理解を、最新物理学で徹底解説してくれてます。…うう…感想も難しい。献本に感謝!
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まえがき―ラガッシュから見た宇宙
第1章 この「宇宙」の外に別の「宇宙」はあるのか?
第2章 宇宙に果てはあるのか?宇宙に始まりはあるのか?
第3章 我々の宇宙の外の世界
第4章 不自然な我々の宇宙と微調整
第5章 人間原理とマルチバース
終章 マルチバースを考える意味
著者:須藤靖(1958-、安芸市、物理学)
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この宇宙は"不自然なほど"よくできているのは何故か、という視点を持つことで世界の見え方が変わる一冊。スケールの大きい問いかけに好奇心が刺激されまくりです。
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宇宙に関する素朴な疑問。
Q1.宇宙に果てはありますか?
Q2.宇宙には始まりがあったのですか?
Q3.宇宙はある場所が爆発して生まれたのですか?
Q4.宇宙人はいますか?
これらに宇宙論学者の著者は答えている。そして、色々な宇宙論を紹介されている。また、この宇宙を支配している物理法則がとても不自然なことを指摘している。物理定数間に微妙なバランスが存在する。そのバランスが崩れると、例えば宇宙の創造時に重元素ができず、生物は存在しなかっただろうという。この微妙なバランスはどうして存在するのか?まだ見ぬ物理法則があるのだろうかと。
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非常にやわらかな表現で宇宙について語られていて、とてもとっつきやすかった。ものすごい軽い気持ちで読み始めたから、計算式とかに面食らってしまったけども。今までそこまで興味を持っていなかった宇宙だけど、その不可思議さと神秘、なるほど感。あと宇宙の概念からパラレルワールドの話が出てくると思わなかったから、非常におもしろかった。