紙の本
うんまあ
2019/06/01 00:41
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投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
青柳さんが書くなら読むけれども。
というくらいの作品。
家庭内暴力の話。
わかりやすい“解決”に逃げていないのはいいけれど。
結局この話は各“家庭”という“国家”の数だけ原因と結果があって、
抽出のしかたでどんな物語にもなってしまうテーマ。
主観が歪んでいて、
読んでいて頭がギシギシいうような読書感。
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家庭における児童虐待がテーマなので、ちょっと重い作品になってます。家庭の異変に家庭教師が気付くってアイデアは面白い。でもこの作品を面白いと思ってはいけないような気もする。こんなことは物語の中だけにしてほしい。
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過去のトラウマを抱えた家庭教師派遣会社に勤める男は、家庭内で起こってるかもしれない虐待を解決するため、家庭教師アルバイトからの報告を元に、家庭訪問を繰り返すのだが・・
家庭内に隠された謎とは⁉︎
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【収録作品】鳥籠のある家/逆さ面の家/祖母の多い家/蝿の飛ぶ家/雪だるまのあった家/エピローグ
加害者たちの自己正当化が気持ち悪い。
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いやーこれまた見たことないタイプのミステリィ。ミステリ?ミステリー。
児童虐待とかいう現代文明の闇。
どうにかならんものかねぇ……。
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ミステリー・サスペンスはあまり多くは読まないんだけど、これは新たな分野、構成ではないだろうか。
虐待や児相、SCに関して少し知識があるんだけれど、少しもどかしい場面があってちょっと残念。
ただこういった分野の社会的認知がまだまだ低いので、そういう意味では個人的に広く読まれてほしい。現実は子供も親も周りの大人も、もっともっと猟奇的にドロドロしてるものを、ミステリー仕立てで軽い目に書かれてあるのはそういう意味ではよかった。
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ミステリーとして、シックスセンスのような展開が個人的には好きだったのだけど、ヒロインの豹変ぶりに違和感しかない点が残念。展開ありきで、細かな違和感を拭えなかったところに、この作品の詰めの甘さを感じた。それはないだろーっていう不自然なカミングアウトが、悪目立ちし過ぎている。ただ、虐待に苦しむのは子どもだけじゃないってところは同感。子どもが一番の被害者であることには間違いないけど、でも、周りにいる人をも巻き込んで、誰一人として幸せになれないから、悲惨なんだと感じた。
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そこはかとなく暗い、重たい。
もちろん、そもそもが重たくて深刻なテーマのお話だから、それは覚悟決めて読み始めたけど、青柳さん独特の軽さ、明るさがなくて、肩透かし。ちょっと残念。
あと、リサの正体とか、主人公原田くんの罪の意識とか、清遠さんの正体とか、かなり最初からネタが読めていたので、ミステリとしての楽しみはほとんどナシ。
ホントに「家庭虐待のネタ紹介」みたいな感じで読んで、ブルーになった。
まあ、こういうテーマで書かなければ!という強い使命感があったんだろうな…。フィクションだからこそ伝えられることってあるので…。
正直、ミステリか物語としてはイマイチだったけど、その心意気で、☆2。
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家庭教師は家にあがるわけだから、異変に気付くのは不思議じゃない。あからさまな児童虐待ではなく、何かおかしい、というケースが不安をあおる。嫌な感じの室長が意外と活躍。
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虐待をテーマにした連続短編集。
浜渚村シリーズから青柳先生の作品を知ったためどちらかというとライトなイメージであったが、今回はどちらかというと重めなストーリーが展開されている。
虐待疑惑のある家庭へ出向き、その家庭に起きた真実を推測していく。あくまでも家庭で起きた出来事である為、踏み込めないというもどかしさがありつつも子供の未来を守るために奮闘していく原田。そこには大学時代のトラウマが隠されていて・・・。という話であるが、「リサ」の正体はなんとなく想像が出来たものの初美の目的や沼尻の本当の考えはとても意外であった。最後のミントガムのシーンはとても格好良かったです。青柳先生のこのような作風はあまりないので、もっと読んでいきたいです。
この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)
原田保典:杉田智和
遠清初美:鬼頭明里
沼尻室長:小西克幸
藪下丈二郎:子安武人
三田真一:安元洋貴
三田理沙:直田姫奈
小淵沢医師:中村悠一
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読む順番が悪かったか。湊かなえさんを読んだ後では、清遠の復讐など陳腐に感じた。
後半になるにつれ、なんだこれと言う展開に。
そもそも家庭教師に家庭事情を詮索させるのもどうかと思うのに……。
ノイローゼになった時点で変な展開だと思ったが、清遠の件ですっかり興醒めしてしまった。
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「鳥籠のある家」
どの部屋にも吊るされた。
仕事の範疇を超えている事かもしれないが、誰かが気付かなければ大事になり事件にも繋がるかもしれないのにな。
強制しなければ治らない事もあるだろうが、今回の件が想像通りだったとしたら見聞きしていた者からしたら恐怖だったろうな。
「逆さ面の家」
玄関を開けて直ぐに思う。
こんな壁の家に何年も住み続けて精神を病まなかったのか気になるが、意味を知ったうえで住む家じゃないだろう。
何も知らずに気味が悪いと思うだけなら良かったのかもしれないが、全ての事実を知ったうえで暮らし続けるには苦痛だろうな。
「祖母の多い家」
本人は関係性を知るのか。
過失に関して互いに話し合い和解した結果なのだろうが、この様な状況になっている事を見ているのは違うのでは。
本人がどこまで知っているのかは分からないが、幼い頃からずっと続く事とはいえ何かしら違和感を抱く瞬間は無いのだろうか。
「蝿の飛ぶ家」
生活に必要な部屋がない。
リビングに足を踏み入れた時から何かが足りないと思っても、直ぐに答えに辿り着く事は難しいかもしれないな。
本当に当人が望んでいる事を叶えるのは素晴らしい事だと思うが、望んでいない事を強要し押し付ける事は許されないだろうな。
「雪だるまのあった家」
これまで見ていた世界は。
実際に現場に立ち会ってしまった時、直ぐに言動に移せるかと問われたら見て見ぬ振りを選ぶ人の方が多いかもな。
年齢差や目撃者という違いはあるかもしれないが、結果的に真実を知ったうえで誰にも話さず黙っていた事に変わりないのでは。
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どこかのサイトで紹介されてたので買ってみた一冊
児童虐待に関する話だった。
読む前に皆さんの感想を読んでいて重い内容の話とか書いてあったので、ちょっと読むのにためらった。
読んでみたら自分にはそう重い内容だとは思わなかった。
児童虐待の話ばかりだと確かに重く感じるかもしれないが、虐待の疑惑がある家庭で実際虐待ではない話もあったので重いとあまり思わなかった。
それより最後の展開のほうが驚いた。
裏表紙にも書いてあったがまさに驚愕のラストだった。
とはいえ虐待の話は胸くそ悪くなる話
虐待するヤツは同じ苦しみをあじわえばいいといつも思ってしまう。
まぁその人も子供の頃虐待されて育ったのかもしれないが
いじめもそうだが虐待もいつまでたっても無くならないものなんだと感じた小説でした。
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知人からの推薦による初読み作家先生。
先生は元々塾講師の職歴がおありのよう(解説参照)。
本作は家庭教師が受け持つ各家庭内に発生している謎を、講師と家庭の調整役を務める原田が解いていく日常系ミステリー、全5話構成。
家庭内の問題、という事で程度の差はあれ「虐待」が共通テーマに据えられている。
「リサ」が非常にミステリアスであり、彼女の謎がこの物語の肝となっている。
見落としたのか?リサが警笛の真似をする仕草の由来が読み返してもわからん…。
「主任は、問題を抱えている人の家を覗き、ただその家の事情を明らかにして、ケアは一切しなかった」(p271)という非常に強烈な一言は、ある種この作品自体および一般的な家庭教師をはじめ、児童相談所や福祉に関わる人々その他への痛烈なメッセージに感じた。が、エピローグでの沼尻の意見ももっともに思えるし、何とも後味の悪さを覚える結末であった。
社会派ミステリーとも受け取れるかもしれない。
1刷
2021.7.17
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エンタメ性が非常に高く、素晴らしい作品だった。文句なしで☆5つ。
テーマは「児童虐待」で、家庭教師派遣会社の主任が問題のある家を訪問して、虐待があったのかをつきとめるというストーリー。5章からなる連作短編もので、章ごとにメインストーリーが少しずつ進行するという構成もよかった。
青柳さんは伏線のはりかたが本当にお上手で、上手であるがゆえに読んでるこっちとしては「あ、ここ大事なんだな」ってすぐにイメージできるのだけど、描写に無駄なく、退屈せずに気持ちよく読み進めることができた。
また、家庭教師派遣会社に勤める主人公という設定も秀逸だと思った。
学校の先生だとありきりたりだし、生徒と近すぎる印象がある。かといって近所の人間ではただの偶然になってしまう。
家庭教師という、決して近すぎず遠すぎない位置に立つ人間が虐待の真偽を探る。その原動力になっているのは人間としての心だとおもう。
ラストは結構衝撃的だったけど、登場人物たちの未来が明るいものだといいなと、読後に思った。