紙の本
著者の消化した哲学と宗教を学ぶ本
2020/12/17 23:08
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:藤兵衛 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が昔得た知識に基づいて書かれた本で、他の概説書に比べると著者の色が非常に強い。大変わかりやすくはあるのだが、「本当にそんな簡単に言っていいの?」と不安になる点は多々あったし、内容の正確性に疑問がある点もあった。この本で哲学と宗教の知識を得るというのは少し違う。それより、深い教養を持ってビジネスの世界で成就した著者が、知識をどのように血肉化して発信しているかを考える本なのだと思う。
紙の本
自分自身の信条は何でしょうか
2019/12/29 12:11
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投稿者:なお - この投稿者のレビュー一覧を見る
何千世紀も世界中に語り、読み継がれてきた哲学や宗教がある。もちろん、残ってきたことには、それなりの意味があったり守り、受継がれてきて今に至るもの等様々である。でも、すべてがすばらしいものであるから現代に残ったとは一概にはいえない。ある地域では良くても、他ではどうかわからない。
大切なのは読者というか研究者が自分自身で何を信じ、何を考えて生きていくかが重要である。
それにしても昔々から人間は同じようなところで悩み、生きてきたことがよくわかる。例えば、人間は何でできているのだろうかというような、科学というものがない時代から考えている人がいたのだ。普通に生きているだけならどうでもいいことではないでしょうか。
哲学や宗教となってくると抽象的で実際に目では確認するこはでないときている。それをあたかも科学的な実験でも行われたかのように、証明というか答えのようなものがででくることに驚かされる。またそれが綿々と歴史として流れていくわけである。
そこで我々としては、これしかないという思想を選択するというよりも、他にも、言ってみればこの本にも紹介されている、これだけの知識が人類には蓄積があるのだから無駄にすることなく、思考してからでも遅くはないのではないか。
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48歳にして、あまりにも知らないことが多すぎることを痛感。自分の頭の中の世界が広がった感じ。世界にはおもしろいことおもしろい人が際限なく存在するんやな。知りたいこと考えたいことが膨らんで楽しく得した気分になった。挙げられている参考文献にも取り組んでみたい。まずは、ダーウィンの種の起源から始めたい。
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哲学と宗教、そして人間全体に関わっているんだな、と何となくわかりました。
哲学って小難しくって近寄りがたいイメージだと思っていたけれど意外と奥が深く面白そう。
そして人間と国家についての関係性についてが面白いです。
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宗教や哲学はちょうど夏季休暇を利用して知見を深めたかったテーマなので、一も二もなく購入し1日かけて読破。
人類が生まれた時から問い続けられてきたテーマ「世界はどうしてできたのか」「人間はどこからきてどこへ行くのか」に対する回答を、ある時は理性的に、ある時は人類の外(神)に求めようとしてきた変遷が非常に興味をそそる。
ビジネスへの実用的な思考術や捉え方は「武器になる哲学(山口周著)」に譲ることができるとしても、本書はその歴史的見地から詳説が加えられており、読み通すことで生涯の強いバックボーンを得られることは間違いない。
特に私が興味をひかれたのは「荀子」の性悪説の解釈、および「カント」の格率論、すなわち「信念は学習を重ねていけば道徳法則と一致する」という結論である。
400ページ以上ある大作なれど、おかげで初めて知った内容も多く、コストパーフォーマンスも高い。読み通すのはちょっと大変だが、学ぶことの楽しさを再確認させてくれた本でもあり、時間を見つけて読み下してほしい一冊。
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出口さんの著作にはいつも感心させられるし、勉強になる。
紀元前から近代に至まで古今東西の哲学と宗教を簡易な表現で説明してくれます。哲学、宗教に詳しい人には物足りないのかもしれませんが、いずれも知識の浅い私には網羅的に理解できることが助かる。詳細は各章に載せられている名著に譲っていますが、それがまた読みたくなります。
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次から次に読みたい古典が見つかる困った本。大企業サラリーマン・起業家を経てAPU学長となった出口先生だからこその語り口が、バラバラになりがちな宗教と哲学の歴史を、一本の筋につなぎとめてくれる。
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読みやすくとっつきやすく書かれた倫理の教科書という感じ。ただ倫理の中では宗教はあまり触れられていないので、一般的な学校の教科書より詳しい。読むにあたってある程度世界史の教養がないとしんどいかも。でも、この本を読んでみようと思う時点で、それなりの教養はあるはずなので問題ないか。
何度か読み直したいなと思わせる本でした。
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出口治明先生の『哲学と宗教全史』読了。見た目が分厚くて、理系出身で世界史の前提知識もない自分が読めるが不安だったが、語り口調で易しく噛み砕かれており、思ったよりずっと読みやすかった。何度も読み返すことになりそう。
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この本は読む価値はどこにあるのか?
私たちホモ・サピエンスは約20万年前に誕生し、
今から約1万年前に定住生活を始めたとされている。
農耕社会を営み、家畜や土地を所有物として支配し始めたドメスティケーションと呼ばれるその時期から、人間の脳みそは進化していないということが、現代の科学で分かっている。
技術や知識自体は蓄積されていくので、文明は進化するが、
人間の考えること自体は脳の構造自体が同じであるので、ほとんど変わらない。
1万年が経っても私たちは、変わらず喧嘩をし、変わらず失恋をし、同じような失態を繰り返している。
人間の考えることがほとんど変わらないのであれば、今まで人間が考えてきたことの中でも、最も面白く、最も賢く、最も深く、考えたり行われてきたことを知れる哲学や宗教を学ぶことは、
今後自分が人生を生きていく上で何よりも役立つのではないか。
時代を超えて、今に至るまでの歴史に残ってきている思想や知恵というのは、未来に役立てるのではないか。
同じことを繰り返す人間ではあるが、
先人達の思想を学び、考える一助にすることは、
今後の未来や行動を少しでも、より良い結果に繋げやすくできる。
というのは教養を身につけてきた人達の行動には、ある種のバランス感覚があることを見てとれるのではないか。
進歩史観と永劫回帰的史観という物事への見方があるが、いずれにせよ、やはりそれでも学ばなければならないし、学びたいと思うし、多くの巨人達は学んできているのだから。
「学ぶ」「考える」そして、未来をつくっていく
ということに対して深い示唆を与えてくれる
非常に密度の高い良書。
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出口さんの切口のもと、宗教と哲学がオーバービューできる。著者の中にこの豊かな理解の構造が築かれていることに、ただただ驚嘆する。
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紀元前から近現代までの哲学、宗教について網羅された一冊。一人一人、一つ一つの理論を深掘りしているのではなく、同じ地域の人を時代の変遷で俯瞰したり、同時代の別地域に人を比較したり、師匠と弟子の考え方の違いを比べたりしていて、関係性などがよくわかる。基本的な知識を身につけるには最適の一冊。
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平易な文章で読みやすかった。
哲学と宗教に関するガイドブックと言える。
参考文献やお薦めの本の紹介が充実しているので、これからそれを読んで行こうと思う。
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初めて哲学に関する本を手にした。人間は?世界は?という大きな命題に対して、異なる手法でアプローチした哲学と宗教。困難な ことに直面してきた人類、その中で生きる支えとして、神を信仰し語り継がれてきた宗教。そして、自然科学と合わせて、世の中、人類の成り立ちを解明してきた、哲学。でも、これだけ科学が、進歩しても止むことのない、信仰は、きっと人類が永遠に存続して欲しいという願望なのかも。
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とても読みやすいです。
中西古今の哲学を貫通して、この一冊で入門した気がしました。
気になるのが、神学と科学の接点が少なかった、あとで調べてみます。
ありがとうございます。