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王が不在のまま六年。
荒廃する一方の戴国。
なぜ王は現れないのか?
生きているのに政をしないのであれば、失道するのではないか?
本人の意に反して政をおこなわないときは失道しないんだって。
だから天の意志は未だに驍宗の上にあるわけで、ということは驍宗は大けがをしているか、記憶喪失になって看病してくれた娘といい仲になっているか。
しかし話が進まない。
国を作り直す話なのだから、そりゃあ登場人物はそれなりに必要だということはわかる。
でも、阿選は何もしないのだもの。
唯一の政策が棄民なんだもの。
「一体どういうつもりなのだ?」と不審に思う人、物足りなく思う人が次々に出てきたところで、話は進まない。
泰麒が阿選のところに馳せ参じ、ひとまず民を救うために泰麒の領地である州を治めようにも、人材がない。
だから何もできない。
話が進まない。
数人ずつ協力者は増えてきても、国を相手にするには足りないんだよなあ。
李斎の方も驍宗を見つけることができないまま無為に時が過ぎていく。
今ここで「反・阿選の者たちよ、立ち上がれ!」と言ったら、立ち上がった場所に鎮圧軍が押し寄せてきて、結局罪もない民が巻き添えをくってしまうから何もできないって…その理想主義、劉備なの?
「最大多数の最大幸福」という言葉は決して好きではないけれど、巻き添えを気にして身動きが取れず、大勢の民がただただ死んでいくのを手を拱いて見ているのなら、そんな将軍はいらない、と思う。
衝撃の結末を迎えるこの巻だけど、私はフェイクだと思うのね。
元々泰麒は麒麟としては規格外だったし、そのうえ今は麒麟としての属性をすべて失っているけれど、だからといって麒麟としての一番の根幹の部分に気づかないなんてありえないもの。
それがありなら、何でもありになってしまう。
驍宗が無事に見つかればすべては解決なんて言う簡単な話ではないのだろうから、もうそろそろエンジンをかけて話を進めてもらわないと。
次巻に期待だ!
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まだだ。まだ白雉が鳴いていない。鳴いていないと信じたい。
小さく素直で必死に頑張っていた泰麒が選んだ王が、こんな形で失われてほしくない。あの時戴は、いい国になるはずだった。どんどんといい国になっていくはずだった。
と、ここまで書いて思ったけど、阿選はもしかして戴を無くしたい…?
だから棄民なの…?もしくは天に挑戦してる…?
阿選が何を欲しているのか、それが見えないことが一番怖い。
ただ、泰麒は景王や延王の上に立つものとしての姿を見てきたはずだし
何が大切で何が大切でないかは、麒麟であることを除いても
しっかりわかっていると思う…から…泰麒を信じて残り2巻を待つ…しかない…。
戴には、戴を良くしたいと願う人間がいる。
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阿選…っ!
泰麒に何てことを!!??
いくらなんでもやりすぎだよー。
泰麒がやりたいことって何なんだろう。
いまいち明確な目標というか、阿選の懐に入りかけたはいいものの膠着状態だし、仮朝内も6年経ていても不安定さが拭えず、何の為に有るのかが分からないなぁ。
盟友とまではいかないなりにも、お互いを認め合い、意識していた、行動力の驍宗、知力の阿選といったところだったのかな。
"文州で変事があるだろう"と阿選が言ったということは、誰かがそれを成そうとして阿選も荷担する形になったってことなのか?
"討つ"とは言ったが、"起つ"とは言っていない…真意はどこにある?
琅燦が首謀者に見えたが、言動を聞いてると違うような…あやふやな感じ。
時々、"鳩"が登場したけど、キーワードになるのかな?
あとは、ひたすら驍宗を探す旅と戴国の厳しい現状諸々で疲れてしまった。
撒いた種が多くて広くて、起承転結の"承"までも行ってないような展開が続いてて、どう解釈していけばいいのか状態。
次巻こそは、動きますか?動いて下さい!
転回を期待したい!
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だいぶ穿った見方になるとは思うのですが、この二巻のラストを読んだときに、ちょっと感動しました。
十二国記の天の摂理を、ここまで見事に物語に組み込み、現状の不可解な事実の数々を説明しつつ(この説明が正解かは分からないのですが)登場人物たちの究極のジレンマにつなげることができるのか! と。
二巻になっても、戴の国の民たちの厳しさは変わりません。貧困や困窮ゆえ、悪の道に走ったりあるいは人を見捨てなければならなかったり……
荒くれ者の集団でもある土匪の話もそうとう練られてて、土匪を束ねる人物の半生からは、国に振り回される人々の運命の過酷さやどうしようもなさ、というのが透けて見えます。また個人的に忘れがたいのが、村での小さなエピソード。
自分たちに余裕がないため、旅人に対し家の門を開けなかった女性、その女性の末路……。あまりにも救いがなく、改めて戴の限界というものを感じさせられます。
李齋たちの驍宗探しの旅は、戴の国の惨状を自ら肌で感じる旅に他なりませんでした。だからこそ、委齋たちを襲うジレンマは、より切実さと切迫さを持つのです。
何を大義とするべきなのかも、何が真実なのかも分からないまま、物語は続きます。発売日まで指折り待ち、戴の行く末と委齋たちの決断を、見守りたいと思います。
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一巻は、ひたすら戴の窮状と泰麒がつらくて読み進めるのがしんどかったのですが、二巻はもうハラハラして一気読み。めちゃくちゃ読み急いだ感があります。でも止められなかった。
十数年前、私に十二国記を教えてくれた同級生の友から「叫んだ」とLINEが来た意味がようやく分かった。
白雉は…まだ落ちていないはず。だから私は泣かないし諦めないよ。そうでなければ、泰麒や李斎をはじめとした、今まで奪われ続けた戴の民たちが報われなさすぎて辛すぎる。
宮中の人が「病む」理由も気にかかる。鳩の存在も。
そんな中、私としては朽桟の存在がちょっと光でした。
続きがもう…気になる…
読み急ぎすぎて、読み切れてないところがいっぱいあるかもしれないけど、まずは続巻を読了してから再読したいとおもいます。
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あー・・・・・面白い。
戴国は、道観と呼ばれる信仰と薬をつかさどる宗教団体が、政をしない阿選のかわりに、民を支えようとしている。その道観に支えられ、旅をする中で、これまでまったく不可解だった、驍宗の失踪、土匪(ヤクザのような者たち)の反乱、泰麒の不審な行動などがつながり始めるのです。
先々を見据え、次々と有効な政策を打ち出していく驍宗は、何故、うまくいかなかったのか。
上に立つものに必要な資質とは何だろうか、ということを深く感じるシリーズとなっています。
上に立つものが信頼を得る方法は2つあって、
実績を積み重ねる方法 と その人望に他人がついてくる方法
驍宗は、前者だという。だから焦っているのだと。
だから、土匪のような人々の成り立ちやありように至らなかったり、阿選との間に周りも気づかない何か謀反の種を生んだりしてしまったのだろう。
だんだんと、驍宗に何の落ち度もないと思えなくなってくる。
そして驍宗の・・・死・・・?
ミスリードかもしれないそこに、とにもかくにもぴったりともってかれてしまった。
面白い。・・・面白いんですが、
この展開を、どう受け入れていけばいいのかわからない・・・。
李斎様の視点で自分が読んできたんだなぁ、と感じました。
http://1cm3.mamagoto.com/%E6%97%A5%E3%80%85%E5%BE%92%E7%84%B6/%E3%80%8C%E7%99%BD%E9%8A%80%E3%81%AE%E5%A2%9F%E3%80%80%E7%8E%84%E3%81%AE%E6%9C%88%E3%80%80%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%B7%BB%E3%80%80%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E5%B7%BB%E3%80%8D%E3%80%80%E5%8D%81%E4%BA%8C%E5%9B%BD%E8%A8%98%E3%80%80%E8%AA%AD%E3%81%BF%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82
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おかえり泰麒ー!!!
…と言いたいところですが、
あれだけ問題山積してた状況の続きでしかも4巻構成ってことはねー、
すんなりハッピーエンドな展開になんかなるわけがないよねー。
しかし用語(言い回し)もそこそこ特殊で人物だって少なくはない上に、
小説読むのにかなりブランクのあった身にもどんどん読めるんだから、
小野主上の手腕は流石としか…
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驍宗の生死について様々あるようですが、私は生きていると思う。「台輔」とは呼ばないだろうし、私の願望も込めて。李斎は・・・ちょっと短慮な所があるような。自分の感情が抑えられないタイプに見えるし、葆葉の所では去思や静之の方がきちんと見ていた。そして、なぜ回生に「主公」の容姿を聞かなかったのか謎。泰麒が別行動を選んだのは正しかったと思わずにいられない。泰麒の堂々たる言動にいちいち感動してしまう。気になる事はたくさん。触れられてないと思われる事もたくさん。まだ半分。来月を待ちます。
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待ちに待った割には、発売後にあわててこれまでのおさらいということで、関連する巻を読んでから。
確かに、2巻分なのに
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ええ~?
嘘でしょって所でオワリ。
いやいやいや。十二国記こんなお話じゃないから。大丈夫、きっと後半ラストはスカッとする展開になると信じてるから!!
読後図書館に寄贈しようかと思ったけど、3,4巻が出るまで手放せないな…
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泰麒の策略のもとでの冷徹な振る舞いに痺れる。これからどうするんだろう。でもちょっとだけ、すでに「病んで」いるのではと不安になる。鳩ポッポ怖い。
驍宗がどこなのか、2巻までまだ分からず、ぐわああああっ!!ってなってる。
技術者のリーダーとして琅燦カッコいいと思っていたので、今回の登場の仕方にはちょっとショック。こちらもどうなるのかハラハラする。
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十二国記シリーズ最新刊『白銀の墟 玄の月』の第二巻である。序章ながら、早くも風雲急を告げた感のある第一巻に対し、続く第二巻は…。
第一巻中盤で別行動となった、泰麒・項梁と、李斎・去思ら。泰麒には泰麒の考えがあって動き、李斎らも少ない驍宗に関する情報を頼りに、捜索を続けていた。日本に当てはめれば戦国時代のようなこの世界。当然互いの連絡手段などない。
中弛みと言っては大変失礼だが、冬の足音が聞こえる中、遅々として動かない状況に、塞ぎ込む泰麒。何しろ、王宮に何が起きているのか、阿選の側近たちにもわからないのだ。堂々と阿選を揶揄する者がいるかと思えば、あくまで純朴に慕う者もいて、阿選の麾下(きか)でさえ一枚岩ではない。思惑や利害も絡む。
一方、同じく進展がなくても、李斎らは自ら動いているだけ、まだましかもしれない。生きるためやむを得ず土匪になった者たち。情もあれば義理も重んじる。捜索に当たり、土匪の大物にも力を借りる。立場上土匪を認められない李斎だが、責任を感じ、決意を新たにする。
正直、第二巻はよくここまで引っ張ったという印象を受けたが、それだけに、無為に時間だけが過ぎていく焦りが、読者にもよくわかる。第三・四巻が出るまで、読者も焦らされるのだ。小野さんも、版元の新潮社も、計算しているなあ。と、中盤くらいまでは思っていた。
少しずつ、上の者にも接触できるようになった泰麒。そもそも、王宮の人事権は泰麒にあるのだが。泰麒が指示した内容とは。賭けなのか、自棄なのか、計算なのか。指示された方も戸惑いを隠さないし、もちろん読者にも真意は読めない。麒麟とは、ある意味冷酷な存在なのだというが…。
そして、連絡手段のないこの世界で互いを信じるしかない中、李斎らにとって、その噂は耳を疑う内容だった。さらに、追い打ちをかけるような情報が…。ただでさえ、何が正しいのかわからない十二国記の世界。第三巻以降に待つ展開とは。
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うーん、後半に期待したい。
スピード感重視であれば1巻で済む内容。
これだけページを割いているのだから、もう少しイベントが欲しかった。
もう少し読み応えがあったらなぁ。
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起承転結の「承」という感じで、後の大きな変化・展開に向けての準備の巻、といった印象。
一番気になっている驍宗の行方について、半ばあたりで一巻で驍宗かと思われた人物が亡くなったような描写が……最後にはトドメとばかりに、その亡くなった者の「御髪は白で眼は紅」というから、これはマジなのか?「承」の巻なのに急転直下の状況を突きつけられてビビります。
けれど本当に主上なら泰麒が何かを察知すると思うし、その力が失われていたとしても白雉が落ちるはずなので、亡くなったのはやはり別人なのでは……
もう一つ気になっていた阿選の目論見も未だ不明。官吏たちの「魂魄が抜かれた」ような様子から、そのような力のある宝重を持った何者かが黒幕だったりするのかな?と想像。敵か味方か不明だった琅燦は、どうやら黒幕だったり阿選側というわけではなさそう。この謎が明らかになるのは、まだまだ先かなぁ。
他にもいろいろ未消化の要素がどんどん出て来て、それらがどうなるかモヤモヤした気分で読了することは必至。続きを読むモチベーションは否が応でも刺激されまくりではあります。
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十二国記はほとんど学生時代に読んでいたので、新刊発売と同時に読むのも始めてで、前後半に分かれているといのも始めてです。それが効果的というか、ここで止めるからこそのドキドキがあります。むしろ贅沢かもしれないです。
感想や予想を話し合えるブクログやツイッターというツールで、皆でいっぺんに楽しめるのもいいなぁと思います。3、4巻が今からたのしみです。