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実在した大野藩を書いた作品。身分に左右されず優秀な人材を見つける殿と殿の期待に応えることで大野藩ピンチを何度も金策で救ったエピソードが素晴らしい。
商人や妖や町方の話が多いイメージの著者ですが、商人寄りのためかすんなり読めました。
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越前は大野藩。財政難の中、英君が行う改革。見込まれたわずか80石の藩士から見た殿の姿。
上下巻の上巻。時代小説の作品で良く目にする作者の本に初挑戦。各章ごとに波乱があり、それが解決される。決して主人公がスーパーヒーローでなく悩みながら成長していくところに感情移入しやすい。ただし織田信長の再来と言われる殿の実力を表す場面が少し不足しているように思う。主人公が一人で無理難題を押し付けられているような。
ホームランこそ少ないが毎年確実に三割を残すアベレージヒッターのよう。多くのベストセラーを残すだけのことはある。
下巻でどのように展開するのだろうか。
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実話らしい大野藩で赤字を無くすべく
藩主が取り立てたのは
いや、取り立てないで使いまわされた藩士
それが内山七郎右衛門
出会いは19歳だが仕事を仰せつかったのは
31才、本書は40歳まで描いてる
武士に非ざる算勘の才をもつ主人公は次々
と藩主の持ちだす難題を乗り越えるのだが
少しユーモラスで話の運びが上手い畠中恵
先生らしいライトでありながら大事なこと
を教えてくれる一冊です
問題は下巻が半年あとになるであろう図書
館事情・・・忘れるな(´・ω・`)
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畠中さんの新境地かも~越前大野の禄八十石の内山家の七郎右衛門は四つ下の領主に命じられ、藩の借金を返す手立てを考えねばならなくなった。実高二万四千石の大野の銭を生み出すのは銅山だけ。新しい鉱脈を探すために幕府から3万両を借り受けたが、これは賭けだ。賭けには勝ったが、藩主は参勤のため出発前に藩士を集めて、苦しい現状の打破に協力をしてほしいと言い残し、江戸へ去った後に面扶持が言い渡され、役目怠慢を理由にお役御免になる者現れた。七郎右衛門は京摂津の商人相手に厳しい交渉を重ね、借金は増えなかったが、藩校を作ると言い出され、江戸城が炎上し、別の火事で藩の上屋敷・中屋敷が消失して、金は掛かる。京摂に赴く内に親しい三味線の師匠と男女の関係になり、師匠が生んだ娘を引き取るために、七郎右衛門だけでなく妻も義理の妹も赴いていった~若い子には受けないかもしれないけど、新しい書き方でいいと思いますよ。ついでに挿画もタッチを変えればいいのに
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2022年2月12日
各藩の夥しい借金をひらめきで返済していく。ハイリスク、ハイリターン。
アイデアがすごい。それを妬む輩が小さい。
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江戸時代の終わり、福井県の小さな藩大野藩の藩主、利忠。賢くて先見の明がある利忠。その利忠に見出された七郎右衛門が殿に惚れた⁈弱みで、藩のお金に苦労と活躍する話。色々な地方紙での連載だったようなので、短編集の様相
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財政逼迫した福井大野藩を家臣と共に立て直す事に力を入れる藩主。
若い頃の殿と、藩の経済的立ち直りを命ぜられた若き家臣との奮闘ぶりが爽やかで面白い。
色々知恵を絞り、なんとか藩の借財を返し、わずかな平穏の時。
後半は幕末のドタバタに巻き込まれていくのだろうか。
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ものすごくおもしろくて夢中になる、という話ではないけれど、下巻も一応読んでおこうかなという感じ。
登場人物があまり親しみを覚えられず、困ったはるなあ、と他人事な感じでドキドキしない。
どこの藩でもかつてはこうやって苦労した役人がいたんどろうな、と。