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幼い頃、本屋で働くのって楽しそうだなぁと漠然と憧れがあったから、実際に一から本屋を開店させる話は興味深かった。でもこのご時世に本屋を営むという事は本当に大変なんだと思う。ただ開店させられればそれで終わりなのではなく、そこから利益を出して、街の人から愛される本屋になるには相当な努力と覚悟が必要なのだろう。長く愛される本屋さんになる事を願います。
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20200929読了。
Titleへは、一度だけ行ったことがあります。この本を読んで、もう一度行ってみたくなりました。
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辻山さんがリブロマネージャー時代、そして退社後、自分の書店を開業するまでの全てが書かれている。
開店準備にかかる諸費用、どのような本を置くか
本屋の裏側を覗くように興味深く読んだ。
P210
町の本屋のこれから
〈自分は本を読まない人に読んでもらうよりも、今、読んでいる人に続けて読んでもらうにはどうすればよいかを考えたいと思っています〉
なるほど。
名古屋のリブロにもいた辻山さん。
そのとき、お会いしていたのかも。
Titleで本を探してみたいような
お店に入ったら緊張してしまうような気もしている。
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独自性のある新刊書店として注目され続けるTitle。物件探し、店舗デザイン、カフェのメニュー、イベント、ウェブ、そして「棚づくり」の実際。事業計画書から、開店後の結果まですべて掲載。個人経営の書店が存続していくための工夫とは。リブロ池袋本店マネージャー時代から、現在まで。文庫化にあたり、開業から現在までを書き下ろした新章「その後のTitle」を増補。
そんなに簡単にできるものではないんだなと思う。
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好きなことだとしても仕事となると嫌いになる人もいる。
私はそのタイプだが、好きでい続ける努力を怠っていただけな気がした。
安かろう悪かろうの時代は終わったと言うけれど、高ければ良いというものでもない。血の通った商売を求めているのだと思う。
NHKの「まんぷく」を見たあとのチキンラーメンや、職人が染めたこだわりの手ぬぐいに惹かれたりする。
Titleはそのツボをしっかりおさえていて、私は本を買ってカフェでりんごジュースを飲むのだともう決めている。
私は雇われてるほうが好きかも。
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大型書店での勤務を経て個人書店を開業された筆者の体験記。計画がすごく緻密で、ビジョンがはっきりしているのがすごいなぁと思いました。個々の決断にちゃんと明確な理由があり、ちゃんと意思をもって選ばれている様子がすがすがしかったです。印象的だったのは、今読まない人が読むようになること以上に、今読んでいる人が読み続けてくれることを目標にしている、という点でした。
よく読書推進においては、読まない人が読むようになるには?という観点があり、もちろんそれは重要ですが、好きでもないのに無理やり読ませるみたいな事態にはモヤモヤを感じます。
今読んでいる人が読み続けられる環境づくりを目標にするだけでも、確かに意味があるのだなと、勝手に自分の仕事(図書館員)にもからめて考え、納得でした。
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事業計画書に唸る。あとは書店開業のロケハンで歩いた場所に驚く。あの場所は閉鎖的…なのかなぁ?周縁にいる自分には感じられぬ部分であるかもしれない。
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著者の人柄があらわれているような、丁寧な文章で、書店員時代から本屋Titleを開業するまでが綴られている。ぜひ訪れてみたい本屋さん。単行本の対談も読みたい
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本屋さんがバタバタとつぶれているこの時代に、新たに本屋を立ち上げる。そのプロセスをセキララに書いてくれています。とても興味深い。
それと同時に、本屋という仕事に対して、著者が考えていることをいろいろ書いてくれています。私はこの本から、仕事に対する思いについても刺激を受けました。
最も刺激を受けた一節は、おおよそ次のようなもの。
・できれば自分も楽をするのが好きです。しかし、きつい/きつくないというよりは、その仕事をする必然性があるかどうかで選びたいのです
広くいえば、著者は、仕事だけではなく生きて行うことすべてについて、楽だからという観点ではなく、一種の必然性のようなもの、自分がなすべきことという観点から考えようとしている。私も、自分の行動原理をあらためて考えなおしたいと思いました。【2020年2月2日読了】
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荻窪にある新刊書店Titleの店主辻山良雄さんが本屋を始める前からオープンして5年後までを綴った本。
本が売れないとされているこの時代に個人書店をオープンするということに素直に素晴らしいことだと一読書好きとしては言いたい。
荻窪には気軽に行けるような距離に住んではいないので、機会があれば一度は訪ねてみたい。そしてこの本を読むことでまた別の本を読みたくなった。
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数字からコンセプトからとても細かく考えれていてすごいなぁと思った。
本屋が好きであちこち行くけれど、楽しいな、また来たいな、という本屋さんは思ってる以上に色々な工夫をされてるのかもしれない。
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淡々とした語り口の中にも本や本屋に対する思いのようなものが伝わってきました。
自らの経験を事細かに書かれていたので個人で何かを始める人にも参考になりそうです。
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「〜なのですが」が多発なのが気になった。文章表現に多様性が無い。
「〜です。しかし〜」等に置き換えれば良いのにと感じる。英語では同じ言い方を繰り返さないのが原則である。
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自分の店では、現在世の中で売れているベストセラーを混ぜながらも、ある価値観で統一された品ぞろえを核としていくということを基本にしました。Titleの場合、みすず書房、白水社、筑摩書房、平凡社など人文、文芸、芸術などのジャンルに強く、本の佇まいがどれも静かで品の良いものを多く出している出版社の本からその多くを選んでいきました。(p.104)
本を並べる際には以前から「意外性」ということを重視していました。お客さまが目的のものを探しやすくするために、独りよがりにならないということは大事ですが、あまりに教科書的に整然と商品が並んでいるだけでは、何か「引っかかり」が足らないのです。基本のジャンル分けは押さえながら、そこから何かしらはみ出るもの(たとえば単行本のなかに文庫本、新刊本のなかに古本、一般流通の本のなかにリトルプレス…)を挟んでおくと、その遺物間が引っかかりとなり、その本が実際に買われるかどうかはその本次第ですが、その置かれている棚は見てくれるようになります。(pp.160-161)
思った以上に、<人は誰かに何かを薦められたがっている>と気づきました。特に何となく本を読んでみたいという人に、そうした気分は強いのではないでしょうか。(p.163)
最近思うことは、「切実な本」こそ売れているという事です。「真面目な本」と言ってもいいかもしれません。著者が書くしかなかった、自らの底と向き合い、編集者がその想いを汲み取るしかるべき形で包み、それを丁寧な販促で伝えていく。マーケティングの発想からは、そうした本は生まれない。(p.193)
思うに、本屋に来て面白い本と出会うには、まず置いてある本に触れてみることです。「何をあたりまえな」と思うかもしれませんが、普段、本に慣れていない人は、本になかなか触ろうとしないものです。心理的な距離があり、いわば<遠巻きに見ている>という状態です。
本に触れてみることで、その手触りから、それが直感的に良いと思うものであるか、自分にあったものであるかということが自然と伝わり、その本の内容までもが、読まなくても何となくわかります。そうしたことを繰り返していくうちに、自分が本当に求めている本が、すぐにこれだとわかるようになります。(pp.195-196)
本屋の毎日の光景として真っ先に思い浮かぶのは、お客さまで賑わっている店頭ではなく、まだ店内に誰もいない、しんとした景色です。静まりかえっていますが、本はじっと誰かを待つようなつぶやきを発しており、そうした声に溢れています。
まったくのところ、本屋の仕事はこの「待つ」に凝縮されています。誰かやってくるかどうかはわからないのだけれど、とりあえず店を開けてみて、そこで待ち続ける。そのうち誰かがやってきて、ドアを開けてじっと本棚を見るかもしれないし、店内を素通りしてまたすぐに出ていってしまうかもしれない。そうしたことを幾度となく繰り返しながらも店を開けて、ひたすらそこに居続けるのが本屋の仕事の本質です。(p.201)
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とっても赤裸々な本屋さん開業のお話。巻末に損益計算書まで出ていたのはびっくりです。本を読んでお店のことをネットで調べたら、以前調べるだけ調べて行けてなかったお店だったと気がつきました。自粛期間が開けたら行ってみたいなぁ、ただ方向音痴なので駅から十数分のお店にたどり着けるかしら・・・(スマホ無し、地図読めない)