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選ばれた作品はさすがとしか言いようがない。
特に加門さんと宮部みゆきさんの作品は凄みが凄まじい。
まさに彼女たちはもののけに選ばれた物書きだ。
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ぞっこん/朝井まかて 古筆の語り
風来屋の猫/小松エメル 亡くした夫
韓藍の庭 韓藍に囚われた者
椿/森山茂里 庭の古木とあやかし
虫すだく/加門七海 降り注ぐ虫の声
蜆塚/宮部みゆき 塚の云われ
同意したり、感心したり楽しかったり、ゾ~っとしたり。読み応え充分な時間でした。
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女性時代小説作家のアンソロジー6冊目。大体凸凹があるのだが、今回はテーマによるものか割とレベルが高くそろっているような。ただいつもは別格感が強い宮部みゆきはそれほどではないような気も。
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女性作家の時代小説アンソロジーのシリーズ第6弾。
怪異がテーマで、いろいろなタイプの話があっておもしろい。
6編の概要は;
筆が昔話をする話、
亡くなった人が猫になって帰ってきた話、
韓藍=鶏頭の花をテーマにした亡くなった人が出てくる話、
水干狩衣の白児や魍魎が出てくる話、
鈴虫と坊さんがこわーい話、
10年毎くらいに同じ顔や姿の人が年をとらずに会う話。
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冒頭の朝井まかてさんは初読みかな。
最初、語り手がぴんとこなくて???となったけど、あぁ、と気づいて一気に面白くなった。
その次の小松エメルさんも好き。(うわんはもうないのかなぁ。)
宮部さんは、もちろんはずれなし。
ぞっとするような展開だけど、先が気になって目が離せない。
椿も白児可愛い感じで面白かった。可愛いだけではなく、怖いところもあるのだけど、無邪気にやってくれちゃうから、ぞっとするという感じではないかな。
でも、虫の話だけはダメだった。私は、ああいうお話はてんでダメなのだ。
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【収録作品】「ぞっこん」 朝井まかて/「風来屋の猫」 小松エメル/「韓藍の庭」 三好昌子/「椿」 森山茂里/「虫すだく」 加門七海/「蜆塚」 宮部みゆき
そんなに怖くないな、とむしろほっこりしながら読んでいたら、最後の二作でやられた。「虫すだく」は生理的に嫌だし、「蜆塚」は冷水を浴びせられる感じ。宮部みゆきは別格だと思う。
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最近お気に入りの時代小説アンソロジー。どうしても偏った作者に行きがちの自分を導いてくれてます。超有名なのに読んでなかった「朝井まかて」。すごく良い!話の引き込み方とかハンパない感じ。そして登場人物が本当にカッコイイ。この時代のお上に翻弄される文化は現況にも重なる部分が有り、桜吹雪が遠回しに出てくるところがくすぐられる。素敵です。「小松エメル」猫の話にはどうしても甘くなってしまうので。「三好昌子」この方も初読。ちょっとだけ勘の強い、そしてとても優しい女の子の話。昔は体の弱い子は育たなかった事でしょう。「加門七海」「宮部みゆき」、ここでいきなり怪異部分が強烈に。ただ、「宮部みゆき」の話は私も大好きなあの方達(バラの咲く村の)の系譜に連なる方達の話ですよね、いやぁ、そうですか、こう来ましたか。
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六人の作家によるもののけをテーマにした短編集.
付喪神や妖,生き霊などいろんなもののけが語られる.微笑ましかったり哀しかったりまた恐ろしかったり,森山茂里氏の「椿」の白児が良かった.
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女性作家による時代小説のアンソロジー。
いろいろなシリーズがある中、季節柄本書を読んでみました、がちょっと期待外れでした。
使い古された筆が語る話やら、死んだ亭主が白猫になって戻ってくる話やら、宮部みゆきの年を取らない者たちのはなしですら、何か物足りないというか、心に響くものがありませんでした。
短編ではそこまで深く描けないのでしょうか。
残念でした。
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どの話も良かった。
いろいろな「怪奇」で楽しませてくれました。
夏の読み物としてはぴったりですね。
最初の2作はどちらかというと情緒というか人情を感じさせるお話でした。
後の方は人によってはとても怖いかもしれませんが、おすすめの一冊です。
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6人の女性作家が描く時代小説。
悲しさや、優しさもあり、もちろん怪談もあり。
アンソロジーとして、その物語の並べ方はなかなかなもの。
「虫すだく」、「蜆塚」は怪談。
特に「すだく」は夏にぴったり。
ある棒手振りが語った物語。
巡礼時に道に迷い、その先にあった寺での出来事。
鈴虫の鳴く声が響く寺は、妙な気配に満ち満ちて…。
その寺の和尚は元は別の寺にいた。そして生首に魅入られた。
生首となった若い女に接吻してしまうほどに。
それだけでも禁忌を犯していて、何かが起こりそうだというのに、物語の顛末にゾッとする。
しばらく鈴虫は見たくない…
「蜆塚」は口入屋を継いだ男が、奇妙な人々の存在を知る。
それだけならば、もののけと共生するには工夫がいる(withコロナではないけれど)から、なんとかやっていこうとする市井の人々の姿が見えるのだけれど…
あの奇妙なものたちはなんなのだ。
わからないことは恐怖につながる。
椿の物語はシリーズの第1作目らしい。
子供の姿や、悪い奴らをやっつける姿が微笑ましくて、少し恐ろしくもある。
続きを読みたくなる物語だ。
本を読みながらうとうとして、畳に本を持ったまま横になっていた、という幸せな時間を持てた本。
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時代小説怪異譚のアンソロジー短篇集
今まで読んでいなかった優れた作家さんを見つけるのに、アンソロジーはいい機会だ。
朝井まかて「ぞっこん」(『福袋』所収)
わら栄の御前なる筆の精のひとり語り。元の持主鳥居清忠に懇願して譲ってもらった筆で、看板書き栄次郎は精進して寄席文字を発明するが、天保の改革で寄席が潰されてしまう。
小松エメル「風来屋の猫」(『宵越し猫語り』所収)
お人好しの口入れ屋の主がけんかを止めに入って死んでしまい、残されたお磐の元に猫になった夫が「口入れ屋をやめろ」と毎日言いに来る。夫は自分の未来を見ることができ、お磐が敵を討つのを身を挺して止める。
三好昌子「韓藍の庭」(書き下ろし)
庭師の娘お紗代は仕事先の隔離された離れで子供だった亡霊に会って話を聞き、亡霊をつなぎ止めていた庭いっぱいの鶏頭(韓藍)の花を摘んで、弟に亡霊となっている兄の思いを伝える。埋めてあった兄の宝物は弟からもらった独楽だった。シリーズ化して欲しい作品。
森山茂里「椿」(『犬神の弟子』所収)
祖母から仙術を使える童を家で預かって遊んだという話を聞いていた15歳のお香の家にその童が来て、困っている人を助けるというほんわかしたいい話。
加門七海「虫すだく」(『女切り』収録)
一番怖い怪談。道に迷った巡礼が鈴虫の鳴く寺で、住職の過去を聞かされる。かつて鈴ヶ森の刑場でさらされていた女の首を持ち去ってこの寺にたどり着き、生き返った首の世話をして、怪しまれたため寺の全員を殺したのだが、女の首はたくさんの鈴虫に食われ、僧は首を信楽の瓶に入れた。そこからは一番美しい虫の声が聞こえる。
宮部みゆき「蜆塚」(『あやし』収録)
蜆塚の由来譚。父が死んで口入れ屋を継いだ男は、父の碁敵だった呉服屋の番頭から、年を取らないあやかしの存在を聞き、先日その呉服屋に紹介した男がそれだと聞かされ、調べている途中で変死してしまう。
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「御前」と呼ばれる使い古された“筆”が、ある文字書きとの半生を語る「ぞっこん」(朝井まかて)、急死した父の口入屋を継いだ男が、歳を取らない者たちの存在に気付く「蜆塚」(宮部みゆき)、半年前に亡くなった夫が白猫になって妻のもとに戻ってきた真相が判明する「風来屋の猫」(小松エメル)など、もの悲しくも背筋が凍る短編時代小説六作を収録。いま大人気の女性時代作家による豪華アンソロジー。
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図書館より。
読みたい作家さんだけチョイス読み。
加門七海先生、宮部みゆき先生の作品と珍しげな三好昌子先生。
やっぱり加門七海先生の作品は怖いわ~(笑)
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もののけと言いながら、ちょっぴり不思議な、心に染みるお話・・・と思いながら、読んでいたら、終わり2編、ほんとに怖かったです。
前半が好きか、後半が好きか、はあるでしょうけど、なかなかよい一冊です。ちなみに私は、前半派です(単なる好みの問題で、作品自体はそれぞれによいです)