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わかってたけどエンジニアリングの本というよりもルポルタージュ。普通に読み物として面白かった
日経コンピュータの記事の再編集っぽいのだけれど、最初の記事が 1999年ってのがすげぇ
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4千億円超を費やした、IT界の「サグラダファミリア」プロジェクトの顛末を語る…
★ブクログでも厳しい読後感想上げられているが、日経BPの本にしては相当な駄作と言わざるを得ない。
唯一、共感できた箇所。
SOA、全ての処理を「サービス」という単位に切り分ける。店頭の画面で入力されたデータの処理と、電信で受け付けたデータの処理を、受付後の手続きは同一であるという根拠で、単一のサービスとして開発。
★言葉にすると単純だが、なかなかできることではないな。
笑えた箇所。
集合研修の後は、自店での「打鍵研修」…
★さて、なんのことかわかるかな? かつてIBMのマニュアルでは「鍵盤を押し下げる」という表現をよく見かけたが、まだこの表現が生き残っているとは!
つまらないながら…。
失われた年金問題が発覚した際に日本を代表するジャーナリストが、根本原因はCOBOL(という時代遅れのコンピュータ言語)を使っていること…的な大層的外れな論を張ったことがあったが、本書では課題箇所を適切かつ丁寧に切り分けようという姿勢は好感が持てる。
最後にあらためて、一次請ベンダーだけで16社という、この体勢でプロジェクトを始める判断をしたことが最大の「失敗」だったのではなかろうか?
「#みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史」(日経BP、日経コンピュータ編)
Day129
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銀行業のシステムやITに関する素人からすれば、面白い読み物だった。
それにしても、メンツにこだわる余りスタートから躓き、それが10数年後のトラブルの遠因となるとは、因果応報である。
日経コンピュータが統合時に執筆した、今後の期待とも言うべき記事で取り扱われた内容が一切実現していなかったという、なんとも皮肉の効いた文章には笑ってしまった。
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みずほ銀行のシステム問題について、3行合併の時点までさかのぼって経緯を描く。思ったよりあっさりしていた。
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みずほの新システム構築について。
震災時の大障害の分析についての記載が多く、PJの内部にあまり触れてくれなかったので残念だった。
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自分の同期がこのPJで病んだりしていたので大変そうだなーとは思っていたのだけど、想像を絶するドラマ。
一行の中にすごい数の人の苦しみや涙や悔しさが詰まってるのが感じられて少し胸が痛かった。
一方で、評論家のような立場で偉そうに批判するのではなくて、生身で働く人の気持ちに立てるようになったことは私の社会人経験の大きな資産だな、とも。
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2011年の東日本大震災後から大規模障害に発展するまでは臨場感あって読んでて楽しかったけど、それ以外は辛いよなー大変だよなーって感想しか出てこなかった
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みずほ銀行が長年に渡り苦戦してきたシステムの立ち上げを紹介した一冊。
システムに関するプロジェクトマネジメントのケースを読みたくて購入。立ち上げに成功したシステムの内容より、失敗した2ケースの方が学びが大きい。2ケースともヒューマンエラーの積み重ねにより被害が大きくなったことがわかる。ロジック通りにしか動かないシステム相手だからこそ、敵を知り己を知り、準備することが大切だと感じた。
一つ個人的にわからなかったのが、本書の構成。あえて時系列を逆に描いているが、この意図が最後までわからなかった。最初に失敗した2ケースを先に紹介することで、失敗がどのような形で活かされたのかがわかると思うのだが、本書の構成では伝わりづらくなってしまった。
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エンジニアには胃が痛くなる内容でした(特に第二部)。勘定系システムで基本的な仕様を誰も知らないとか負荷テスト漏れとかあり得ないだろうとか思ったけど20年以上同じシステム使ってたらあるのかも。結果的に綺麗にまとまってるけど本に書けない現場のドロドロが垣間見えました。
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インフラシステムの保守はとても大事で、作る難易度も高いことがよく分かる。フィンテックによる技術革新は目覚ましく、より便利でシンプルに世の中はなっていくが、新システムとの共存共栄はできるのだろうか。それが狙い通りにできたらすごいと思うが、個人的には、すでにビジネスの形が古くなっている以上、ビジネスとシステム両方とも違う何かにとって変わられてしまう気もする。
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みずほ銀行のシステム統合に関わるトラブル事例を基に一般の会社でもよく起こりえること、それに対する対応法を考えさせられる点でとてもためになる本であった。ATMの裏側ではこのように複雑なシステム、ソフトウェア、ハード、取引が絡んでいることで普段の入出金がいかに上手くできているのかよく分かった。システム構築は銀行にとってのコア設備だから時代ともに進化させなくてはならない。SOA(Service Oriented Architecture)、外部環境の変化に合わせて情報システムを見直せ、後任者に正しく引き継げ、ブラックボックス化、危機対応能力の欠如、マネジメント人材の不足、銀行はリスク管理業、方針の決定が大切、ソフトだけは人間でないと作れない、等失敗から学ぶ経験はとてもためになると感じた。
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みずほ銀行、システム統合 苦闘の19年史
通称サグラダファミリアのみずほ銀行の勘定系システムMINORIの完成までの道のり記す書。MINORIが史上最大規模の開発案件であったのは、既存の勘定系の折衷案を許さず、業務プロセスを根本から調査した完全なる新規のプロジェクトであった。そして、その巨大プロジェクトを実行するまでの、苦節19年の道のりが詳細に書かれている。
本書は、みずほFGの経営陣のITシステムへの無知や、異常事態でのBCPの不徹底、そして情報伝達体制の不調を批判しつつ、正当に評価すべきところは正当に評価するというスタンス。実際、テクニカルな話も多かったが、大枠を掴むような形で読み進めた。
実際みずほFGはMINIRI完成まできわめて古いシステムを使い続けていた。システム刷新までこれほどまでの時間がかかった理由として、銀行を取り巻く環境の変化を挙げているが、これは極めて痛切なものだろう。経営陣の率直な意見として、間接金融⇒直接金融に金融のトレンドが切り替わることでリテール部門の収益性が下がる一方で、投資効果が見いだせない勘定系システムの刷新は、短期的にはマイナスでしかない。自分が頭取やCEOの間に、システム投資というある種リスキーな選択をするよりは目下の課題解決を行うことを是とし、次世代に先送りすることは人間としてわからなくもない。
そうした中で坂井CEOの絶対にシステム開発を行うという気概や4000億超の減損処理を行う「漢気」にはものすごいものを感じる。しかし、システム開発なくして進歩無しと社内の空気が醸成されるまでに、みずほFGは二度の手痛い失敗をしている。一度目は合併直後、二度目は東日本大震災の義援金振り込みに端を発するシステム障害だ。
合併直後の障害は、一言で言えば合併三行(四行?)と大手ベンダーの意地の張り合いであり、1:1:1の統合に拘った各行首脳の折衷案的なシステム開発の在り方に問題点があったと本書では糾弾している。合併までの道のりは高杉良氏の『銀行大統合 小説みずほFG』に良く記されているが、合併までの様子を概観するにこのようなシステム開発になることは理解できる。
二度目は東日本大震災の義援金の振込口座の上限超過に端を発し、一括処理が間に合わずその中で数日間営業したことによる人災的要素も大きいが、統合時に複雑に組み立てられたシステムを、システム部門の人間ですら全容を把握していないという態勢を問題視している。
システム開発は、縁の下の力持ちであることに間違いないが、縁の下でどのように家屋を支えているのかということを知らず、その老朽化に気づかなかった結果、家屋が倒壊してしまう様に似ている。投資効果の薄い基幹システムに対して、瓦解したときのキャタロスをどこまでリアルにイメージできて対策を打てるかという人間の本質的な部分にも通づる本書であった。0⇒1にする仕事は面白いし、人間はそればかりやりがちだが、0は放っておくと−1や−2になってしまうことをよく認識するべきであると感じた。
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思っていた以上に詳しく書かれていたので、
自分のシステム開発の経験から現場を少しイメージできて
面白く読めました。
(自分の事を思い出して少しダメージも受けましたが…)
問題の原因等はシステム開発ではよくあるような内容だったと思いますが、
2019年に完了した統合については当初イメージしていたよりも
より考えられたアプローチをとっているなという印象でした。
(私自身は大規模なシステム開発の経験がないので、
目新しい内容だったというだけの可能性もありますが…)
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みずほ銀行のシステム障害から新システム発足までの歴史を綴ったものである。
1.なぜシステム障害に至ったのか
2.新システムMINORIがもたらす効果
3.システム統合の際の問題点
エンジニアや技術職の方は理解できる内容であるが、一般人には難しい内容である。金融機関に勤める方は歴史を知るという意味で読んでもいいかもしれないが、読んだからといって役立つ内容ではないと感じた。
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金融機関の基幹系システムに携わる者として勉強のため購入。
大規模障害が発生した経緯が載っていたけど、確かに起こりそうな障害。
どこの金融機関も、基幹系の更改はしたいけど、お金かかるしリスクも大きい割に売上には繋がらないから出来ないんでしょうね。。