投稿元:
レビューを見る
日本人の特質や、ヒトのものごとに対する感じ方や考え方やのかなりの部分が脳内ホルモンの動態を決める遺伝的資質によって決まっているという事実。
脳内ホルモンが様々なヒトの行動に大きな影響を及ぼしている。ヒトの感情や行動に対する理解・見方に新たな視点を与えてくれる。
投稿元:
レビューを見る
おもしろかった。
嬉しいとか悲しいとかこう思うとかどう感じるとか、すべて「心」という概念的なものではなく、脳の中の物質の仕業である。
そう考えると、悩みや嫌なことも、客観的に見れるような気がする。
やる気が出ない時はドーパミンを、沈んだ時はセロトニンを出すような対策をしよう。
また、社会を乱すような悪い人の存在も、ネガティブな感情も、生物学的には必要なんだなと。無駄と思えることも必要だから残っているんだという考え方がいいなと思った。
投稿元:
レビューを見る
どうして日本人はこうなんだろう?どうして私はダメなんだろう、と思うばかりだったが、
それが脳のしくみに関係があるとわかり、苦しさが少し和らいだ。
日本人の特質、子どもを褒めたりご褒美を与えるとどうなるのか、同性愛遺伝子のこと、など、たくさんのことが説明されていて、おもしろい。
どうしても感情論になってしまう自分だが、脳のしくみを知れば、色々を理解しやすくなると思った。
投稿元:
レビューを見る
この本の凄いところは、非常に科学的なデータをもとに話が進んでいくのに、結局は自然の摂理自体が、合理的に出来ているのだということに気付かされること。
投稿元:
レビューを見る
なるほど〜
ギクリとおもったはなし
ダメな男がモテる理由?
女性はサイコパス、マキャベリスト(自分の目的達成のためには相手を犠牲にしてもよい)、ナルシストの3要素をもっている男性に惹かれやすい。
これがダーク・トライアド、遺伝子的な問題、繁殖の観点から惹かれてしまう、うーん。
能力に自信がある女性は、
容姿だけで勝負してきた女性たちに勝ちたいと思っている
結婚できないことで、女として劣っていると見られてしまいかねない社会だからこそ、そう思われないために結婚したい
そうなんだよね…
なるほどと思ったはなし
頭が良いと褒められたら子供は、
自分は頑張らなくてもできると思い努力をしなくなる
本当は頭が良いのではないのにまわりに頭が良いと思わせなければいけない。嘘をつく。
褒められた子供が失敗した場合は無力感に囚われる、失敗を恐れる気持ちが強くなる
インポスターシンドローム 誰もがうらやむ成功、世間から評価されていても自分を信じられない、本当の自分を見てもらえていないように感じる、たまたまの業績。
性質ではなく努力、過程を褒めなければいけない。
結果ばっかり褒められて育ってきたような気がするな〜自分をよく見せたいと思っちゃう、評価されたがりなのはこういう褒められ方をしてきたから。かな。。優等生になっちゃった。二面性が生まれてくるのはこういうところからかなって。
やる気にさせるためには
やりがいがある素晴らしい仕事だと繰り返しいう。思いがけなく、気まぐれなプレゼント
現実的な報酬金がよりも、心理的報酬や承認欲求を満たす
結局はお金じゃないっていう話。
なんとなくわかってたことをデータで示されると説得力があっておもしろかった!
投稿元:
レビューを見る
最近とみに惹かれている中野信子脳科学者
ある程度脳はどう反応するものなのか
脳の働きを知っているとこんなもんだと余計なことで悩む必要がない「まあそうばかりと割り切れないところが人間だが」
興味を引いたところ
☆人口の約50%が不倫遺伝子を持つ
すごいね、まあ、うちみたいに夫が真面目で不倫どころか浮気もないというのも50%の確率となると
凄い!浮気するから不倫だから同じことを言ってる
なんやこれ?!「まあ個人的感想はさておき、一つは金がないというのが結果論」
本文よりー
不倫が芸術作品の原動力になった
柳原白蘭、林芙美子、、太宰、寂聴、檀一雄
ゲーテ、ハイドン、チャイコフスキー、ジョンレノン、エリッククラプトンーここまで原文。
キリがない
不倫がなければ芸術作品もない。
もう一つ本文より
☆ダメと思うだけで人はダメになる
これは知ってます。
マイナスなことを口にすると脳はそれを指示されたと感じマイナスな状況になる
ダメと指示されたとして〜
いろいろと認識してると
余計なことで心配悩む必要はない。
そんなものだくらいで〜余裕で乗り越えられる
知ってると知らないでは
生き方も差がでる。
まだまだ脳、知りたい。
投稿元:
レビューを見る
どうしてそんな態度を取るのかとか、どうしてそんな行動するのかなど、日々他人に対して不満とか疑問を持ってしまうことが、脳の特性で説明されている。自分の理解できない人の行動について、ただモヤモヤ、イライラして感情的にその人を判断しがちだが、原因が脳の仕組みにあると考えれば、冷静に付き合い方を考えることができそうだ。
投稿元:
レビューを見る
■オキシトシンは人と人との絆を作る物質。仲間を助けたり弱いものを守ったり子供を育てたり信頼を強めたりといった行動に直結している。
・オキシトシンは増えれば「妬み」「憎しみ」の感情も強まってしまう
・人と人との絆を分断しようとする人や仲間同士の良好な関係を壊しかねないような人、みんなで仲良く過ごしている共同体のルールーを破ろうとする人に対してはこれを攻撃するという行動を促進する働きを同時に持つ
・絆を分断する、良好な関係を壊す、共同体のルールを破るといった反社会性の顕現とみなすことのできる行動に対してこの芽を摘んでおこうというのがオキシトシンの本来の役割
・一言でいうと反社会性に抗して向社会性を高めるホルモンがオキシトシンということ
■オキシトシンの濃度が高いとき私たちの心理には興味深い現象が起こる。「外集団バイアス」と「社会的排除」
・「外集団バイアス」とは「自分たち」の集団に含まれず、「自分たち」と異なる人たちを不当に低くみなす認知バイアス。ヘイトスピーチもこの一つの表れ
・「社会的排除」とは「自分たち」の中にいながら「自分たち」とは異質な人たちを不当に攻撃したり無視したりする結果起こる排除のこと
・「異なる人」「異質な人」の存在を認めさせないというのがオキシトシンの働きの大きな部分
・家族の中でこの仕組みが働くとき妻が夫を束縛したくなり、夫は妻を支配したくなり、親が子どもをコントロールしたくなるという現象が起こる。「子供に逸脱を許さない」「子供が好き勝ってやることを認めない」はオキシトシンがそうさせる
・客観的な視点では醜悪な行為でも当人からすれば極めて正当な行動を正当な理由に基づいて行っているとしか認知されていない。正当な理由──それは家庭生活を守る、私たちの社会を維持する、共同体のルールに従うという理由
・当人には社会正義を執行しているなどある種の強い正義感がみられる
・愛情と絆を強めようとする働きが排外性と弱者への攻撃を同時に強めてしまう
■反社会的行動を促進する形質や幸福度を高める形質は「正確遺伝子」と一括りに呼ぶことのできる脳内に分泌される神経伝達物質の動態を決める遺伝的資質によってかなりの部分が決まっている。
・反社会的行動であればモノアミン酸化酵素(MAO)の活性の違いによって説明できることが示された(ブックホルツとマイヤー)
・活性が低いタイプのモノアミン酸化酵素の遺伝子を持っている人ほど放火やレイプなど衝動をコントロールする力が欠如していると考えられる性質を持っている
・幸福度の高さはセロトニンの動態と深く関係している
■セロトニンの動態に関してはセロトニントランスポーターが少ないという日本人はやや特異的な性質を持った集団と言える。
・真面目で慎重、幸福度が低い、悲観的になりやすい
■長寿には共通する「性格」がある。良心的で慎重で注意深く調子に乗らない性格を持っていることが長寿との相関が高い。
投稿元:
レビューを見る
科学的エビデンスに基づいて日本人の脳の「癖」を読み解く一冊。
日本人には「セロトニントランスポーター」という脳内に安心感をもたらすセロトニンの量の調節するタンパク質が極めて少ない。それゆえ、自分が利益を失ってでも、「不正をした相手に制裁を加えたい」という気持ちが世界一強い民族であるという。
冷静で合理的な選択よりも、熱い気持ちで美しさを賛美したいのです。
投稿元:
レビューを見る
「おわりに」に書いてあることがすごく印象的だった。
愛、親子の情、仲間同士の連帯意識、感動、自己犠牲、忠誠心、誇り、絆…それらに酔わせれて無自覚に行動している人々への困惑。
中野信子さんは、さんざん考えた末に、その瞬間をどれだけ充実して楽しむことができたか、に主眼を置くことにしたそう。マインドフルネス!
人生の目的とはなんなのか…解がどんな形であろうと正解であり得る。私の選んだ解が正解となるよう、私が決めていくしかないということ。
投稿元:
レビューを見る
セロトニンが不足している可能性とか、インポスター症候群である可能性とか、目に見えない症状があると推測しつつ、人と接する必要を感じました。気持ちを持ち直すことを期待するより、常に不安や自信のなさを抱えながら、失敗のないよう日々注意を払って前に進んでいることを良しとしないといけないのかなと。
投稿元:
レビューを見る
少し文章の読みづらさを多々感じた部分もあったけど
面白かった
日本人の性格的な部分が、後天的なのか先天的なものなのか、自分の性格がもしかしたらこういうことなのかもという、言語化できるような部分があって読み応えがある
投稿元:
レビューを見る
非常に的確に社会分析されており、なるほどそうだと共感できる部分が多く、読書推薦したくなる知人が次々と思いつくような、価値ある論文。ただ、著者とお近づきにはなりたくないなとも再確認してしまう。
投稿元:
レビューを見る
《「それ」の対処方法を学ぶ》
「それ」を面倒くさいと思う。
だから「浮いた人」と思われる。
上等だ!
「自分が浮いているのではない、周りが沈んでいるんだ」と思うことにしている。
多数が好きだから良いものとは限らない。
多数が行うから良いものとは限らない。
「それ」に振り回されるよりも、今ここで「自分が生きている」感覚を大事にしよう。
「それ」に振り回されないで生きる人を応援する快著です。
投稿元:
レビューを見る
「おわりに」で漫画「ねじまきカギューの二千恵理人」が実際にその人間研究の研究結果を出版したらどうなるかという切実さを感じ、とても考えさせられました。脳の理屈と「だから日本人はこうなのだ」の間には相当な不審を感じますが、学習の実験例の欄は素直に面白く、何よりも本人がどのような必然性を感じて「人間研究」をしているのかを切々と感じられ、その点では「借金玉 / 発達障害の僕が食える人に変わった すごい仕事術」を想起させられ、著者の「サイコパス」の方も読みたくなりました。