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『孤狼の血』の完結編『暴虎の牙』を読む前に、続編のこちらが文庫になったので再読しました。やっぱりこのシリーズはいいですねー。次を早く読みたくなりました。『正義』と『仁義
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孤狼の血に続く第二弾。
子供の頃に起こっていた全国的な暴力団の抗争を思い出します。家の近所にあった組事務所に銃弾が撃ち込まれたり、黒い服を着た怖いお兄さんがたくさん集まって行事をしていたり。。。
日岡の変貌ぶりは、決して大神を模倣したものではなく潔癖性と暴力団との微妙な連携を両立した独自のスタイルになっています。三部作の最終巻も発売予定らしいので、最近本当に珍しくなっまヤクザ小説を楽しみたい。
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「孤狼の血」の続編。
今回は日岡が僻地の駐在所に左遷されていた時期のお話。
巻頭、晶子の店で偶然出会った指名手配中のヤクザ・国光。まったりとした田舎での駐在の仕事の描写を挟んで、ゴルフ場開発の工事責任者として再び日岡の前に姿を現し、いつでも逮捕できると踏んだ日岡はそのまま国光を泳がせる…。
前作を読んでいれば、日岡は早晩この駐在勤務を終えて県警本部の捜査四課に戻ることが知れているが、それでもここをどう凌いでいくのか、三章あたりからは一気呵成の読み応え。
何より日岡と国光、夜半の酒席を皮切りに人質立籠り事件まで徐々に互いを受け容れていき盃を交わすまでになる、肝が据わった同士のやり取りの緊張感がなかなか良い。
ま、盃を交わすのにあまり必然性は感じられないように思われ、そう思うと、ここまで国光が日岡に肩入れする訳や、国光が逃げ果せているからくりや、日岡がひとりで4人を制圧して不思議がられないのか、などアラは色々あるのだけど、読んでる時はそれを気にさせない物語の流れ方であった。
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2020/8/3読了。
「孤狼の血」からだいぶ経ってしまったけれど、相変わらず引き込まれる面白さ。
話の組み立て方がやはりうまい。
ハラハラする場面も随所にあり、臨場感がある。
ただ、前作の方が「ドスが効いている」というか、重みも迫力もあった気がする。
大上の亡き後の日岡を心配して?いたけれど、しっかり後を継いでいるのが分かったのは良かった。良い意味でも悪い意味でも。
最後は…タイトル「狂犬の眼」の意味がはっきりと分かったけれど、少し切ない。
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虎狼の血の続編。すっかりガミさんに魅了されてしまいそのまま映画も観たほどハマった。やっぱり柚木裕子さんが描く男性はステキ。そして日岡の覚悟には読みながらドキドキ!国光の人柄に惚れ惚れ。これも映画化されるらしいけど、国光を誰がやるのかがとても気になる!
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前作の終わりで 日岡がすっかり悪徳?刑事になっていたと思ってたので 笑 実は意外と爽やかで真っ当な駐在さんになっていたのを知り ホッと。
ヤクザの抗争って 実はほんと入り組んでて難しいな。もちろん仁義だけでもなく だからって金と力だけでもない ほんとにビミョーなパワーゲーム。天秤が常にビミョーに揺れ続ける 一瞬も気を抜けない 疲れるなぁ 笑。
祥子ちゃん 子供だと思ってたら オンナやなぁ 笑
そもそも日岡にキョーミないんだと思ってたら すきだったんだねー。しかも女将って わたしの中では
日岡よりずっと年上のイメージで 祥子ちゃんがやきもち焼くような対象と思ってなかったけど。わたしは部外者なので 単純にかわいいなぁと 笑。
そして 国光 オトコやなぁ。
今どき こんな極道はいないんだろうけど 男が惚れる男って感じ。
このシリーズ大好き。気にはなってたケド このところすっかり読書から離れていて やっと読んだ。
やっぱり面白い。次回作も楽しみ。
三部作で終わってしまうのが惜しい。
それにしても 柚月裕子は 惜しい人を惜しいとこでバッサリ殺るな 笑。
毎回 切ない終わり。となると次回作はもしや?と。
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前作、虎狼の血よりもこちらの方が面白かった。思ってる人多いと思うんだけど、どうしてこの作品の作家が女性なんだろうかと。でも、よくよく考えてみると女性だからこその面白さかもしれないなとも思えます。より心情的だしより繊細。全ての言葉や行動に意味があるのはひとつ間違えればくどくなるところが、読み終えてもその感情は皆無。秀悦な作品。
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やくざものは相関図が入り組んでいるものだけれど、これは特別入り組んでいる。
関係がよくわからなくても勢いで読めば良いと
途中からは主要な人物だけ間違わないように読んだ。国光が魅力的。
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『孤狼の血』の続編。キーワードは“約束”
作者はまたしても魅了される人物を読者に送り込んでくれる。魅了されればされるほど、切ない。プロローグの二人の会話の意味が後にわかった時、二人の関係が単なる友情を超えたものであることに胸が熱くなり、そして無情を感じて、切ない。秀作です。
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「孤狼の血2」というより、「孤狼の血1.5」という感じか。前作のキャラが引き続き登場しており、特に大上の相棒だった日岡が物語の主人公となっている。
再び暴力団の抗争が激化する中で、大上の跡目を継ぐように暴力団と渡り合いながらも清濁併せ持って成長する日岡の姿が熱い。
前作のように全編にみなぎる暴力の緊張感はないが、今回は(ややだれるが)牧歌的な田舎の駐在所生活から、少しずつ話の展開が早くなっていき、それぞれの人生が錯綜し決着していくラストまでの話運びは巧い。
次が本格的な「孤狼の血2」になるかな?
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『孤狼の血』シリーズ、その2。
警察組織からはみ出した日岡は自身の信じる道を行く。捜査の仕方もはみ出している。大丈夫かと思う半面スッとした気分もある。確固たる信念はまぶしい。彼はどこまで走って行くのだろう。
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履歴で確認したら、狐狼の血の読了から2年以上が過ぎていました。そういえば、level2も録画したまま観ていなかった。何となくlevel2のメディア露出だけで、お腹いっぱいに成ってたから随分と御無沙汰していました。
今回はガミさん亡き後、日岡が意志を継ぐ決意をするまでの物語と感じました。
前作と比べると物語自体は静かに進んでいきますが、国光との出会いの中で日岡の生き方が定まっていく様が格好良い。
とうとう、手酌の似合う男になってしもうたね。
長生きせにゃいけんよ。
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警察官である日岡秀一と暴力団の国光寛郎の絡みが楽しめる異色の小説だ.駐在所に左遷された日岡が地元の人との付き合いの難しさを実感しながら、情報収集する中で、ゴルフ場建設に絡んで国光が登場.暴力団の抗争で大物組長の殺害実行犯として国光の行方を警察も暴力団も追っていたが、身近な所に現れ、日岡が探りを入れる.突然、国光の存在が警察に知れ、人質交換として日岡が指名されるが、約束通り日岡の手柄を画策した国光.収監された国光から親分殺害犯の確認を依頼された日岡も約束を果たす.警察官と暴力団員の固い結びつきは現実には皆無と思うが、それがあるかのような描写は素晴らしいと感じた.晶子と祥子の存在が男ばかりの物語の中で光っていた.
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「孤狼の血」シリーズ2作目。
こんな暴力団どっぷりの警察小説が好きだなんて、コンプライアンス的にどうよ?と思う。
でも理屈じゃなく、好きだわ。このシリーズ。
「正義」ではなく「仁義」。
それがこの小説の倫理として一貫している。
「正義」は偉いけど、やっぱりそれだけじゃ、疲れちゃうんだよな…
だからこそ読まれるべきなのかもしれない。
解説で吉田大助さんが柚月さんを、
「同性も惚れる男のかっこよさを書かせたら天下一」と書いているが、ほんと、そう思った。
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前作『狐狼の血』の続編。
新米刑事だった日岡が、殉職したガミさんの意思を継いで逞しく成長した様を見せつけてくれる作品。
一気読み。今回も実に見応えがあった。
極道・国光の生き様と振る舞いの潔さ、格好良さが本作品の見どころだ。それだけにエピローグは震えた。本当に震えたのだ。
さらなる続編を期待したいと切に願う。