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借りていたけど…進まないのでこのまま返そうかなーと、思っていて、受賞のニュースが。
一応読んでおこうかなーと気持ちあげて進むと、おや?面白い!最後は涙…でした!
映画にしたら面白いと思う。
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多聞という名の犬を狂言回しにした6本の短編による連作長編。昨年、テランの『その犬の歩むところ』を読んだとき、「ギヴという名の犬を巡る奇跡のような物語」と書いたが、本作も同様……いや、それ以上に奇跡のような作品だった。すべてが明らかになる「少年と犬」では、わかっていながら泣けた。
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死の匂いを嗅ぎ付ける犬、裏を返せば不幸を呼ぶ犬。最終章の手前まではホラーなんじゃないかと読み勧めたが、ラストで大きく(悪い意味で)裏切られる。
そういう展開になるまでの描写が不足しているし、そうなるなら、そこまでにそんなに人殺さなくても…
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第163回直木賞にもノミネートされている馳星周さんの新刊。2011年の東北大震災で飼い主とはぐれた犬の「多聞」が、さまざまな人との出会いと別れを繰り返しながら(ある目的をもって)日本を横断していく、犬は本当に賢く人にとっては特別な存在なのだなと考えさせられる(アニマルセラピー的な効能も)。この作品の大きなテーマは「生と死」であり、犬と人を通して最後までそのテーマが壮絶に語られる。ラストは切ないが、犬好きにはたまらない一冊。
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第一章『男と犬』
始まりはこうだ。
「駐車場の隅に犬がいた」
大震災から半年のこと。
男の前に「多聞」は現れた。
6つの話からなる連作短編集。
犬は「多聞」
「クリント」「レオ」「ノリツネ」とも呼ばれた。
飼い主を癒し
「多聞」が最後にたどり着いたのは・・・。
「多聞」はどうしてその人の前に現れるのか。
その理由が分かり優しい多聞をギュッと
抱きしめたくなった。
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一匹の犬(多聞)が旅するうちに出会う人々。人間に寄り添い、人間の運命を多聞が見届ける。
家族のために犯罪に手を染める震災で職を失った男。
仲間割れを起こした窃盗団の男。
壊れかけている夫婦。
男に貢ぐ娼婦。
死を迎える老猟師。
震災のショックで心を閉ざした少年。
ノワール物ではない、犬! 犬が主人公のお話。人間の愚かさが浮き出て、多聞の温もり優しさ、忠実さが際立ちます。多聞が出会う人みんな、多聞によって光をもらえたと思います。特に最後の少年とは強い絆で結ばれていて(本当かいなと思える内容でしたが、互いの愛情にジーンときました)。犬は寄り添う生き物なんですね。多聞が神のように思えました。
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小説を読んで涙が止まらなくなったのはいつ以来だろう?
シェパードと和犬の雑種の多聞。多聞は色々な人たちと出会い、一緒に生活をしていく。でも、多聞は誰といてもいつだって南へと意識が向いている。南に何があるのか。
次々と出会う人たちと生活をしながらも、多聞は徐々に南へ向かう。多聞がたどり着いた南、その訳を知った時に大きな感動に包まれることとなる。そして、最後の光の言葉に涙が溢れて止まらなかった。
多聞の人生は一体なんだったんだろう?と思うと苦しくて胸が痛くなる。でも、多くの人たちの心に寄り添って、支え、それが多聞の生き方だったのかもしれないなとも思える。
犬には信じられない力(能力)があると思う。以前飼っていた犬の話。私たち家族が近所の人を連れて潮干狩りに行った時のこと。高速道路で初めて死を覚悟した瞬間があり、後から考えてもよく事故に遭わずに済んだなと思うくらい危なかったのだが、家に帰ると飼い犬が亡くなっていた。今でもあの時は犬が守ってくれたんだと信じている。
私の人生ずっと犬がいる生活を送ってきた。今も2匹の犬と暮らしている。朝は起こされるし、散歩も連れて行かなければならないけれど、本当に愛しい宝物だ。これからも犬がいない生活は考えられない。
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直木賞受賞作品を読んでみた。
主人公の犬が、様々な悩みを抱える人々の心の拠り所となる話である。私は犬ではなくインコを飼っていたが、同じペットという視点で見ると頷ける部分が沢山あった。
動物を大切に扱うのは当たり前の感覚だと思っているが、やはりペットを飼うことによってそのような感情が養われた面も大きいのかなと改めて感じた。
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候補作発表のニュースを見てひっくり返りそうになりました。まさか7回目の候補になるとは。
一体誰だよ、直木賞は6回落選したら候補卒業って言ってたのは。
別々の語り手による連作短編集ですが、共通して登場するのは「多聞」と名付けられた犬です。
東日本大震災の直後、仙台で盗品の売買を手掛ける男の前に現れたこの犬が、様々な人間との出会いと別れを繰り返してたどり着いたのは・・・というお話。
馳さんは犬に関する作品をいくつか書いているようですが、私は全然読んでいなかったので、まっさらな状態で本作を読みましたが、他の犬小説(そんなジャンルがあるかは知りませんが)と比べてどうだったのでしょうか。
個人的には、うーん、あんまり心に残らなかったかなあ。
これだったら前回の候補作『アンタッチャブル』のほうが印象度は上です。
文体は引き締まった本作のほうが好きなんですけど、全体としてはちょっと。
何が不満だったかというと、ストーリーが表題作を除いてどの話もワンパターンに感じられた点です。
犬と出会って触れ合うことにより、自身の心で傷付いた部分が癒されたりとか、うまくいっていなかった周囲の人たちとわだかまりが徐々に消えていくとかするんだけど、結局最後には暗転しちゃう、みたいな。
何かしらの意図があって似たような話を並べたのかもしれませんが、展開が読めてしまって中盤以降はちょっとダレました。
もう少し変化や刺激が欲しかったです。
「多聞」と名付けられた犬の、人間に対するけなげさはとっても愛おしいのですが、よくよく考えたらこの犬、幸せを運ぶ使者というよりは死神の使者だったわけで、それもどうなんだろうという感じもしました。
最後に収録された表題作は、他の作品とはちょっと趣向が変わっており、本作の中ではベストだと思いましたが、ちょっと子供の使い方があざといような気も。
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直木賞受賞作。
最終編を読むまではやや散漫な感があったが、最終編で全てのピースが嵌まる。
巻末の初掲載情報をみると最終編が最初に書かれている。
最終編が最初の編につながる終わり方をしていて、円環の間を埋める諸編を後から書いたのだ。
人間と犬のつながりというテーマは古来さまざまな本で書かれてきたもので、新らしさは何もないが、最終編では涙腺が緩んでしまった。
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大震災から半年後、2011年の秋、仙台。
職を失い、家族のために犯罪に手を染めた和正は、立ち寄ったコンビニで一匹の犬と出会った。
多聞という名のその犬は、元々被災者の飼い犬だったようだが、和正の心を慰め、認知症の母や、介護に疲れ果てた姉を笑顔にした。
多聞と家族と過ごすひとときに幸福を感じ、まともな仕事を探そうと決めた和正だったが…(「男と犬」)
本当の家族を目指す旅の途中で出会う人々にもひととき優しく寄り添い、温もりを与え、そしてまた旅立ってゆく多聞の長い長い旅と、旅の終わりを描く、六つの物語を集めた短編集。
ハードボイルド小説の書き手としてしか知らなかったので、ご縁がなかった。
なんと本作が馳星周さん、初読。
これまで手に取ったことがなくてスミマセン。
家族が貸出してきたのを拝借して、ありがたく読ませていただきました。
仙台から熊本へ、5年もの時を費やして旅を続けるなんて!
しかも震災のショックで心を閉ざしていた少年に笑顔を取り戻し、再び熊本で震災に遭った少年の命を救うなんて!
フィクションだからそりゃ出来すぎと思いながらも、もの言わぬ多聞の無償の愛情に、ぐっと来てしまった。
『猫旅リポート』で猫好きを間違いなく泣かせたように、本作は犬好きを泣かせること間違いなし。
よく、子供と動物にはかなわないというけれど、『少年と犬』とダブルで来られちゃ、もう致し方ない。
降参して、泣きましょう。
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最初の「男と犬」の展開にまず「こんな話だったの?」と衝撃を受け,ラストの「少年と犬」まで,悲しいお話が続きます。
特に,「老人と犬」の最期は,あまりの理不尽さに言葉もありませんでした。
ラストの「少年と犬」になって,主人公「多聞」の過去が一気に明かされ,犬と少年の絆に涙なしでは読めませんでした。
何ともやりきれない話が続いた後,ようやくラストで救いのある話になりますが,ある意味,そうであるからこそ,より心に突き刺さる小説になったように思います。
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少年と犬
著作者:馳星周
文藝春秋
直木賞受賞おめでとうございます。
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
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小さい頃にコロという名の犬を飼っていた。2代目も、3代目もころだった。
いつかまた、コロを飼いたいと思った。
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良い。
犬がバトンを繋ぐ、ユニークな設定。人間は亡くなるか捕まるかの不幸な展開。
最終話で少年と犬が出会っており、少年を追って熊本まで来る。出来すぎだけど、じーんとくる。
犬、いい。飼いたくなる。