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2022/05/09予約 8
震災で職を失った和正。認知症の母とその母を介護する姉の生活資金を稼ぐため、犯罪まがいの仕事をしていた。
そんなとき和正は、コンビニで、ガリガリに痩せたミックス犬を拾う。埋め込まれたマイクロチップから多聞(たもん)という名前がわかった。
なんとなく、そのあたりで、ラストが見えてきたので、あまり読む力が入らず。
もともと、ラストが読めないタイプの私でもわかるということは、ほとんどの人はわかっているのだろう。
それなのに、何度も泣く?と思った。
多聞は賢く、和正はすぐにトリコになる。その直後、和正はさらにギャラのいい仕事を依頼され、引き受ける。そして多聞を同行させると仕事はうまく行くように。
多聞はふとしたとき、南の方角を見ていた。
この直後の仕事で、和正は命を落とす。
そこから多聞は、一人で、誰かに助けてもらいながら南に向かう。
さすがの賢さで、後で考えるとそんなにうまく行く?と思うほどの行動。
最終的には光に会え、愛する光のために体を張って助ける、という、なんともお涙頂戴的な。
自分の書いたレビューを読んでいてひどい文章だと思ったが、直木賞だとは思えない。
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直木賞受賞という事で、初めて馳さんの本を読んだ。
他の本を読んだことがないから他の作品との比較は出来ないけれど、犬が本当に好きなんだなと言う事が伝わってきた。
多聞と言う東日本大震災の後さまよっていた迷い犬。
その多聞が色々な人の前に現れては西へ西へと旅して行く。
無償の愛情を人間へと注いでくれる『犬』と言う存在は、確かに神からの使いのようにも感じる。
ただ、多聞が現れたから全てが解決と言う事ではなく、多聞が現れたことで日々の辛かったり打開しなきゃいけないと思っていた事柄が動き出す『きっかけ』を生み出してくれる存在として書かれている。
勿論動き出した結果それが全て良い方向に行くとは限らないけれども、多聞が現れなければ何も動かなかった事柄が動くきっかけになる。例え辛い展開になっても、そこには多聞と言う犬が居てくれた!
助けてくれたと言う気持ちはいつまでもきっと多聞と関わったみんなが心に思うこと。
最終的に何で多聞が西へ行きたかったのか、それが分かった後多聞が救った光が言った
『多聞はここ(心の中)に居る』と言うのがこの本の本筋なんだと感じた。
この本では犬がその役目をおっていたけど、誰しも心の中に自分を助けてくれたり、支えにする人や者、事があればきっと生きていける。
そんな風に感じた。
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一匹の犬を中心に物語は進みます。仙台から南へ旅が続きます。旅の終わりに、逢うべき人に。
直木賞作品でした。
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犬を飼った事もなく、飼いたいとも思ったことはないが、主人公「多聞」には、参った。
賢く、健気で、優しく、強く、勇気もあり
人間としか思えないが、やはり、犬なんだと。
2011の震災から、熊本の震災まで、つながっておりおり、一人の少年をずっと想い続ける姿に心打たれる。実話でもありそうな話。
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一気に読んでラストは泣いた。
ダークな印象の馳星周が動物ものなんて…と思ったけど持ち前のダークさも健在で、昔読んだ馳作品も史実が織り込まれてきてたな、と思い出した。
一匹の犬が南へ向かう物語。その先々で出会う様々な境遇の人々。彼らはこの犬との出会いによって何か変われたのか、変われなかったのか。そしてこの犬も何かを得たり失ったりしてるんだろーか。
マワリクドクなく久々にどハマりした小説。直木賞サイコー。
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直木賞。早速読んでみた。確かこれはオール読物で読んだ気が。少し物足りなさを感じた。少し馳さんの作品を読んでみよう。
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読みやすい。
犬を通じた登場人物の人生模様が面白かったが、多聞が少年の居場所をなぜ突き止めたのか最後までよくわからなかったのがもやもや。
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犬の本は敬遠していた。絶対泣いてしまうから。日本犬を見ているといとおしくてそして切なくなる。最愛のシロが逝ってから2年今でも鼻の奥がツンとくる。今側には甲斐犬のランがいる。近所の奥さんが私よりも好きみたい。
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一気読み。
面白かったが、直木賞というより、オール読み物大賞という感じ。言葉は悪いが「お涙頂戴」的なものを感じるわたしは意地悪なのか?
犬とはそこまで人間的なのか?いや、神がかり的なのか?と読み進めるにつれて、違和感が。
とはいえ、多聞が最後飼い主と会えるのか⁉️と続きが気になりどんどん読み進み面白かったのではあるが。
直木賞って、大衆小説の賞ではあるけれど、この感じでよかったんでしたっけ?
意地悪なことを考えるわたしは、やはり愚かな人間なのでしょうね、多聞。
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重い内容なのに読みやすい。
しかし各章とも常に死が付きまとい、そのストーリーの切なさに耐えられず私は何度か読むのをストップしてしまった。
それでも多聞に導かれ、やっぱり読み進めてしまった。
タイトルにもなってる「少年と犬」が単行本では最終章に納められており、救われた気持ちになった。
逆に、各章を掲載順にしてしまうと、また違った読後感になったと思うと気持ちが沈んだ。
犬を飼っている人には多聞の気持ち、行動がわかりすぎるんだろうなぁ…。
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そうそう、犬ってそうだよね!!
って思わず頷きながら読み進めていくと、もしかしてそういう展開か、と予感しつつ、最後は少し目頭が熱くなる(けど、グッと我慢できる、
そんな一冊でした。
馳星周といえば、不夜城はじめノワール小説の人、という認識でしたが、そういう雰囲気は少し残しつつ、しっかりとした犬文学!!になってました。
そういえば、タイトル聞いたことあるな、と思っていたらネビュラ賞受賞のSF小説に同じタイトルのものがありました。全然違うけど意識してたのかしらん。
ともあれ犬好きには納得の直木賞受賞作でした!!
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描写がとても丁寧で、映画を見てるように、実際に体験したかのように感じます。
読みながら、実際に愛犬の温もりを思い出したり•••
多聞のように、とにかく寄り添ってくれる本でした。
最後が悲しいので、⭐︎4で•••。
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はじめは多聞がいることで、ミゲルのように周りに死がつきまとってしまうのではないかと思った。
途中で、逆に死の影が近づいている人に寄り添い最後の幸せ、慰めを与えてくれるのではと思った。
最後まで読んだ後で、やっぱり多聞とつきまとう死の影は悲しいことだけど切り離せないように感じた。
光と多聞の絆もどうしてそこまでという気持ちしかわかず、そこまでに至る人々と、そのエピソードの方が心に残った。
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胸が熱くなり、泣けました。
出会った人は、人としてはどうあれ、多聞には優しかった。それが救いでした。
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犬と猫が好きすぎて、犬猫が題材の本はあまりに心に刺さりすぎるので怖いのですが、やはり読んでしまいました。
表紙の絵のシェパードっぽい犬。いかにも優しそうで、可愛らしい。
この多聞という犬が、長い期間をかけて日本を南下していく間に関わった人間たちとの物語です。
とてもよく出来たお話でした。うちにも高齢の犬がいます。猫もいました。うちの犬は、このお話の犬の様によく出来た賢い犬ではなく、こんなすごい犬、いるのかなぁ、美化してるのかなぁ…と思いつつ、いつの間にかのめり込んで読んでいました。
とても感動的なのですが、人のために犬がいるような雰囲気がしなくもなく…犬が人の犠牲になったり…辛くなりました。人間より、犬や猫を大切に思っているので、少しやるせなさを感じました。
ここでは犬だけですが、猫も、人に寄り添って理解してくれる優しさを持っています。そんな動物に感謝をする心を切に描く、犬の体温に包まれる様な優しさをくれる一冊でした。