慵斎叢話 １５世紀朝鮮奇譚の世界 みんなのレビュー

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投稿者：Takeshita　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

時代は日本の室町時代だが、朝鮮には世阿弥も出雲のお国もおらず(朝鮮で演劇が始まったのは20世紀になってから)御伽草子も小説もない時代だから世相を知るための貴重な随筆である。ただ内容は士大夫の話が多く民衆雑話は少ない。その中でも肉食、悪行の破壊僧や淫婦の乱行、占師の話などは面白い。ただ内容の大部を占める士大夫の話は奸佞、復讐譚が多く、描写も陰惨、残虐なものが多く、読んで爽やかな気持になったり滑稽さを感じる話は少ない。著者の成俔も何度も訪中した程の高官で60まで長命したが、死後国王とその取り巻きにより棺は暴かれ遺体は損壊された。尤もこの手の話は朝鮮時代しょっ中出てくる。500年前から日韓の国民の美意識にはかなり違いがあるようだ。

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投稿者：執事のひつじ　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

題名に『慵斎叢話』とありますが、『慵斎叢話』の全貌を紹介するというスタイルではなく、僧侶、夫婦などのトピックごとに、他の説話集からも引用しながら、当時の世相の分かる奇譚を紹介しています。なので、随筆を読むように気軽に読めます。
隣国のことで、日本との対照も面白く、日朝関係に関わる話や、日本の儒者のエピソードなども紹介されています。

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投稿者：飛行白秋男　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

韓国の奇譚集の傑作とのオビで購入したのですが、私の知識と差がありすぎました。