紙の本
阪急の魅力がぎっしり凝縮
2022/06/18 23:14
5人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前に『阪急電鉄 スゴすぎ謎学』を読了したので、復習的な要素が多々ありましたが、阪急の魅力が有り余る程伝わってきました。私自身も幼少期から阪急は身近な存在でした。家からの最寄駅はJRと阪急とは、略、等距離にありましたが、祖父母の家や大学が圧倒的に阪急からの場所であった為という点が大きいです。
確かに阪急は車内も駅も雰囲気も上品な感じがしました。国鉄は大雑把で飾り気がなく貧相な感じ。その後国鉄はJRとなり、高校は京都駅が最寄駅だった為JRを利用しましたが、文化的な雅さは感じませんでした。
阪急の方針やこだわり、そして清潔性は他社には無いと思います。これからも是非これらの要素は続いていって欲しいと切願します。
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旅でよく関西(とりわけ京都)をよく訪れますが、それとなく阪急のハイソなイメージは感じていました。とりわけ阪神間における阪急・阪神の対比はこの本のタイトルにあるように、やっぱ阪急が別格だな、とも。
たしかによそ者の目から見ても、あの車両の色や内装を以てして阪急電車が一つのブランドになっている印象はありますし、阪神間では高級住宅街を縫うように走る点もさらに、そのイメージを高めているであろうことは容易に想像がつきます。住みたい駅ランキングでも西宮北口が毎回上位に来ますしね。
で、そのブランドイメージは決して一朝一夕に出来上がるものではなく、長い年月を経て人々の心のなかに醸成されるものなのでしょう。それゆえ、この本を読み終えても「これが決め手だった」という明確ななにかひとつの理由がみつかるわけではなく、地道な取り組みの積み重ねや、細部にまで行き届いた小林イズムがどのようなものであったかを知ることで、読者の中にもじんわりと”阪急”の”格”がわかる、そんな一冊ではないかと思います。
首都圏ですと東急電鉄が似たような立ち位置&イメージですね。で、阪神は京急ですかね、、、。阪神と京急はJRよりも海沿いの地域=臨海工業地区を走っていること、それゆえ沿線に工場やギャンブル場が点在しているあたりが似ていますね。おそらく街の雰囲気も相通じるものがあるのではないかと想像します。
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かなり丹念に阪急関係者に取材したことがうかがい知れる。
小林一三から始まって、企業経営の歴史に関しては、かなり既知のことも含まれているが、電車構造の歴史では初めて知ることも多くて面白かった。
あの独特の電車を製造していたナニワ工機がアルナ工機と社名を変え、阪急から離れてしまっていることは知らなかったので少々驚いた。
ちょっと阪急を美化しすぎているところもあるのと、阪神間に住んでいたことがある人間には馴染み深いものがあるが、それ以外の地域の人たちには、地名を含め、新書という制約から地図による説明が十分ではないところが多くて、理解しづらいかもしれない。
しかし面白く読めた。
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副題「ブランド力を徹底検証!」
鉄道というよりブランドとしての「阪急」の魅力を考える本。
何回も類本で読んだけど、やっぱり小林一三ってすごいわ!
大河か朝ドラやってもええんちゃう?
ビジネスのためとはいえ、鉄道引いて、住むとこ作って
住民の余暇施設作って、域外から人を呼ぶ仕掛け作って
…リアル・シムシティ。
口絵に旧梅田駅のコンコースの写真が載っていますが
あの美しい天井が阪急百貨店のレストランに
移設されていたなんて知らんかった〜。
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阪急沿線ではない関西人の感想としては、かなり阪急を美化しすぎている印象だった。確かに阪神・南海・近鉄と比べたら高級感はあると思うけど、、、
後は阪急の歴史について詳細に解説されているが、土地勘がなく、また年代的にもあまりピンとこなかったかな。
「今」の阪急がどういう取り組みをしていて、他の鉄道会社とどう違うのか、を知りたかったから、ちょっと期待していたものとは違ったかな。
1番興味出たのはタカラジェンヌの話かな。
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生粋の阪急電車ヘビーユーザーなので面白かった!知らないこともたくさんありました。
今昔、って比べると面白い。
アンゴラヤギのシート
全面塗装にこだわった内装や
洗車の多さ。
百貨店の高級感へのこだわりなど
どれをとってもやっぱり阪急!となりました。
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阪急の多角化経営の歴史が詳しくて面白い。20世紀初めの大阪の極端な過密と、東京的生活への憧れ。
車両のウンチクは鉄道に詳しくない読者としては正直要らないが、これは欠かせないものなのか…
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どんなネタも言い方書き方次第で全てポジティブにしてしまっているのでライターさんすげぇ、となりました。
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書店の平積みで思わず購入した。最後の一冊だった。前半の昭和創業期の話が面白い。小林一三という経営者、百貨店ブランド、甲子園、食堂、シャンデリア、様変わりした現代的な梅田駅だが、遠い昔を想像しながら、思いを馳せることがでができた。
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駅ナカコンビニ、駅ナカATMなど実は日本初、という事実が多く新鮮だった。
なんとなく印象の良い阪急だが、その印象を朽ちさせないためのこだわりと葛藤とチャレンジが細かく紹介されており、またひとつ阪急が好きになった。
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元々、小林一三が好きな起業家であり、阪急電車の沿線は知ってるエリアや駅が多いので、読んでみたかった。小林一三に関する本も読んだこともあり、阪急の成り立ちやその手法は知っていたが、大正後期から昭和の戦後くらいまでの話は知らない事があり面白く、勉強になった。これからの、うめきた〜新大阪の計画や伊丹空港までの計画はメディア発信で知ってはいたが、非常に詳しく書いてあり、為になった。全計画が叶って欲しい。
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生まれも育ちもずっと東京郊外で現在は神奈川住みなので、まさにこの本のタイトルは、関西出身の友人らに対して思っていたことそのものであり、期待してこの本を手に取った。
確かに、この本からは阪急電車、阪急という会社、そして小林一三氏の凄さは伝わってくるし、興味深かった。ただ、その阪急の凄さを、利用者や沿線住民がどのように受け止めているかという、まさしく一番知りたいところに関しては、データなどが示されているわけではなく、筆者の感想以上のものは書かれていない。この点、肩透かしをくらった感は否めず、星は3つとさせてもらった。
だが、今後関西に行くことがあったら、阪急電車について、今まで気がついていなかった様々な点について、注意深く観察することになるだろうとは思う。コロナが収束して、私たちのような東日本の人間も、阪急電車の凄さを体感できるようになる日が早く来てほしい。
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私は都市計画に興味がある学生です。鉄道が都市計画事業を担っている例として東急と阪急は有名ですが、交通の観点に留まらず沿線住民の人生に《揺りかごから墓場まで》関わる経営方針の起源を知りたくてこの本を手に取りました。この本を読んでわかったことは阪急の創始者・小林一三の流行への敏感さが阪急の事業展開に大きく貢献したこと、鉄道を延伸する際には阪急と阪神、国鉄が熾烈な争いを繰り広げて今の路線に至ったことです。鉄道が好きな筆者が伝えたいメインテーマは阪急の車両やサービスの細やかさに重きを置いていましたが、読みやすい文章で面白かったです。
個人事ですが、私は自分の興味が鉄道を延伸する際の人の流れや利益のシミュレーションにあることに気づきました。これから大学は夏休みに入りますが、この気付きを生かして交通工学?などの本を読んでみようと思います。
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生まれたときからン十年、ずっと阪急沿線に住んでいます。最初は宝塚線、途中で千里線、今は箕面線。阪急沿線の人ってお高くとまってるですよねという声、否定しません。だって阪急ですから(笑)。初めてひとりでJRに乗ったとき、そのギャップに衝撃を受けました。特に環状線で露出狂に遭ったときはまだ若かったから、こんなことが電車の中であるんや、阪急ではあり得んと思ってしばらく呆然としました。今はどの電車もそれぞれ良さがあって好きですが、私にとってはやっぱり阪急がいちばん。知らなかった歴史満載で、阪急好きに配りたくなる本。
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毎日通勤で阪急電車に乗り、仕事帰りには阪急百貨店に寄り、日々の買い物は阪急オアシス。大学卒業後就職したのも阪急グループ会社。私の人生には切っても切れない存在です。でも、まだまだ知らない事がいっぱいあり、この本で知った雑学などを実感する為にも、何気なく通り過ぎている阪急の駅など、もっともっと注意して見てみたいなと思いました。