紙の本
童話が舞台のダークミステリー
2021/08/02 22:57
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投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
赤ずきんがバスケットにクッキーとワインを入れて旅をしながら「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」「眠り姫」「マッチ売りの少女」らと出会い、巻き起こる事件を解決したりする話。
童話をモチーフにしているが、内容はとてもよくできたミステリー。
むしろ童話縛りな中でよくこのトリック考えたなぁと感心する。
読みやすくて面白いし、短編連作としてそれぞれが最終的に繋がるのも面白い。
後味は良いとは言えないのは日常系ミステリーじゃない以上は仕方ないか。
先にこちらを読んでしまったが、前作の方もそのうち読みたい。
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びっくりした
2021/07/31 08:11
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投稿者:owls - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙はたびたび目にして気になっていたので、購入してみました。初読の作家さんだったのですが、でだしのお話からびっくり! 昔話がまさかこんなミステリーになるとは! もとのお話との違いが大きすぎておもしろく、一気によんでしまいました。読み終わって続編だったと知ったので、最初の巻も読んでみようと思います。
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赤ずきんちゃんが大活躍
2021/04/16 14:32
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投稿者:うえありひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
童話の主人公達が登場するミステリー。
今まで読んだことのない設定が新鮮でした。
赤ずきんちゃんが謎解きをしていくのですが、このパターンが最後まで続いていたら途中で飽きてきそう…
そう思っていたら最終章は新たな展開が待っており、どう決着するのか楽しみながら読めました。
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シュペンハーゲン
2020/11/24 22:21
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「むかしむかしあるところに、死体がありました。」に続く昔話ミステリーの第二弾。前作は日本が舞台でしたが、今回はヨーロッパ。シンデレラ、ヘンゼルとグレーテル、眠り姫、マッチ売りの少女を題材に、密室ものなど、「お約束」な感じの小編が続きます。全編をとおして赤ずきんが探偵役です。
軽いユーモアミステリーという感じで、サクサク読みました。
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前作も中々シュールでしたが、シンデレラは犯罪者、ヘンゼルはヤンデレなど、今回も中々シュールでした。
今回の主人公は赤ずきん。聡明な赤ずきんで、見事な探偵っぷりでしたが、まさか旅の目的が復讐だったとは!
御伽噺×ミステリーの斬新さが良い味出してて、続編希望です。
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カッコいいー!!エグいー!!笑
「あなたの犯罪計画は、どうしてそんなに杜撰なの?」が決め台詞(?)の赤ずきんが、シンデレラ、ヘンゼルとグレーテル、眠れる森の美女、マッチ売りの少女の世界で起こる事件を解決していく連作短編集。
何がステキって、童話のなかでは心の清いキャラクターたちが性悪なところ。ヘンゼルとグレーテルとかホントに怖い。そしてマッチ売りの少女もアンタ…。清々しいほどに性格悪い!!
『むかしむかしあるところに、死体がありました』も面白かったけど、個人的にはこっちが好き!
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誰もが知っているはずの有名なアンデルセン童話の数々が、青柳先生によってミステリーへと変貌を遂げました。笑
旅の途中で出会う童話の登場人物たちが犯してしまった罪を、瞬く間に暴いてしまう赤ずきんの推理力に脱帽です!
また、赤ずきんが旅をしている理由が本書の後半で明らかになるのですが、旅に出るまでの経緯と彼女の抱いている野望に胸が熱くなりました。。
コメディとミステリーのハイブリッドのような内容ですので、本格ミステリが読みたい方にはあまりオススメできません。
好みが分かれる作品だと思いますが、アンデルセン童話をリメイクした小説は他には思いつきませんので、是非とも一読していただきたいです♪
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童話の可愛らしいイメージの赤ずきんがまさかの切れ者で、「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」「眠れる森の美女」など、様々な事件をスパッと推理して解決していく爽快ミステリー。終盤になって分かる赤ずきんの旅の目的も衝撃的だが、最終話「マッチ売りの少女」の並外れた欲深さは、読んでいて哀れに思えてくるほどである。最後には、旅で出会った人物が再び登場し、あのときのあの人!という懐かしい仲間意識?が湧いてくる。伏線も随所にあり、それを考えながら読むのも楽しい。続編があるなら是非読みたい。
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前作『むかしむかしあるところに、死体がありました。』は日本の昔話、今作は西洋童話をベースにしている。
旅に出た赤ずきんがその途中で事件に遭遇。「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」「眠り姫」「マッチ売りの少女」をモチーフにした連作短編。
全体を通しての謎があるが、ちょっと弱いかな。前作の方が楽しめた。
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前作も面白かったけど、今回はそれぞれの章ももちろんぶっとびの面白さ。そしてそのすべてが最終章に…って、もうね、ラストの盛り上がりのすごさは半端なかったですわ。
各章の謎解きもすばらしい。赤ずきん、おそるべし。けど、そのエピソードのあれこれが最後に…って、これ、ほんとすごい。さすが青柳さん。
これ読んだら、もうこの先どんな童話を手に取っても、行間に目を凝らしちゃうし、深読みしちゃうね、困った困った、どうしてくれるんですか!青柳さん!
赤ずきんの旅の本当の理由が分かったところからの怒涛の展開。
おうおう、そうじゃんそうじゃんそうだったじゃん!ここであなたが!そこであれが!うひゃーっ!いやいや、何も言えない語れない。とにかく「お楽しみに」としか(ふふふふふ
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先日、近所のショッピングモールに出かけた時に、お母さんと一緒に来ていたまだ3~4才ぐらいのお子さんがグズっていた。眠いのか退屈なのか分からないが、泣きながらお母さんに向かって怒っている姿を見て、幼い頃の我が子を重ね合わせ「お母さんもたいへんだな」と思った。
すると、お母さんがおもむろにスマホを取り出して、さささと操作するとお子さんにハイと渡し、お子さんはそれを受け取っておとなしく見出した。スマホに映っていたのは昔話の動画だったようだ。
息子が幼かった20年近く前は、小さな絵本を持ち歩いて読ませたり、時には読み聞かせをするのが当たり前だった。それが今ではスマホひとつでたくさんの種類の昔話を見せてあげられるのだから、それが良いかどうかは別として、便利な世の中になったもんだなと思った。そう思うこと自体が歳を取った証拠なのだろうが、デジタル化は子育ての細かい部分まで及んでいると言うことだろうし、コストもかからなくなってきたんだなと隔世の念を禁じえなかった。
青柳碧人さんが書かれた「赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。」は童話を元ネタにしたミステリー連作短編集だ。前作の「むかしむかしあるところに、死体がありました。」が本屋大賞の候補作にノミネートされるほど話題となったが、今回もまたグイグイと引き込まれる面白さだった。
前作は桃太郎など日本の昔話を題材にしていたが、今回は赤ずきんちゃんなどの西洋童話がベースとなっている。また、前作とは異なり赤ずきんが全編を通じて主人公となっており、シャーロック・ホームズばりの推理を働かせるというのも面白い。
クッキーとワインを持って旅に出た赤ずきんが旅の途中で「シンデレラ」や「ヘンゼルとグレーテル」、「眠り姫」や「マッチ売りの少女」と出会っていくのだが、それぞれの物語に出てくる有名な道具やエピソードが殺人などのトリックとして使われている。例えばシンデレラのガラスの靴。足にピッタリな点は、原作とはまた違った意味で鍵となっているという具合だ。
そして、「なぜ赤ずきんは旅をしているのか」という謎が全編を通じて縦軸に入っているのも興味深い。わくわくドキドキしながら、あっという間に一気読みしてしまった一冊だ。
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日本昔話編とは違い、今回は赤ずきんが旅をしている間にそれぞれの童話の世界に出逢い、事件を解決する形になっている。しかし前作同様、短編一話一話がそれぞれの童話の世界観を最大限活用した、トリックに唸る一話完結のしっかりとしたミステリであり、伏線も綺麗で期待を裏切らない。探偵として鋭い洞察力を見せる赤ずきん自身のことが気になりつつも到達した最終章。ブラックさや苦さをかみしめてきた後では、すっきりした結末になるのか、もしやここもブラックなのか、と最後までドキドキした。面白かった。見事な青柳さんの世界を今回も堪能。
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『むかしむかしあるところに、死体がありました』で日本の昔話とミステリーを融合させ、読者を驚かせた著者が次に題材にしたのは、なんと童話!
「ねえ赤ずきん、あなたはどうしてそんなに死体に出会うの?」ーメルヘンな世界のはずだった童話の世界で起こる様々な事件を解決するのは旅の途中の赤ずきん。
童話がベースになっていて、知っている話や登場人物がそのまま出てくるので読みやすく、その中でどんな風に事件が起こるんだろうというドキドキがあり、そんなまさか!という驚きもあり、楽しく読める一冊。「赤ずきんと言えば…」のあの決め台詞が出る瞬間がたまりません。
一つ一つの話が面白いのはもちろんですが、赤ずきんの旅の目的が明らかになり、やがて迎える最終決戦(?)で興奮は最高潮に。童話って本当はこんなに怖くてエキサイティングだったのですね!
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15歳の赤ずきんちゃん、なかなかの切れ物!
「ヘンデルとグレーテル」編が1番印象に残ったというか、兄妹の歪みに心が痛んだ。
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本屋大賞候補作品「むかしむかしあるところに死体がありました」では、日本の昔話をベースにしたミステリーでしたが、今回は外国の童話をベースにしたミステリーです。
もうカオスな展開の連続でした。これ原作者が読んだら、怒るんじゃないかと思うくらいでした。
全4章で、主人公・赤ずきんが、行く先々で殺人事件に出くわします。
そこでは、それぞれ「シンデレラ」「ヘンゼルとグレーテル」「眠れる森の美女」「マッチ売りの少女」の世界観との融合になっています。
そこで、赤ずきんが推理を駆使して、謎解きをしていきます。
ベースとなる原作の基本的なあらすじはそのままなのですが、段々と不穏な空気になっていき、それぞれの世界観ならではのトリックで犯行が行われています。上手い具合にミステリーと融合していて、カオスではありましたが、よくそういった発想が出るなあと思ってしまいました。
この作品を読むと、普通の童話がもしかしたら裏では・・・と疑ってしまうほど、疑心暗鬼になるかもしれませんので、ご注意を。
最後の章では、なぜ赤ずきんが旅をしているのかが明らかになります。最後だからこそ、盛り上がり方が凄く、いろんなものが集結されていました。赤ずきんの行動が華麗で、スッキリ感もありましたし、切ないなとも思いました。
色んな昔からある話とミステリーとの融合をもっと読みたいなと思わせてくれました。