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上級国民の茶飲み話
2022/08/07 21:40
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投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
一読、期待して読み始めましたが、あまりの内容の無さに呆然。超訳すれば、(1)日本は旧態依然のタコ壺社会であり新たなビジネス・モデルやR&D・モデル、ロール・モデルを創らなければならない時代にこれから大変、(2)そのためには多様性や若い人の勉強と活躍などが大事、(3)でないと発展著しい中国などにやられる、(4)それにしても自分達の頃の麻布高校はよかった、の四行で終わる一冊。東大副学長と元農水省次官の日経から出された対談がこれじゃ、日本はほんと危ないぜと個人的には感じてしまいました。奥原氏の下記のような「上から目線」の物言いもどうなのかねぇ。
「日本は、民間についても大学についても、似たような状況なんじゃないですか。いざとなれば国が助けてくれるのではないか、といった甘えがかなりあるように思いますよ。」(137頁、奥原氏コメント)
多様性だけでは価値を生まない、(個人の頑張りといったレベルではなく)多様性を価値につなげるのに威力を発揮するメカニズムやシステムにはどのようなものがあるのか、またそれをどう実現するのか、ITやAI分野での日本の遅れはどのように生じ、ではどうしていくべきか、自分たちはこれまで「タコ壺」をどのように破壊してきたのか等々、掘り下げた議論やなるほどと手を打つような意見開陳を期待していたのですがそれもなく、最初から最後まで同じような話がくちゃくちゃと続く「上級国民」二名による単なる思い出話と茶飲み話でした。(自分でお金を出して池袋で買ったので、最後まで読み通しましたが・・・)評者は滅多なことでは星一個というのは付けないのですが、これはイタイ一冊でした。
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