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第165回直木賞候補作、昭和・平成・令和の3つの時代に渡るミステリー(600ページ超で読み応えアリ)。元刑事の河辺と、チンピラの茂田のコンビが昭和と令和の時代に起きた事件のナゾを解いていく。永井荷風、ヴェルレーヌ、中原中也、太宰治などの小説・詩と、歌を基に謎を解いていくのが面白い、「記憶」もテーマのひとつとしてあるかな。タイトルの「おれたちの歌をうたえ!」は中盤である人物が吐く言葉だが、これをタイトルに持ってくるのはセンスありすぎ。
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11月-01。2.5点。
長野で過ごした主人公、5人の仲良し。そのうちの一人が、死んだと同居人から連絡が。。
長い。亡くなった幼馴染みが残した「詩」の謎解きをしていくが、なにしろ進みが遅く長いため、焦点がぼけた感じ。筆力がある作家なので読了したものの、もう少しコンパクトにまとめた方が、集中できた気がする。
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回想シーンで人の名前と性格、関係性を把握し、登場人物紹介のページと紐付けて覚えておかないと、中盤以降相当苦労します。いえ、苦労しました。過去の回想からのお話が小説の面白さの肝でした。
後は、文豪好きな人は色々楽しめるかなぁ。
私の理解力が低いせいなのでしょうが、もう少しさらっと読めるようにしてくれると、凄く面白かったのに、と思いました。
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直木賞候補作品。
令和の事件から過去の昭和の事件から平成の事件を謎説くのだが、過去の事件に関しては時代背景説明も世代的な感覚も素晴らしいと思います。
ただ、令和の現代を起点とする暗号や事件の真相は納得できないというか、肩透かしを食った感じで、この長編のラストが締まらなかった感じが否めませんでした。
直木賞にならなくて正解かも・・・。
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第165回直木賞候補作。
長編のミステリー&ハードボイル作品。
金塊を探すのはワクワクすると、期待しながら読んだが、長かった。
主人公の河辺さんの要点のまとまった話し方が知的だと思っていたら、なるほど元刑事。
過去の殺人事件と、暗号を通したその謎解き。
ゴールは金塊じゃない。
キョージュの日記、レコード、5人組に絡まる謎が解けていくあたりが、ドキドキした。
読み終えて「おれたちの歌をうたえ」の意味深さを実感。
検索して、出てきたロックを色々聞いた。それも楽しかった。
バカボンの歌、ヒア・カムズ・ザ・サン、ズンドコ節、ゴダイゴはわかるけどイエロー・センター・ラインは聞いたことがなかった。
ドラマになりそう。
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古い友人の死をきっかけに危険な輩たちとのいざこざに巻き込まれ、40年前に起こった痛ましい事件の真相に迫っていく物語。現在と過去を行きつ戻りつ進んでいく話は、臨場感あふれる描写でかなりの長編だったが飽きさせなかった。しかし、最後で明らかにされるそれぞれの動機や目的が、人を衝動に走らせるものとしては弱く、こんなに長い時間をかけて読んだのに~とやや残念な思いだった。キョウージュと千百合との関係性を掘り下げると、ぞくっとするような人間味が出てくるような気がして、その辺りを読んでみたかったなと思った。
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あらすじを読むと毎回読みたくなる呉勝浩先生の本。
今回は特に昭和の革命運動が話にかかわることや村上龍や永井荷風の作品など多数の引用を用いながら話を運ぶ手法が好みだったので楽しめました。
物語としての呉先生の作品は大好きですが、小説としては文体に時折ちぐはぐなニヒルさを感じてしまったり、ファンでも好みが分かれる箇所は正直あります。
それにしてもセイさんというキャラクターは序盤から魅力的でした。和山やま先生がセイさんを描いたらカッコいいんだろうなー。
学が無いことを否定したまま終わらず、学ぶことで人生を得たことは救いでした。それで更なる悲劇に繋がるわけですが…話の絡みかたがすごい。
この作品のアイデアがわっと踊るように湧いた瞬間はきっと興奮しただろうなあ。
次回作も楽しみです
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102 かなりの長編で読了までちょっと忍耐がいるね。登場人物はシンプルなのに時代が何度も行き来するからボーと呼んでると結構混乱する。で主題は?と言われるとちょっと困る。面白かったけどね。
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どうしようもない者たちの、どうしようもない物語。1人1人が愚かであり、悲しく、そして儚い。ただ、たとえ間違っていようとも、それぞれが健気で一生懸命なのだ。
作者とほぼ同じ時代を生きてきた者として、一つ一つの時代の出来事が懐かしく思い出された。あの時代の狂気と熱気は、あの時代を目の当たりにしたものしかわからないのかもしれない。(うぬぼれと自虐である…)
語りの主体が河辺であったり第三者であったり…。その分まるで読んでいる自分が作品の中にいるように感じることがあった。
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年生まれのそぉ、くるよね。
きたよね。って、展開で、した。
佐登志じゃなくってヒーちゃん(久則)目線で。
佐登志の暗号が解かれていきます。
登場人物ほとんどがキチンと役割を果たしている。
昭和37年生まれ【栄光の五人組】
現在令和までのお話。
時代背景、時の流れ。
なるほど、ねと、思わせてくれます。
文豪もたくさん登場。
森鷗外大先生、永井荷風の荷風さん。
フーカの父キョージュ、その姉千百合。
竹内家の闇のおはなしかなぁ。
そしての第六章‼
重い感じですが、先が知りたくなっちゃうので。
あっという間に読めちゃいます。
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とても読み応えのある本だった。
ほんの少しの運命が、何十年もの人生を狂わせてしまう……
重くて、切ない内容だった…。
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約600頁、なかなかのボリュームでしたが、面白いので最後まで飽きずにドンドン読み進めました。
主人公の過去と今を1つの凄惨な事件を背景に進められてき、謎が解けたり深まったり…。決して主人公を含めて全員が幸せではないこともこの本の特徴で、もっとみんな幸せになれ…!と思いつつ読んでいたら、最後の最後に少しだけ小さな花を咲かせて終わらせていました。
この作品を、この内容量を30代の筆者が書き上げたのは凄いな、と思います。本と作者の体力の熱量が素晴らしいと思いました。明るい話ではなかったけど面白かったです。
謎の解がもう少しきれいに収まれば良かったな…と思いつつ、その微妙さはあえて出したのかなとも思ったり。結局主人公の確固たる想像で終わってしまう部分も多く、真実は明かされたような?みたいなところが星を一つ減らした理由です。
まぁそりゃ真実を知る人間が居ないのだからしようがないのですが。これは難しいところですね。
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長編だったけど本編と関係の薄い装飾が多かった印象。事件と謎解き部分に特化して半分のボリュームだったらもっと集中して読めたかも。疲れて肝心の暗号謎解きに参加できなかった。
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読み始めると止まらなくなる...が、長い! 600ページの力作。
犯人に近づくクライマックスの勢いと迫力がすごい。これまでの長い過去がすべてつながった感覚は、映画を見終わったような満足感があった。
暗号は当事者同士しか解けないので、特に考えずに読み進めてOK。
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4.5
何という読み応え!
小説丸々二冊分なのだから然もありなん。
現在と過去の事件が、同時進行で起きているかの様に仄暗い不気味さを持って進んで行く。
掛け値無しに傑作です!
還暦を間近に控え、すでに廃人のようになっていた男・五味佐登志の死から物語は蓋を開ける。
佐登志の古き友人で元刑事の河辺久則の元に、その死を看取った茂田と名乗るチンピラから連絡が入り、佐登志からの伝言があるという。
山の様に積まれた本以外は全てゴミクズの中、二十数年ぶりに物言わぬ友と再会した久則。
そして…
茂田が河辺の連絡先と共に託されたという「来訪者」の最初のページに書かれた手書きの五行詩が、長い間目を背け封印して来た過去へと誘う。
1972年、時まさに学生運動の最盛期。二人の指名手配中の活動家が小学生らの機転によって逮捕される。
だが、手柄の小学生達・栄光の5人組にとって、事件は更なる悲劇への単なる序章に過ぎなかった。
その4年後、
一人の朝鮮人少女が数人の高校生に暴行される。少女を可愛がっていた栄光の5人組が報復を果たすが、思いの外大事へと発展してしまう。
そしてその冬、5人組の一人・風花の、美しく優しい姉・千百合が失踪し、後に遺体で発見される。
それはやがて凄惨な殺戮へと繋がって行く。
昭和、平成、令和と三つの時代に跨り、目に見えない闇の底で連綿と続く負の連鎖。
茂田の金塊探しの名目で関わった河辺が、友の残したメッセージに導かれ、過去と現在の真実に迫って行く。
千百合殺しの犯人は?
佐登志を殺したのは?
その動機は一体なんだったのか。
五行詩が導くゴールとは…