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紙の本
毒親の日本史
2021/09/24 11:27
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投稿者:渡り鳥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
刺激的なタイトルに惹かれて、思わずこの本を購入した。この本は幾人もの毒親を紹介し、分析していくのだが、最初の事例がイザナキであり、神功皇后,応神天皇,仁徳天皇と続く。親子のドロドロの愛憎劇を期待したが、少し肩透かしだった。イザナキは神話の世界であり、リアリティがないし、神功皇后は、毒妻と言うなら分かるが、毒親と言うイメージはない。寧ろ、よき母ではと思ったりもする。仲哀天皇亡き後皇位を狙う息子の異父兄弟に立ち向かい応神天皇を皇位につけた。その応神天皇も毒親とイメージは全くない。仁徳天皇しかり。毒親にしてはインパクトが弱く、非常に迫力なく感じる。どうも、毒親の定義を間違っていたようだ。毒親とは、虐待や子供を殺すトンデモナイ親と勝手に思い込んでいたが、どうもそこが間違いのようだった。この本によると毒親とは、1999年にスーザン・フォワードが『毒になる親』で披露した概念で虐待や子供を殺すと言った親だけでなく、かなり広義に子供に悪い影響を与える親を毒親と定義しているようだ。例えば、教育ママの影響で子供が本人自身で適切な判断が出来ないと言った場合はその親は毒親となる。あるいは放任主義すぎて子供が心のコントロールができないと言った場合もその親は毒親となる。こう言う観点で見ると毒親は身近にいそうである。 上述の事例で説明するとスーパーマザーだった神功天皇のもとで育った応神天皇は、自身で意思決定ができないとの事が神功皇后を毒親たらしめている。その結果、応神天皇は、彼が可愛がっている末っ子を後継天皇にしたかったが、自身で決められず、息子の二人に意見を聞いたりした。明確に後継天皇を決めていなかった事により、息子達が皇位をめぐり、血の争いをする事になる。そんな子を育てた神功皇后は毒親だし、息子達に血の争いをさせた優柔不断な応神天皇も毒親と言う事になる。天皇としては評価の高い応神天皇であるが、毒親論的視点からは評価されていないと言う事である。 この本で取り上げられている毒親は下記の面々である。持統天皇,藤原不比等,北条家の女性達,景行天皇(ヤマトタケルの父),後醍醐天皇,お江(徳川家光の母),小林一茶の母等々である。
子育てが終わる前に読みたかった本である。
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