ためになると思います。
2022/02/20 21:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:直美 - この投稿者のレビュー一覧を見る
東海テレビの映画化されたドキュメンタリーが取り上げれらていて、色々なドキュメンタリーでの背景等が知ることができて、とても美味しかったです。
テレビ屋のジレンマ
2021/11/03 15:35
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とも - この投稿者のレビュー一覧を見る
「セシウムさん事件」で有名(?)となった東海テレビであるが、筆者は「ヤクザと憲法」「人生フルーツ」等を手掛けた、名プロデューサーである。
同名のタイトルの番組は以前、名古屋ローカルで放送され、後に劇場公開された。
数々のドキュメンタリー作品を手掛け、世に出してきた筆者であるが、行き着いた先は、本業の"テレビ"ではなく、"映画"だった。なぜテレビから映画?と思うのが普通だろう。そこには、"テレビ"という一見華やかな、内実は非常にダークな世界では映し出せない何かがあるのだろう。だからこそ、「さよならテレビ」とタイトルに冠したのだろう。
私は、殆どテレビを観ない。
自宅にいるときは、ラジオばかりを聴いている。ワイドショーと化したニュース番組、バラエティーで埋め尽くされる番組表を見ては、「今日も面白くないなあ」と思うのだ。
最後の章には樹木希林さんとの秘話もあり、普段見せない(であろう)希林さんの話も面白い。
エピローグとして書いた「テレビ屋としての愚痴」は、テレビに携わる者の全ての本音ではなかろうか。数字に追われ、路頭に迷いこんだテレビ局が、今後どうなるかは誰も想像できない。
投稿元:
レビューを見る
『さよならテレビ』『人生フルーツ』『ヤクザと憲法』『ホームレス理事長』など数々の話題作をつくってきた著者のドキュメンタリー論。
私はこれらの作品を観たことがないのですが、ドキュメントとは何か?テレビとは何か?など深く考えさせられる内容でした。
機会があれば映像作品も観てみたいと思います。
投稿元:
レビューを見る
テレビの時代の終わりをテレビの内側から告げる本だ。
日本経済の成長と幸せな伴走を続けてきたテレビは、メディアの中で存在感を大きくしていった。しかし、視聴率がいつのまにか組織全体の共通の価値観に押し上げられた。報道の現場も、数字に支配された。あわせてテレビ局のおおらかさも消えていく。数字の砂漠である。理想より現実、過程より結果。こうした堕落を、著者はエピローグで「もはや詐欺師に近いような情報商人に落ちていく」とまでこきおろす。ジャーナリズムという公共空間が資本主義に寝食される、つまり植民地化されたのだ。
しかし、奇跡的にいい上層部がいた。その経営トップはこう言ったそうだ。「信頼しているスタッフの番組に、経営がガバナンスを利かせないことのほうが、放送局の最も高度なガバナンスだと思う」。これこそ至言、名言である。ただし、こう言える人は少ない。だれもが、勇気を、信念を持っていないのだから。
投稿元:
レビューを見る
阿武野さんの持つ熱量、ドキュメンタリー愛はハンパない。尊敬するし、すごいと思う。
でも実際、東海テレビのドキュメンタリーは映画化できたとはいえ、たくさんの人に知ってもらうことはできていないし、さよならテレビな事実は変わらないと思う。
テレビに行きたいと本当に思えない。
行く宛のない就活の終着点は何処へ。
投稿元:
レビューを見る
「人生フルーツ」で知った人です。
テレビのドキュメンタリーの制作現場のドキュメンタリー、若干の私的感想を加えて、まあ、そんなふうな印象ですが、読み終えて著者阿武野勝彦の関わった「名作」群について、「見なくっちゃ!」と思わせてくれる内容でした。
イヤ、ホント。見なくっちゃ!
ブログにも感想書きました。そちらもよろしく。
https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202110040000/
投稿元:
レビューを見る
「歳とって丸くなったんやろな」ってのと「にしても悪口、と言うよりイヤミたらたらやな」ってのが並存。東海テレビのドキュメンタリー映画やと今のところ見たのは「ヤクザと憲法」と「さよならテレビ」くらい、どっちもおもしろかった。
ショックやったのは「事件の涙」の話。たぶん放送見てたけどそんな裏があったとは。この回はともかくシリーズとしては好きやねんけどな…
投稿元:
レビューを見る
東海テレビでドキュメンタリーを制作してきたプロデューサー。1981年入社、1988年からディレクターの道へ。
視聴率という数字、に支配されるようになったテレビの世界で、何を考えてドキュメンタリーを制作するのかを綴っている。テレビの地盤沈下が進む中で、特にリーマンショック以降、視聴率や収入と支出、シェア争いなどの目に見える「数字」にすがるしかなかったと言う。
経費削減は安直な下請けへの締め上げとしわ寄せへ短絡して職場環境、モラルの低下を招き、東海テレビでの「セシウムさん事件」は、偶然ではなく必然だと著者は言う。その事件を伝えるドキュメンタリー番組が「さよならテレビ」。その取材と制作、放送までの経緯は想像以上に凄まじい。それでも東海テレビにしか作れない、というような志を持ち、ドキュメンタリーを続ける人たちが居る。
「ヤクザと憲法」「死刑弁護人」「光市母子殺害事件弁護団の300日」
取材対象との距離感、近すぎると利用される危険性、遠すぎると心を開いてもらえない、本音が聞けない、人と人が向き合い、真剣に取り組まなければ結果を出せない世界。スタジオに出演者が集まってひな壇でワ〜ワ〜騒ぐ番組、それも必要だと思うが、ドキュメンタリーはテレビの大切な役割だと思う。
モラルの低下、数字主義、簡単・お手軽な方向への流れは、テレビだけではなく、世の中すべての問題で、もちろん私の勤める会社、業界でも問題で。
投稿元:
レビューを見る
さよならテレビの舞台挨拶で阿武野さんが担いできてたので買った本
これ読んだらそれぞれのドキュメンタリーが観たくなるという商法(?)にまんまと引っかかり、人生フルーツ、死刑弁護人、ヤクザと憲法を読了後に干渉したけど、悔しきかな全部すごく良い作品だった。
それらドキュメンタリー映画に出逢いに行くきっかけとして、良い1冊
投稿元:
レビューを見る
とにかく面白い。各ドキュメンタリーで扱う対象もさることながら、著者言うところの「ドキュメンタリーの神様」が降りる瞬間がたまらない。ホームレス理事長のその後など、誰が想像できようか。こういう作品を、各局しのぎを削って作ってくれるなら、テレビもまだまだこれからだって言えるんだけどねぇ。
投稿元:
レビューを見る
“わかる”から“すぐわかる”へ。テレビは数字を追いかけ“わからない”に怯え砂漠化していったということか。
疑い深いのでドキュメンタリーは少しでも嘘っぽく見えると興醒めしてしまうところがある。ワイズマン監督作品は好きだけど。
阿武野さんの作品を観てみたい。
樹木希林さんとのエピソードがとても良い。
投稿元:
レビューを見る
きっといいことありますよ。僕が持つ本書扉には著者による人生フルーツの名言が書かれている。
この名言に至るまで、著者が歩んできたテレビというメディアの世界に対する問答がうかがえる良き本が本書である。ちなみに人生フルーツを拝聴し著者がトークする姿と発言を聴き、ヘェテレビもまだ捨てたもんじゃねぇや。と思ったのは私だけなのだろうか?テレビとは20年近く疎遠になりNetflixによりディスプレイとしてのテレビが戻ってきた僕にとっては久々のこんにちは
投稿元:
レビューを見る
著者と同じくテレビ業界の端っこにしがみついている自分。どこかで話題になっていたドキュメンタリー「さよならテレビ」をようやく観た。で、いろいろ「?」となったので、その謎?が解けるかと思い、読んでみた。謎は解けなかったけれど、樹木希林とのエピソードや、ドキュメンタリーの制作現場の話は面白かった。