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最終的にゴーンさんがブチ切れたきっかけは、奥さんと切り離されたことだった。なんともまあ、涙ぐましいというか、物凄く人間的というか。正直「え、そこ!?」と意表を突かれた形で幕を閉じてしまった読後感だった。
あれほど我慢に我慢を重ね、忍耐に忍耐を積み重ねて、日本における人質司法の茶番のあれこれにつき合ってきたにもかかわらず、そこでブチ切れるかよ! と思ったわけだが、結果的に逃げてよかったと心から思う。日本で裁判にかけられても、裁判所は絶対に、絶対に、絶対にゴーン有罪でカタをつけてくるであろうことは分かり切っているから、万が一にも無罪はあり得ないわけで。それならば、さっさと自分の故郷に帰り、愛する奥さんと人間らしい人生を堪能すべきだ。激しくそう思う。
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これ読んだ上でもゴーンハズゴーンさんについて、認める気は全く起きないのだが。
いわゆる、人質司法がこんだけ酷いとは想像もしてなかった。
結果人質司法になるのではなく、法を恣意的に運用している。人権保護より、自分たちの信じる正義が上だという傲慢。戦前の、大正刑法の過ちを正そうとした、戦後刑法、刑事訴訟法の意義を換骨奪胎しているこの現状。
これ、選挙の争点にでもなって良いレベルだと思うんだが、高市さんどうですか。
先日、参考人取調べで、検察に初めて行ったけど、まじで無理。まだ優しくしてくれたんだが、これで被疑者として扱われたら、20秒でなんでも向こうの都合のいいこと喋る自信がある。
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他人事と思っていると危うい。
今まで知らなかったという事実がこわいし、知らない人が多いというのも怖い。
世の中を肩書や職とかでふんわり見てる人には正直信じがたいことが書かれている。
けど、そういう職に近い組織に身をおいてるのでなるべくしてなってるな、と。
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わが国刑事司法の問題点を明らかにした書。被疑者の人権軽視は欧米よりはなはだしい。
本書のはじめの方に、勾留制度について、逃亡や証拠隠滅を防止する制度というより、検察官が起訴・不起訴を決めるまでの間、身柄を拘束しておく制度と見るのが実態に即している、という記述がある。
制度変更が俎上にのぼっていない中、本書の説くところは貴重である。