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投稿者:kon - この投稿者のレビュー一覧を見る
鳴海桜子とベートーベンが主役でしょうか。鳴海は相貌失認でそれがキャラクターを作っています。かわいらしい反面、一緒にいたら面倒かな。今後シリーズ化されるのでしょうか。佐藤さんのニュー女性主人公誕生と期待します。
紙の本
長編ミステリー
2021/07/24 01:33
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
他殺体の少ない遺留品から凸凹刑事がちぐはぐなコンビネーションで真相を手繰る、途方もない時と想いが縺れた悲愴の長編ミステリー。
ベートーベンの美しい旋律が戦慄を誘い、静けさと熱情のバランスも絶妙で長さを感じさない疾走感があり読み易かった
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捜査一課の音喜多と音楽隊志望の所轄刑事・鳴海とペアを組んで捜査する事に。鳴海の風変わりな言動に戸惑いつつも、徐々に鳴海の刑事としての才能に気づき…
容疑者の生い立ち、そして愛した人への執着が異様で怖かったです。
小学生の頃助けられた恩を感じて殺人の手助けをした弥生も、中村に対して愛情を感じた訳ではなく同情だったのも何だか切ない。あの状況で唯一の救いだったんだろうけど、執着された弥生もある意味被害者だったのかもしれないですね。
過去と現在が交差して、徐々に事件の背景が繋がった時、何とも言えない気持ちでした。
音喜多と鳴海は良いペアになりそうで、続編希望です。
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ベートーベンを道しるべとして、一人の男の過去と狂気に迫っていく。そんなお話です。才能と欠落、努力と挫折、そんなどこかもの悲しさもあるストーリーです。
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面白かった~
一気読みしました。
まさに時を超えた愛憎と狂気が渦巻く慟哭のミステリー。
都内の公園で死体が発見、
2019年の現代と1984年の昔の話が交互に展開され、徐々に現代に近づいてきて 点と点が結ばれていく感じがとても読みやすく面白かった。
昔の話の舞台も長崎島原で、1984年というのも自分の生まれた年代だったので個人的に入り込んでしまった。
犯人の親からの愛を受けられずに、虐待により聴力を失い、思いを寄せる女性への叶わぬ恋心 愛する人のための復讐劇。 犯人に感情移入してしまい切なくなる場面もあった。
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クラシックに縁がないせいなのか、余り引き込まれなかった感がありました。
序盤早々に篁と中村の関係性・犯人と被害者の特定ができたのも関係あるのかも。
現在進行中の捜査と過去の出来事が交互に展開していくのは一気読み加速の素。
相貌失認症は知識なかったし、想像もできないから理解しがたく、設定に対して必要性があったのだろうかと疑問がないわけではない。更に大食も意味不明かな。
音喜多の設定もどうだったのかな?鳴海が職質名人なんだから【おかしな刑事】の鴨志田さんくらいの昼行燈?とかが良かったと思ってしまうのは我が儘ですか?
二度読み・三度読みで新発見があるのかもしれないのかな?
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幼き頃の憧憬は、嫉妬、そして狂気へと変わる――。彗星の如く現れた天才作曲家の正体を追う、二人の刑事が辿り着いた真実とは!? 文庫書き下ろし。
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とある殺人事件から、世間で人気の作曲家の過去を探りだしていくミステリ。事件捜査のため音楽隊志望の刑事・鳴海と組まされた音喜多刑事。ときどき突拍子もない鳴海の言動に悩まされながらも、彼女の類まれなる才能を目の当たりにし、事件の真相に迫っていく過程がなんだか微笑ましく思えました。たしかに鳴海は凄いのだけれど、これを理解して素直に認められる人って案外多くないのかもしれないなあ。
謎めいた作曲家篁の隠された過去の物語にはどんどん惹きつけられます。不幸な子供時代、彼にとっての運命の出会い、そしてさまざまな転機。どれだけの時を経ても一途に情熱を注ぐ彼の思いは深い愛情だったのか、それともただの狂気だったのか。とある目的のために企てた計画の全貌が見えた時にはひたすら驚嘆しました。切なくはあるけれど、だけれどあまりに常軌を逸した行動の数々は恐ろしくもあるかな。
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読み始めたときは、佐藤青南じゃなくて中山七里みたいだと思いました。単に私がベートーヴェンから連想しただけだと思うのですけれど(笑)。途中までは先が気になってたまらないほど面白い。
クラシックとはおよそ縁がなさそうな風体の中年男が殺され、やがてその男が来場していたコンサートの指揮者に疑いがかかる。2019年と1980年代、1990年代を交互に話は進み、指揮者の過去が明らかになってゆきます。
捜査に当たることになったベテラン刑事・音喜多とまだ若い女性刑事・鳴海。鳴海は絶対音感の持ち主で、音楽隊の採用なのになぜか刑事課に配属されている。
鳴海のキャラは憎めなくて好きだし、音楽にまつわる話も楽しい。このコンビで続編もできそうですが、如何せん、犯人の思考回路がキモすぎる。「慟哭の」というからには、やるせなさとせつなさ満載であってほしかったのに、これではひとりよがりの勘違い男。
ディスレクシアと相貌失認については理解ある社会を望みます。
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+++
都内の小さな公園で死体が発見された。警察は殺人事件と判断し、特別捜査本部を設置。捜査一課の音喜多弦は、音楽隊志望という少し変わった所轄署の刑事・鳴海桜子と捜査を開始した。遺留品にクラッシクコンサートのチケットがあったことから、関係者を訪れる二人だが……。時を超えた愛憎と狂気が渦巻く、慟哭の傑作ミステリ。
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殺人事件の大元となった過去の出来事と、事件を捜査する現在の状況が交互に描かれる。過去にはディスレクシアでありながら、たぐいまれなる音楽性を持った少年と、自分のピアノの才能に限界を見てしまった少女との出会いがあり、現在では、ちょっと変わった警察音楽隊志望の女性刑事と捜査一課の刑事のコンビが捜査に当たるなかで、どうやら彼女が相貌失認ではないかとわかってくる。人とは違う特性を持ちつつ日々を過ごす人たちの苦悩をもう少し掘り下げてほしかった気もする。ミステリとしは、犯人当ての醍醐味は少ないが、執念のような強い気持ちが伝わってきて、こういう犯罪者がいちばん怖いのではないかとも思わされる。ほんの少し踏み出す方向が違っていたら、まったく別の物語になったかもしれないというやりきれなさに満ちた一冊でもあった。
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人から「読み終わったからあげる」と言われて、読み始めました。
絶対音感を持ち、超人的な観察眼で事件を解決する所轄の女刑事と、その風変わりで自分勝手なパートナーと組まされ、振り回される捜査一課の刑事のコンビが事件を解決する話。
話がとっ散らかってるというか、芯がないというか、なんとなく夢中になれなかった。
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父親からの虐待を受けた少年が優しくしてくれた同級生との運命を信じソシオパスとなって間違った方向で頑張るお話。
話は主人公の過去の場面と警察の現在の捜査の場面で交互に進んでいく。
主人公の過去になにがあったのか、そこの部分をしっかり表現したかったのが感じ取れます。
ほぼずっと暗い雰囲気のまま話は進んでいきますが、現在の場面で捜査している捜査員が一風変わっており、おちゃらけた部分を入れつつ本作を重すぎないようにしたのかなと思いました。
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警察音楽隊採用の刑事ときたか。うーん斬新!要所要所で声楽家ならではの視点で解決に近づいて行くところが良い。ただ今回は犯人の怪物ぶりが際立ったかな。家庭環境によって怪物になる素養は出来上がっていたのかもしれないが、何気ない一言とベートーベンの魔力が作り上げてしまったように思う。次回作に期待。
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公園で発見された死体の殺人事件から始まる物語。
時系列に物語は進み、現代とリンクした時様々な謎が明らかになる。
少年と少女のピアノにおける様々な出来事。
彼らが大人になり再会した時に、心に歪みが発生して。
彼らに関する出来事があまりにショッキング過ぎて事件の事は印象に残らない程に。
歪んだ愛憎劇といった内容。
不幸しかない物語だったと思います。
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捜査一課の刑事と音楽隊志望の刑事がバディを組んで事件を追う話。事件を追う2人と、過去の話が交互に語られ、連弾のように現代に繋がってくのが良い。犯人の思考回路が怖すぎる。絶対音感で違和感を突き止め事件を追うのが斬新だった。絶対音感の使い道の幅が凄い。