紙の本
覆面の下に素顔が
2022/07/01 04:10
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
「刺客」としてあっさりとフォール勝ちを決めて、国技館出入り禁止になったエピソードが懐かしいです。身体はボロボロ、アルコールに依存とリングを降りた時の繊細な素顔も伝わってきました。
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わが街での発売が待ち切れなかった、評判の良い自伝。
とにかく人に感謝し続けているし(そんなに感謝する相手か?と思うような人にも)、やたら涙もろい。相手を怪我させたかもと号泣するシーンなど、微笑ましいくらい。
スタン・ハンセンとのアクシデントの記述は恐ろくなるが、それよりつらいのは生涯を通してハードな当たりでプロレスを続けたダメージが晩年のベイダーを苦しませ続けること。プロレスラーは引退後に利息を払い続けるのだなと思う。
ショーン・マイケルズとの和解のシーンは、そんな奴と和解しなくていいじゃんと思いつつも、良い場面だと思った。
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真夜中のハーリー&レイスで息子さんがゲスト出演した際に知り、購入。
ベイダーといえば、宝島社の実録風劇画で自傷癖があるような描かれ方をしていた記憶があるが、そのようなことは書かれていない。
内容はとても面白く、いかにもアメリカ人らしいと感じる人物像が描かれていた。とてもナイーブで他人への感謝を示す反面、自分の解釈が全てでちょっと違うんじゃない?ということも描かれていた気がする。(これは編集のチェックが足りなかったのかな?)
たまにとても痛い描写が出てくるが、基本的には、プロレスが大好きで、自分の体を痛めつけながら稼いできたプロレスラーの自伝であった。
改めてベイダーの試合を見直してみたい。
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新規ファン層の開拓を狙ってのことだろう
80年代中ごろの新日本プロレスは
なにか軽薄な世相を誤解したような、奇妙な企画を連発しては
スベリ倒していた
たけしプロレス軍団(TPG)もそのひとつである
芸能人・ビートたけしが何を血迷ったか
唐突にプロレス新団体を立ち上げ
新日本プロレスの打倒を目論むという設定であった
いかに当時の純粋なプロレスファンといえど…
いや、だからこそなのだろうが
高いチケット代を払って、そんな茶番につきあうほどの
お人よしではいられなかった
猪木vs長州の余韻をぶち壊しにされたとあってはなおさらである
結果的にそれで、両国に観客の暴動を引き起こしたTPGは
即、なかったことにされてしまった
ただし彼らが第一の刺客として猪木の前に送り込んだレスラーは
その後も新日本に上がり続けることになる
それがビッグバン・ベイダーであった
TPGや海賊男は失敗したのに、なぜベイダーだけが残ったかといえば
それはひとえに、強さの説得力がケタ違いだったからである
ところがどうもこの本を読むと
その辺、読者である僕と、ベイダーの認識は異なっているらしい
ベイダー自身は、あくまで自分の日本デビューを
「成功」と捉えている
猪木の無敗記録に土をつけたモンスターへ、観客はキレたのだと
…そうだったのか?
現場にいたわけじゃないのではっきりとは言えないが
例えば徳光康之の「最狂 超プロレスファン烈伝」を読むかぎり
アレは新日本プロレスそのものへの
愛情の裏返しとしての怒りだったようにしか思えない
歴史の真実とはいったい何なのであろうか
ただやはり、いくら日本で人気だったとはいえ
ガイジンレスラーのことであるから
日本人どうしのどろどろからは距离を置くスタンスなのである
山崎一夫への舐めプや
ノアの「訳ありパートナー」など
気になる記述は多々あれど
そういったモヤモヤは、我々のほうで想像するしかあるまい
ベイダーはアメリカマットのスーパースターであり
この本でもメインはそちらである
WWEとWCWがテレビ戦争を巻き起こすさなか
両団体を渡り歩いたベイダーは
日本でもなんとなく知られた大事件に
けっこう直接関わってきた
ミック・フォーリーの耳そぎや
シッド・ビシャスの刃傷沙汰
それから、あの「モントリオール事件」の現場にもいた
プロレスビジネスが急速に変化していった時代
関係者はみんな神経質で
疑心暗鬼にかられたベイダーも、精神を病んだようである
「余命2年」をツイッターで告白したときの衝撃は
いまだ記憶に新しいが
そこから、息子との関係を再構築していくくだりが
ハイライトであろう
栄光の「ベイダータイム」に執着する彼も
死を前にしてはひとりの人間だった
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元プロレスおたくとしては、
とても興味深かった。
でも、さすがにこのボリュームまでは
求めてないかな笑
現役時代は強烈なインパクトでした。
合掌。