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「証人」であるサイラグルが酷い目にあい、今も身の危険を感じながら告発しているのは確かだろう。その勢いで、自らが経験したことも人から聞いたことも内混ぜに、激しい調子で語らずにはいられないのも、無理からぬ事である。ただそれを再構成し本書に仕立てたドイツ人のジャーナリストは、もう少し第三者的な立ち位置をとった方がよかったのではないだろうか。せめてサイラグル一人称の文体でなく、三人称の文体にするだけでも、印象がずいぶん変わるように思う。本書を読んでの率直な印象は、ハリウッド的に脚色された実録モノ、あるいは社会派メロドラマ。せっかくの証言の信憑性を減じているように感じる。
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少し前に読了した中国共産党の恐るべき歴史とこれからの展望(石平著〉と重ねて、戦慄を更に深く刻んだ。
少数民族同化計画2035年という「勝手傲慢」な目標。
筆者が辿って来た足跡、特に収容所の章の描写は読み続けるのが苦しく、細切れで頁を捲る。裁判を経、夫と子供等と再会、スェーデンへの移住・・決してそこで幸せと安住を手にしたわけではない。故郷カザフへ残して来た身内や友への想いは溢れんばかり、まだまだ苦難の道が続いて行く事への覚悟が見え、感じられている。
筆者は 中国が”心のウィルス”攻撃を地球上のあらゆる国々へ行っていく今後への脅威を強く危惧し 今後への警告を発するために、この著作の勇気ある発刊をなした。
女性である・・いや性別は関係ないだろう・・人として気高い、勇気ある行動への称賛を送りたい。スェーデンの支援者たちにも。
一人でも多くの人々に読んで貰いたい最高の書であった。
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戦慄する内容であった。
ウイグルの悲劇は、他人事ではない。
1人でも多くの人に読んでもらいたい。
平和ボケ日本人は、現実を知るべきだと思う。
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なぜ人間の尊厳を踏みにじる行為ができるのか。なぜ攻撃の心配のない他民族を抹殺できるのか。民族浄化、全世界の教育制度を中国式に塗り替える計画など世界制覇への野望…知れば知るほどはらわたが煮えくりかえる。私たち日本人はこのような情報をもっと日々知らされるべきだ。
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細部までは読まなかったが、今話題となっている新疆ウイグル自治区の問題の根源に関する知識を得ることができた。
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本当にすべてが真実なのか?と目を覆いたくなる内容。この暴力装置がもはや経済大国として世界に君臨しようとする現実に呆然となる。加えて昨今のロシアの暴挙。これから世界は破滅的なディストピアに向かっていくのか。
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ウイグル強制収容所で中国共産党政府が行った所業は残忍極まりない。肉体的だけでなく精神的な虐待行為は、読んでいる途中で気分が悪くなってしまうほど酷い。この事実をより多くの人に読んでほしい。中国共産党による支配欲の恐ろしさをより多くの人が知って警戒するべき。
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衝撃の本。今までニュースでなんとなく耳にしていた程度の新疆ウイグル自治区の悲惨な現状が克明に描かれている。こんなことが、現代に行われているなんて。ヒトラーは全世界で否定されているのではないのか。中国共産党の恐ろしさに身震いを禁じ得ない。一人でも多くの人がこの本を読み、実態を知るべきだと思う。それによって何ができるのかわからないのがもどかしいところであるが。
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近年、中国の新疆ウイグル自治区での人権問題が国際的な問題となっている。しかし本書を一読すればそれは人権問題などという言葉で表現できるようなものでない事が分かる。虐殺、拷問、洗脳、その他ここでは文字にすることすら出来ないようなおぞましいことが民族レベル行われている。現在ウクライナ問題でロシアを非難する日本人は多い。しかしその何十倍もの数の人々が現在進行形で中国共産党によって虐殺されている。経済的利益を優先し、中国を非難しないとするならば日本の正義はダブルスタンダードと言われても仕方ない。
一人でも多くの人がこの本を読み、中国共産党の実態を知ってもらいたいと思う。
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話題の本
中国共産党 やばいとは思ってたけど
ここまで詳細に知るとやばいどころの騒ぎじゃないな。
人間じゃなくなってる。
でも人間を支配しようとしたらこうなるんだろうな。
多分根本的に支配なんて無理ってわかってるのに、
どうしもしたいとなるともう無茶苦茶な事をするしかない。
それは時代がかわろうが、国が変わろうが一緒。
中国共産党の事がよくわかる一冊
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凄まじい内容の証言の数々の本です。
子供向けにマンガのダイジェスト版を製作したりして、日本人を含めた世界中の人々が知るべき、読むべき必読の本です。
ウイグル人・カザフ人達に対する、すべての人間性・人間の尊厳の否定、蹂躙、陰謀・監視・盗聴・密告・洗脳・拉致・暴行・強姦・凌辱・拷問・暴力等々の弾圧、ウイグル人・カザフ人絶滅・殲滅政策がウイグル人・カザフ人に対して行われ、そして世界最先端の学力によって、中国人により都合よく正当化させられています。
残酷なことに、ウイグルの地で現在進行形で中国人たちにより行われているウイグル民族殲滅・絶滅政策は、人類の今までに続いてきた、たとえ他の民族、他の国に何をしていこうとも、やられた弱い弱者たちの方こそが悪くて、力こそ正義・生き残り続けて繁栄していく人達や民族、国こそが正義・人道・道徳になってきていることを、世界最先端のいろいろなテクノロジーや学力を使って最悪の形で実行されてしまっています。
いったい人類にとって、この世の中の何が「人道」で『正義』なのか?
国連なんぞにいたっては、なぜこの著者のサイラグル・サウトベイさんにノーベル文学賞を授与しないのか?
ウイグル人の優れた女性実業家の、ラビア・カーディルさんにノーベル平和賞を授与しないのか?
中国人なら誰もが知っている、中国が作成している世界で最も危険な中国の敵対国二十六カ国リスト
第一位アメリカ、第二位日本、第三位ドイツ、第四位カザフスタン……
そして、ウイグル人・カザフ人達に対して中国により正当化して行われている、たとえ他人や、他の民族、他の国に対して何をしていこうとも、やられた弱い弱者たちの方こそが悪くて、生き残り続けて繁栄していく方こそが正義・人道・道徳になってしまうことは、日本と日本人もウイグル人・カザフ人達と同じような目にあわささせられているという自覚を持つべきだと思わざるを得ませんでした。
いま現在の日本人の、精神的にも、色々な意味で人間性を否定されている奴隷のような惨めな生き方は全体的に同じようなもので、ウイグル人・カザフ人達の姿が日本人と重なってしまいました。
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新疆ウイグル自治区に住んでいたカザフ人の著者が壮絶な経験を語っている一冊。
著者は、収容前、医師として働いたあと、幼稚園の園長先生をやっていた。
経歴が良かったこと、中国語ができたことから、強制収容所の教師として収容された。
教師のため、一般の収容者より待遇は良かったらしいが、それでも授業に不備があったり、収容者と目が合ったというだけで、拷問を受けたというから尋常でない。
一時帰宅を許されたすきに逃亡を図り、隣国に住んでいる夫と子供のもとへ逃れた。
本当に運が良かったのだと思う。
ただし、逃亡の経緯には少し嘘があるのかもしれないと思った。
手助けをしてくれた人がいたのかもしれない。
でも、そのことを明かしてしまうと、その人と親族に被害が及ぶから恐らく黙っているのだろうと推察される。
現在はスエーデンに家族と住んでいるが、常に中国の恐怖とともにあり、拷問の後遺症にも悩まされており、身体的にも精神的にも辛い日々を未だに過ごしている。
著者が目にしたという、全世界を中国直轄の領土にするという計画は、とても信憑性があると思う。
チベット、ウイグルの次は、香港、台湾と支配を広げていき、やがて日本は沖縄から徐々に中国化されるのかもしれない。
その時、日本はどう対応するのだろう。
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新疆ウイグル自治区出身の著者の、収容所生活と中国からの脱出劇である。
収容所の惨状は想像を絶するものであり、こんな事が許される世界に未来はありえない。
中国、ロシアなどの独裁国では何をしても良いのか、非常にもどかしい。
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日本人にとって憧れの眼差しを向けられるシルクロードの現実を知る上で、重要な1冊。共著者のドイツ人ライターは著名なウイグル人活動家の自伝も扱っている。前回も今回も通訳者に対する中国当局による働きかけがあり、苦労したとあとがきで触れている。厳しい見方かもしれないけれど、同じ題材を扱うなら取材対象者の言語を学ぶ時間は十分にあるのではないかと思った。やはり欧米からのアジアに対する目線が見え隠れするような気がする。