紙の本
「葉崎市シリーズ」最新作
2021/09/25 09:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:higassi - この投稿者のレビュー一覧を見る
若竹七海さんの「葉崎市シリーズ」最新作。このシリーズは初めてでしたので、既刊とのつながりは分かりませんが、若竹七海ワールドを堪能できました!著者の長編ならではで登場人物・伏線が多いながらも、不思議と分かりやすく、まさにエンターテイメントという印象。シリーズをさかのぼって読んでみようと思います。
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複雑に絡み合う。
2022/01/12 21:41
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私設の庭園『パラダイス・ガーデン』で発見された身元不明の女性の遺体。所見から自殺らしいが、一体何故?
神奈川県の架空の街で起こった女性の遺体発見から、幼稚園児の誘拐事件、殺人事件、過去の杜撰な建築物件など、複雑に人間関係が絡み合い、思っても見なかった方向に向かって進んでいく。
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置いてきぼり感
2022/02/08 13:50
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投稿者:MIKA - この投稿者のレビュー一覧を見る
久々の新作で嬉しい。
楽しく読み進めていたのだけれど、複雑過ぎてお話からの置いてきぼり感が甚だしく。
最終的には誰がとうなって誰だった?とか、興味が無くなっていた。
魅力的なキャラがいなかったせいかも。
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海に臨む庭園での老女の自殺、所轄署のクラスター騒ぎ、老人ホームを巡る不穏な噂、幼稚園児身代金誘拐――総勢15名以上の住民の物語がパッチワークのように交錯する。10年ぶりの〈葉崎市シリーズ〉は、とびきりビターな書き下ろし長編!
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葉崎の御坂地区という、すごく狭い地域なのに、一癖も二癖もある人が集まって、思惑が交錯して混乱に次ぐ混乱。
読んでいて、何がなんだか。
そして、誰が誰だかw
個人庭園と同じ名前の老人ホーム計画詐欺に、日本一有名な殺人容疑者に、身元不明の女性の死。
登場人物が多くて、いろんな人がいろんなことを隠したりしているので、さらに混乱。
それが、見事に説明されていく終盤はお見事。
うわー、その意味ってそうだったの?!の連続。
二村警部補のキャラはかなり好き。
のしのし歩く様子と、めったなことでは動じなさそうな雰囲気が頼もしいし。
あのラストにもうならされる。
今後の葉崎市ものが楽しみ。
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「葉崎市シリーズ」は初読み。コージーミステリと言いながらなかなかの読み応え。
作品の中にキルト作家が登場するが、この作品自体がまさにキルト、それも細かい柄からなる巨大なキルト。そしてその色調は若竹七海だけあってかなりどす黒い。
まるでパッチワークを形成するハギレのように登場する個性豊かな登場人物。複雑に絡み合い、一筋縄ではいかない人間関係。次々と起こる一見関係なさそうな事件が、一本の糸で見事につなぎ合わされていく過程にワクワクしっぱなし。
メモをとりながら読んでも終いには書ききれないほどの情報量の多さと、仕掛けの複雑さにもはやついていくのがやっと。
それでも、全ての伏線が見事に繋がり、一人の女性の人生の悲哀まで描かれた日にはもう完敗。
参りました。これだから若竹七海はやめられない。
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葉崎の海を見下ろす崖の上に、その庭はあった。兵藤房子の両親が始めた庭造りは、両親を喪ってから30年弱房子が引き継ぎ今や多少評判になりそれなりに客が訪れるようになった。その名も『パラダイスガーデン』という庭の、海が見えるベンチでひとりの老女が死んでいた。やがてその死は地区に住むさまざまな人を揺るがす騒ぎになっていく。
またしても葉崎。のろわれし葉崎。庭の女主人やキルト作家、陶芸家のカップルや近所の老女たち、あらゆる人を巻き込んでいく群像劇。事象も人物相関図も絡みに絡まり、一行も読み落とせないので慌てて読むべからず。スッキリはするし物悲しいけど、お前は逃げ切るのかよ!という気持ち。あと葉崎本当にまともな警官がごくわずかしかいない……
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面白いに違いないから、大事にじっくり読んだけど、やっぱりビターで面白い!ブラックではないところが好ましい。
葉崎シリーズは人間の嫌らしさが生々しく迫ってきて、いらっともやっとさせる、人物描写に優れている。今回はコロナ騒動と絡めて、老年よりの中年から老人が大暴れ(?)して、元気で頼もしい。
作者お得意の、バラバラパーツが集まって、壮大な絵を描く手腕も見事で、一見関係なさそうな描写があとからつながって、さながら今回のテーマのキルトのパーツ名からのパッチワークがノンストレスで紡がれる。膨大な登場人物の絡みや関わりは、恩田陸のドミノを彷彿。
女警官、二村さんもステキ。美貌の…ではなく、フッツーのおばさんが元気に頑張ってくれると、もうそれだけで明るい未来が見えてくる。
ちょっと人物多過ぎて、その後の道程がわからぬまま、匂わせフェードアウトな人もいるのでそこは残念。もっと知りたい!コスモくんとかね。
ラストは…しっかりモヤルけど、勧善懲悪にならないところがまた、若竹節のスパイス効いてて痺れる!
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葉崎市シリーズだとか。
知らなかったけど、若竹さんの書く本はやっぱり面白い!!
登場人物がこんなに沢山なのにそれぞれちゃんと顔がわかるようイメージ出来るし、束ねてある糸が組んず解れずキチンと織り上がってゆくような名人技。パッチワークの大きな作品も仕上がりを見せてくれたし。
イングリッシュガーデンの描写は脳内に美しく広がりをみせてくれるし、アチラコチラに散らばった伏線の回収方法は唸るほどお見事!だし、ドンデン返しのウルトラCも見せていたどきましたし。
挙げ句、社会問題にまで触れ、高齢化の波を浴びる地方都市の情景も目に浮かぶ。これはもう、その街だけの問題じゃないですけどね。
もう、一気によみおえてしまいましたよ。
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葉崎市の山の中にある「パラダイス・ガーデン」は、個人が作った庭でとても美しい。ちょっとしたカフェも併設され、色とりどりのお花と海を眺めながらお茶がいただける。そんなパラダイス・ガーデンの1番いい景色のところに置いてあるベンチで、身元不明の女性が死んでいた。
一方、7年の服役を終えて出てきた白鳥賢治は、献身的な妻を探していた。服役中に妻に話した詐欺計画を順調に進めてきた妻と連絡が取れなくなったのだ。そして、東京湾岸の人気のないところで身元不明の焼死体が見つかり、さらにその辺りで妻の携帯のGPSが切れてるのだ。妻は誰かに殺された。お金はない。しかし、妻には「息子」がいるのだ。
いろんなことがいろんなところで起きて、それが最後には全て繋がっていた。まさに、パッチワークみたいに。モラハラ気質の夫との関係に悩まされる母親。子どもを誘拐されてしまった母親。東京から大叔母の財産を狙ってボロい別荘地に住み着いた若者2人。初めての「ヤンチャ」デビューを飾る高校生。葉崎市に出来るという老人福祉施設の入会金を稼ぐために空き巣をしてる老人。全てが全て繋がってて、すごかった。
まぁ、パラダイス・ガーデンの房子ちゃんは、もう完全に巻き込まれただけ感があったし、モラハラ受けてたママがどうなったのか気になるし、あとママ友との関係もどうなったのかも気になってる。
そして、二村さんのインパクトがすごい。フェイスシールドの代わりに、サンバイザーつけて駆け回ってるの本当にウケる。正直、夏場にサンバイザーとフェイスシールドって同じじゃない?と思ったことはある。
あと磯村管理官は早く躓いてほしい。本当に、ああいう上司は無理だ。
2022.2.10 読了
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初の葉崎シリーズ。若竹七海さんなら間違いないだろうと読み始めて期待に違わず、見事な伏線、見事な回収。最高だった。
これでもかという程に世相と社会と人を散りばめ、あらゆる世代あらゆる境遇のありとあらゆる価値観の生をつなぎ合わせた、なんとも贅沢で、苦味を纏った、まさにクレイジーキルトのような作品。
ちょうど1年前の今頃が舞台なので、コロナ感も季節感もぴったりで、静かな美しい庭の情景を思い浮かべながら、読み終えるのが惜しい本だった。
長く会えていない実家の母にも読ませたい。
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久々の葉崎市シリーズ。
コロナ禍、個人庭園で発見された自殺とみられる身元不明の死体。その個人庭園を巻き込む形で行われていた老人ホーム建設詐欺。そこに誘拐事件が起こり、関係者たちの意外なつながりが明らかになる。
なんともやりきれないビターな話。ドライブインのマスター夫婦が気の毒。
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最終的には面白かったけど、複雑で頭の整理が少し疲れました。本当にキルトになぞらえるのにふさわしいと思いました。最後に彼女が残って、理不尽な気分にはなりました。
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如何にもな若竹作品。登場人物と構成が入り乱れて仕事疲れに読むのは辛い作品でもある。体調万全ならもっと楽しめたかも。
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コロナ禍における神奈川県の架空の市・葉崎市を舞台としたミステリー小説。
いろんな伏線や謎が散りばめられていてよくできているとは思ったが、登場人物がかなり多く、ストーリーも捻りすぎていて、読んでいて面白いというよりは、ちょっと疲れてしまった。