紙の本
外国文学好きなら
2022/02/12 19:19
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投稿者:井端隕石 - この投稿者のレビュー一覧を見る
外国文学の文庫ばかり紹介していますので、日本文学が好きな方にはあまりオススメできないかも。以上です。
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絶版文庫の山から選んだ、名作・傑作91点を紹介し、解説。
第1章 戦前の絶版文庫 1910―45年
第2章 戦後の絶版文庫 1945―90年
第3章 新しい絶版文庫 1990―2020年
適宜、本文中に参考文献有り。
老舗文庫から失われた文庫まで、数々の絶版文庫から、
91点を紹介し、当時の出版事情も含めて解説する。
古書好きには堪らないであろう作品の絶版文庫紹介本です。
戦前のアカギ叢書、改造文庫、春陽堂文庫等の、
貴重な文庫の数々。戦前戦後の文庫でも、既に無かったり、
絶版や品切れになった文庫が次々に登場します。
勿論、単行本や全集、図書館の蔵書やネット等で読める
作品もありますが、文庫で手に取って愉しんでみたくなる。
また、その文庫でなければ読めない作品もあります。
だから、出版社の目録を読んで、品切れの多さに涙した
こともありました。デュマの『王妃の首飾り(上・下)』や
学研M文庫の伝奇の匣シリーズは既に絶版なのか~。
ここで紹介されている作品には、革命文学や抵抗文学、
深刻で暗いもの、差別用語と偏見等、現在に文庫化するには
難なものもあります。う~む、蘊蓄満載だなぁ。
文学館や小出版、同人誌等の発行の、部数の少ない文庫に、
他では未収録の作品が載っていることは初耳でした。
但し、時折り出てくる、詳細は著者の他の本でというのは、
現時点での興味をはぐらかされる感じがして、残念。