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アイヌとロシアとポーランドと日本と
個人的に興味がある地域の人達の学校では教えてくれない歴史。
色々考えさせられる
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明治〜昭和時代の樺太を舞台にしたお話で
今までほとんど知らなかったアイヌ、サハリン、ポーランド、ロシアの歴史、文化を興味深く学べた気がします。
なかなか、名前が難しく覚えにくく、すぐに退場する人物もいて、取っ掛かりが入り辛かったがドンドン話に引き込まれて読み進めれた。(ほとんど実在した人物であったことも後で調べて知りえた)
大国ロシア、日本に翻弄されるも、それぞれ生き様が熱く必死さが伝わってきた。題名の通り、生きるための熱源について語られていると感じた。
イペカラの「馬鹿」と発言する意味が毎回重くなってくることが印象に残り切なく感じました。
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久しぶりに小説で胸が熱くなりました
時代や国に翻弄されるアイヌやポーランド人
蔑まれ、哀れまれ、理不尽に押しつぶされそうになろうとも心に熱を持って生き続ける
この本の中にはたしかに「人間」がいます
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史実を元にしたフィクションというのを知らずに読み始めたが、結構しんどかった。
劇的なことが起きてるのに、なんだか入り込めなかったのは何故だろう?
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樺太を舞台にしたアイヌ家族たちの数世代にわたる物語。端的に壮大で素晴らしかった。しかもこれが実在の人物も絡んでいるという、取材力と学識の深さに感銘を受けた。
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いやぁタイトル通り熱かった!
アイヌの方々を取り巻く環境のとめどない変化の中で、それに関わる登場人物それぞれの生き様がイキイキと描かれていました✨
ゴールデンカムイも面白かったですが、樺太の位置付けや全体像を含めより具体的でより理解できました
アイヌの歴史も含めて史実を調べようと思いました
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19世紀、どこの国でもない島はロシアのサハリン、日本の樺太になった。
激動の時代、文字も持たない、野蛮で滅びゆく民と言われたアイヌの人々と、ロシアに母国語もアイデンティティも奪われたポーランド人の人生を描く。
自分とはなにものか。主人公たちは何度も何度も打ちのめされながら、民族の未来を託す子らを思って生き抜く。
樺太、日本、ロシア、ポーランド、様々な国、文化、思想を持った人々が登場するが、誰もが一様に懸命に熱を持って生きている。
樺太のアイヌ、ヤヨマネクフ。物静かで無愛想な彼を通して描かれた人物たちは、より一層強く熱を感じられ、込み上げてくるものがある。
アイヌのこともほとんど知らなかった。
民俗学的な観点から見ても、とても良い小説だった。
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史実を元にしたフィクション
樺太から北海道へ強制移住させられ再び樺太に戻ったアイヌ。しかし、故郷の樺太は日本への同化政策により過去の面影は消えてゆく。滅びゆく民と言われそれにあがらう。
その一方で、ロシア帝国に国を奪われたポーランド人も登場し、樺太でアイヌの妻を娶る。日本初の南極大陸上陸にアイヌと犬ぞりが出てきたりとして、樺太を中心とした物語だが舞台は広がる。
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自分は、アイヌについてほとんど何も知らなかったということがわかった。時代の波に流されながらも、アイヌの人や博士など主要人物が、自分は何者であるのかを問いながら熱を帯びて生きていく姿がかっこよかった。
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時代の狭間で懸命に命を紡ぐ人たちの生き様と、彼らがただそこで生きることが侵されないでほしいという祈りに心が震えた。
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前半は複数の物語が並行して進むので、やや散漫な感じがしたけど、後半ですべてが絡み合ってくるとどんどん加速して読めた。時代の空気を映すためもあってか、歴史上の有名人がこれでもかというほど登場するのには驚いたが、そのお陰で親近感もわくし、読者である私たちも作中の登場人物たちと地続きの歴史の線上にいるのだと思えた。
数年前に北海道土産で買ってきたアイヌの木彫りのスプーンを見る目が、ちょっと変わった。
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樺太アイヌの世界
歴史フィクション小説
「熱帯」と買うのを間違えそうになりました。
森見登美彦さんの作品ですが、
タイトルと表紙が少し似てますよね。
樺太に生きるアイヌの人々の
とてつもない熱量を感じました。
北海道とロシアの間に位置する樺太は、
板挟みにあって領土の取り合いの重要地。
そこに暮らすアイヌの人々は、
日々の暮らしだけでも精一杯だったのだと
読んで伝わってきます。
そのため、アイヌ独自の文化を発展させて、
自分たちのアイデンティティを保とうとしていたと感じます。
アイヌについて「ゴールデンカムイ」で知ったものの、
あちらは埋蔵金をめぐるエンタメバトルもの。
本作は時代の流れに淘汰されつつある
アイヌ民族の生き様を描くものです。
どちらも楽しめますが、多分テーマが大きく違います。
より重厚な内容でアイヌ民族について知りたいのであれば、
本作を手に取ってはいかがでしょうか。
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すごかった、熱い熱い熱があった。
滅びゆく人種とされた人たちの、生きる熱があった。
「ただ人がいるだけでした」
今まだ戦争が止まない世界で、それでもこうして忘れていない限り誰も何も滅びたりなんかしない、強くて熱い。
余韻がずっと冷めない。
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久しぶりに読んだ骨太作品。
アイヌの人々の生きる様を描いた物語ですが、この本に出会った事で、人生の幅が広くなった思いです。
読まなければ絶対に知り得なかった事が、たまたま読んだ事で深く心に宿る。
キサラスイが琴を弾き始めた時に、樺太の情景が描きだされた表現。本当に胸に迫りました。
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樺太で生まれた樺太アイヌのヤヨマネクフの物語。
作者は北海道白老町のアイヌ民族博物館でポーランド人の民俗学者ブロニスワフ・ピウスツキの銅像に出会い、アイヌを研究しアイヌの妻を娶った彼への興味からこの物語が生まれたという。、
ロシアと日本の戦争で翻弄された樺太アイヌのヤノマネクフが「アイヌの地位向上のために南極へ行く」と白瀬南極隊として南極へ向かった話、金田一京助がアイヌ語の研究で交流した話など、そこまで読んで初めて史実に基づいた物語と知りました。
土人として蔑まれ消えゆく民族と言われたアイヌの存続と繁栄のために尽くしたヤヨマネクフ、イペカラ、ブロニスワフ。民族の繁栄のためには教育こそ必要だと唱え実践した人々。
争いの絶えない現代に必要な歴史物語である。