紙の本
ついに完結
2022/09/11 14:56
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投稿者:セパサ - この投稿者のレビュー一覧を見る
三カ月連続刊行で毎月「新・酔いどれ小籐次」が読めるのは実に幸せでしたが、
ついに終わってしまうと思うと寂しい気持ちも混ざって複雑な心境でした。
かつて旧藩主の久留島通嘉が「城なし大名」と江戸城内で他の大名に馬鹿にされた事をキッカケにして、小籐次が『御鑓拝借』騒動を巻き起こしたことからスタートした物語ですが、その旧藩主の久留島通嘉が「城を持ちたい」という願望を諦めきれずに、国家老と手を組んで、抜け荷までさせて御留山に密かに本丸を築城しようとしていたと知ったときの小籐次は悲しかっただろうなと思います。
旧藩主の久留島通嘉としては小籐次は味方になってくれるだろうと考えていたでしょうが、小籐次としては『御鑓拝借』は侮辱された殿に対して、『城が無くて馬鹿にされても気にするな』という励ましの気持ちもあったと思います。
なので、旧藩主の久留島通嘉と気持ちがすれ違ってしまったことが寂しかっただろうと思いました。
そんな、小籐次と代替わりした赤目駿太郎平次の今後が気になるので、続編が楽しみです。
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【森藩に隠された事実とは? シリーズついに完結】ついに藩主の本当の願いが明かされる。「御留山」の秘密に小籐次は? 長らく愛された大人気シリーズ、ここに堂々完結。
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旧シリーズ19、新シリーズ25、スピンオフ1の45冊で完結。新シリーズは息子の駿太郎が主に闘うスタイルとなっていた。最後の3冊は元主君の久留島道嘉に頼まれての豊後森藩への随行だったが、行く理由が明かされずモヤモヤしたままだった。国家老一派との、これまたモヤモヤした対立で、国家老一派の掃討が目的かとも思ったが違ったようだ。
久留島道嘉をWikiで調べると、豊後の三島神社を小城さながらの壮大に整備したとある。文中にも三島神社が出てくるが、表題の「御留山」として厳重に管理されている昔の山城が出てくる。
小籐次の出発点は元主君の「城が欲しい」ということだった。この望みが完結編で出てくるとは・・
最後の闘いは、このシリーズ後半と同様に穏やかな斬り合い。作者も80才。斬り合いのパワーが落ちたのか、円熟したと呼ぶべきか、淋しい。
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新・酔いどれ小藤次シリーズ最終巻、完結。
あの『御槍拝借』の事件の元となった控えの間の騒動。
森藩、藩主の城を持ちたいと言う願望は潰えルコとなく、今の今まで続いていたのだった。
藩領を海から山へと配置換えがあった当時からお留山と呼ばれ、維持管理だけが許されていた場所に、藩主廃止を積み上げ城の基盤を作っていた。
その出費を贖おうと、国家老は御法度の密輸入をしてた大な財産を作り、もはや藩の中で、どちらが藩主だかわからない横暴を重ねていた。
その改革。そして藩主を説き伏せ城を断念させる。
最後の大きなご奉公を成し遂げ、江戸に戻り新兵衛の弔いをする大円団。
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最終話に相応しく読み応えがあり。来島村上海賊が陸に上がって海を捨て、字を替えての久留島家。厩番赤目小藤次の出自が剣技からしてその来島村上海賊に関わりあるだろう話は興味深く、もう少しエピソードが欲しかったなあ
今回は思わず地図を開きました。時代劇の本には地図も付けて欲しい。などと思っていたら、あとがきがまさかの現代の角埋山訪問レポートでした
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2004年2月、酔いどれ小籐次シリーズが始まり44巻をもって完結
酔いどれ・赤目小籐次の旧主豊後森藩主の久留島通嘉がこぼした・・・一国の主なれば居城が欲しいのう、の一言で物語は始まる
登城時に大名四家の「城なし大名」との蔑みに森藩下屋敷厩番にすぎぬ赤目小籐次の意趣返し「大名四家の行列から御鑓先を斬った=御鑓拝借」がラストは城持ちを夢見た藩主の心の隙に付け込んだ国家老の策謀で、森藩はお上に隠れて居城道楽、お取り潰しの危機にあった
小籐次がおりょうや新たな娘薫子なる家族と共に次世代の駿太郎に希望を持たせた終わり方になりました
この物語は酔いどれ小藤次のビッグネームが膨れ上がり、事件は何もしなくても勝手に解決するようになったので、事件の解決よりも家族がお互いに尊敬しつつ豊かな暮らしを送るさまを読者が微笑ましく読む作品になっています(*´▽`*)
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2013年にNHKで放送された竹中直人主演のドラマを見て読み始めたシリーズ。それ以前に発刊されていた19巻+スピンオフ1巻からこの新シリーズ25巻の最終巻。合計45巻をほぼ10年掛けて読み終わった。最初の巻の発行は2004年なので、約18年半続いたシリーズ。佐伯さん、お疲れ様でした。最終巻は案外淡々と進んだ感じ。まあ、終わりに相応しいかな?
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誰もが想像しないような、体型と風貌の持ち主が、主従関係や武士の心構えなどを持ち、活躍する姿が、好きで、10年余りこのシリーズのファンであった。
どの本も、サクサク読めたのは、作者
佐伯泰英氏の執筆の上手さであろう。
結婚相手に普通は 4Kを考える昨今、 おりょうさんという、才色兼備で素晴らしい相手と一緒になり、僅かな賃金の研ぎ屋で、立派な住まいに居ながらも、貧しい長屋の人々との交流も絶たずに、人間関係をつなげているのに、日本人として、好感が持てるからかも知れない。
酔いどれ小籐次に続き、今回の新酔いどれシリーズも完結になるのだが……
やはり、最初の「御遣拝借」で、殿様の悔しさは、城を持てない事の無念さが、尾を引いている。
藩主が、御留山に城を造りたかったのも判る気がするが、お家断絶になるかも知れないのでは、賛成はできかねないだろう。
小籐次に依頼をするのは、お門違いである。
ならぬものはならぬ!である。
その小籐次も、今まで考えても無かった血筋なるものを、息子に伝える。
新しい娘三枝薫子をも養女にするのだが、よく考えると、この家族は、誰もが、血が、繋がっていない。
昔は、血縁関係で、身内の繋がりを深め、権力も、強めて行ったのだが、そんな思いも無く、家族の温かい愛情が、この絆を深めている事に、なぜか嬉しく思う。
そして、剣の舞の凄さも、披露する格好良さも、武士道なる神髄を見るようであった。
最後は、駆け足のように終わってしまった感があったけど、このシリーズは、楽しく読み終えた。