紙の本
長財布は金運を呼ぶか
2023/01/25 17:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
百貨店の初売りに行くと、
財布がずらりと並んでいる光景をよく見る。
あれは、「お正月に財布を買うと金運があがる」と巷間言われているからで、
もしかして、年のはじめにこの本を読めば金運があがるのではと、
期待しないわけでもない。
何しろ書いたのが『三千円の使いかた』で大ブレークし、
今やマネー小説で人気沸騰の原田ひ香さんだし、
テーマが財布というのだから、
本当にご利益あるかもしれない。
『財布は踊る』は、原田ひ香さんが2020年から21年にかけて
「小説新潮」に発表した長編小説。
長編小説といっても、ひとつの財布が点々と人の手にわたっていく物語になっていて
6つの話で構成されている主人公はちがう。
最初の話では、念願だったルイ・ヴィトンの長財布を手にした女性が主人公。
しかし、せっかく手にしたヴィトンだが、夫の金銭感覚のなさからくる借金に
使いことなく手放すことに。
このルイ・ヴィトンの長財布が物語を動かしていく。
第二話では、この財布をメルカリで手にした男の生活が描かれている。
男もこのヴィトンを騙されて盗まれてしまう。
第三話で、盗んだ男が何故犯罪に手を染めたことになったかといったように、
物語が続いていく。
物語が続いている間に、第一話で夫の借金に悩まされた女性が巧みな金銭感覚で
いつしかりっぱな大家業になっていたりする。
出てくる人それぞれお金の苦労をしながら、
それでは一体何が幸せであったのか、主人公の女性は結局
ブランドものの長財布にこだわらない自分に気づくことになる。
これは登場する多くの人たちの、成長物語だ。
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面白かった。
さくさく読める。
最初の方はハワイや財布のためにお金を貯めるような日常生活のほんわか話かと思っていたら、なかなかシビアな話が多く、現実感がありお金について考えさせられた。
お金の勉強を改めてしたいと思った。
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一つの財布がいろんな人のところをめぐって自分のところに戻ってくるお話。お金に苦労している数人が結局つながっている…ん?どこかで読んだような…
お金にまつわる様々な人の人生。
お金がないとこんなことに…そして、それゆえに泥棒や詐欺などを犯してしまう。
使うところには使いたいけど、お金は大事だなぁ。と思ったのでした。
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ハワイで買ったルイヴィトンの財布が転売されたり、盗まれたり、譲渡されたりしていく。
奨学金はブラックなイメージなないけど、やっぱり借金であることに変わりはなく返済に苦労する。奨学金の必要ない家計の人が低金利を利用するために敢えて貰うとかはちょっと引いた。
お金で人は左右されてしまう。知らないってことの恐ろしさも痛感した。
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こういう事細かな金額の描写の話、大好き
原田ひ香さんらしい。
東京ロンダリングみたいに不動産の話も
後半には多くなってくる。
短編集みたいに読みやすいけど
なんとなく繋がっている。
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一人一人にそれぞれお金の問題が絡んでいる。サクサク読める一冊。赤の他人の人生なのに、どこかで繋がっている。
梶井基次郎のレモンをオマージュしてたのが個人的ツボ
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この著者の他の本が面白かったので、読んでみた。
お金に余裕のない主婦が、節約を重ねて何とかお金を貯めてヴィトンの財布を買ったのに、夫に借金があることが発覚して手放さざるを得なくなる。その後、その財布がいろんな人に引き継がれていくが、それを手にした人たちのお金に関する話が書かれている短編連作集。
今年読んだ本で一番面白かった。どの主人公のお金にまつわる話もリアルで、とても興味深かった。
世の中お金がすべてではないとは言うけれども、人生や生活の大部分がお金に左右されるのも事実である。お金との向き合い方は人それぞれで、無頓着な人、とにかく執着する人、騙す人騙される人など色々な人がこの本にも出てくる。自分にとってちょうどいい付き合い方を見つけられば、そこから人生が安定していくのかなと思った。
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今、TVやネットで話題のお金事情満載のお話でした。高級ブランド財布をモチーフに連作短編のような展開で話しが進みます。身近なリアルなお金の話で、結構身につまされながら読み進めた。自分の懐、見直そうと我に返りました。
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何だろう?「三千円の使い方」より読後感がザラザラするのは・・・もちろん雄大とあの母親が原因なんだけど・・・みずほ?もか?
みずほは、今、誰に感謝しているのかなぁ~
まだ、被害者意識なのかなぁ~
「みずほ、もっとしゃべれ!」
と言ってあげたい。
他人(ひと)からのアドバイスを心に落とし込み自分をしっかりと見据えて、生きなおせた人と、挫折した人。
それは、本当に紙一重。
お札の番号を足して33を探す。
やりました!ありました!
ちょっと嬉しかったです。
こんなにお札を手に取り、眺めたのは何年ぶりかしら?
カードでピーじゃ忘れそうだけど、
お金なんだ。
今、私のお財布の中にいるお札は全部、私が足し算チェックをしたお札。
この作業をする事に意味があるのね。
「財布は踊る」?お金に踊らされる?
大切な事だから、もっと家族とお金のことを
オープンに話そっと。
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最後にすっきりぃーだから、星5つです。
欲しくて欲しくてがんばって購入したヴィトンの財布を手放して、財布はいろんな持ち主を旅する。そして最初の持ち主と再会したとき、予期せぬ展開がおこる。
投資は自己責任、と言われるけど、紙一重なんだと実感。私には無理。
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いろいろあっても前を向いて頑張った人は、人生良い方に行くのだなと思えた。
ヴィトンのお財布が巡り巡っていくお話でした。
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面白かった!けど、あまりスッキリしない読後感。なんかモヤモヤが残る。
ルイヴィトンの財布があまりにも可哀想。元の買い主も結局最後は見放したよねぇ…。
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節約の末、奮発して買ったヴィトンのイニシャル入り長財布を手放すことになった主人公のみずほ。
短編連作の中で、その長財布の持ち主がどんどん変わっていくのが面白い。
お金の増やし方については、なかなかリアルな内容で、小説とマネー本が合体したみたい!
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話題になっていたので期待して読んだが、それほど面白くなかった。奨学金の返済で苦労している女性二人の話は読んでて苦しくなった。今は学費は上がっているが、給料はあまり上がらない時代。自分の将来のためと学ぶための学費が自分の足枷となり、将来を望めなくなるのはしんどいな。
子供に進められて投資の本を読んでいたので、投資の話の部分がタイムリーで面白かった。
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ヴィトンの財布を軸にした短編小説。
奨学金、リボ払い、株などでお金がなくなってしまった人たちがどうにかお金を生み出せるようになっていく話。
お金を作る、稼ぐ、のに楽な方法なんてない。
自分が考えて動くことでお金を作れて、幸せに暮らせる気がした。