紙の本
それは成長の苦さを含む
2023/06/26 14:42
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
少年の日、父と一緒に父の知り合いの家に行き、その家の女性と親しくなるも、どうも両親の間がおかしい。ご近所で、学校で、楽しいばかりではない出会いがある。成長して知る苦さ。
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幻想的な短編集。どれもこれもひそかな不安感が漂う読み心地です。エドワード・ゴーリーの挿絵も素敵です。
「シートンの伯母さん」と「旅人と寄留者」は読んだ覚えがあるかな。怪奇めいた雰囲気の作品だけれど、これといった怪奇なものは出てこないんですよね実は。でもなんだか不気味で恐ろしいような印象がありました。
お気に入りは「ルーシー」。没落した家の三姉妹、しかし没落した家の中にこそ幸せを見つけてしまう三女。そして謎めいた「ルーシー」の存在。これもまた怪奇小説と言えるのかもしれませんが、しかしあまり恐ろしい気はしませんでした。幸せな物語ではないはずなのだけれど、穏やかな読み心地です。
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特におもしろいのは「シートンの伯母さん」
そわそわと興奮しながらのホラー風味
この人たちはみんな大丈夫なのか?生きてるのか?それとも全員亡霊か?と思わされる
が、結末でまたもや読者は放り出されてしまう
デ ラ メアの短編集
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読了はしたものの、この本を十分に味わえた実感が未だにない。
巻末の解説にはデ・ラ・メア作品の視座の低さ、高みからの俯瞰が皆無であることを特徴に上げているが、その一方でどの人物に対しても読み手に感情移入させないように―少なくとも自分には感じられた。加えて登場人物……特に女性(表題作の母親、「伯爵の求婚」の叔母、「シートンの伯母さん」の伯母等)の言葉がどうにも理解し難いのだけれど、女性に聞いてみると「よくわかる」とのことだったので、この辺りのことも含めて男女でデ・ラ・メア作品への印象が変わったりするんだろうか。
何れにせよこの“朦朧法”……作品像が何とも掴み難いということとは即ち、様々な解釈や感想を生む余地や余白であり、それが魅力の一つであるということだけは今回理解できた―ような気がする。
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「子供の目に映った世界、想像力と幻想の世界を繊細なタッチで描き、世界中の読者に愛されてきた英国の作家・詩人ウォルター・デ・ラ・メアの珠玉の短篇を、エドワード・ゴーリーの仄かな恐怖と寂寥を湛えた挿絵とともに収録した傑作選。]
アーモンドの木 7−51
伯爵の求婚 53−75
ミス・デュヴィーン 77−103
シートンの伯母さん 105−160
旅人と寄留者 161−203
クルー 205−248
ルーシー 249−288