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詐欺を題材とした3本のストーリー。
全体的にスッキリする話は無いけれど、受験詐欺の話は感情移入して思わず涙してしまいました。
ちょっとしたきっかけで人は騙されるし、嘘に嘘を重ねてしまうこともある。
ここにも登場チヨダ・コーキ。相変わらず辻村先生、ファンを喜ばせてくれますね。
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傑作という感じではないけれど、読んでいる時から読み終わって数日経った頃までずっと面白かったなと思えた作品。
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詐欺にまつわる3つの短編集。
詐欺師に気がつけば感情移入してしまう。
詐欺師といっても生身の人間なんだよなと思わせられる心情描写だった。
色々な事情、葛藤を抱えた結果…と考えると、他人事ではないのかもしれない。
実際の詐欺師はどうなんだろう。
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いろいろな理由で嘘をつく。
そして、それが暴かれる。
もっとえげつないか、苦しくなるかするかと思ったけど、割とあっさりでちょっと残念。
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詐欺にまつわる話なので、奈落の底に落ちて行くような絶望的なものだったら嫌だなと思いながら読み進めましたが、意外とあっさりで読みやすかったです。
人間の心情がよく描かれています。
特に裏口入学の詐欺は、被害者の後ろめたさがよく描かれていて面白かったです。
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一章完結の3話収録。
読みやすくて面白かった。
3話めが1番予想できない展開。
どれも嘘を積み上げてついに全てが壊れてしまうけど、最後は希望が残って、次に続いていけそうな終わり方だった。
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実際見たことはないけれど、でも確かに現代にありそうと感じられる嘘(または詐欺)の数々。
人間の感情がすごく丁寧に描かれてて、ドキドキや焦りが迫って伝わってくる。
でも全部の話ちょっと美談すぎたかなあとも若干感じてしまった。
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辻村先生の作品だと言うので期待したわりには、余り面白くなかった。2020年のロマンス詐欺や5年目の受験詐欺は、見え見えの詐欺で騙されて、結末が想像出来た。
あの人のサロン詐欺は少し捻りがあって面白かった。嘘はやはり身を滅ぼす!
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3話すべてにおいて、
途中までは辻村美月らしい「人間の弱さが綿密に織り込まれた」展開で楽しいのに、ラストのほっこり爽やかエンドがどうしてもだめ。ハッピーエンドになることでなんか余韻が霞む。
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短編3つ。
『2020年のロマンス詐欺』
他のアンソロで読んだことがあった。今の闇バイトに巻き込まれる大学生ってこうなのかなっていう想像がつきやすい。まさにそれじゃんっていう。
傷が浅くて良かったねとは思う。ほんとに?感はあるが。
『五年目の受験詐欺』
自分は中学受験について、知ってたから、まあまあ想像しやすかったが、知らん地方の人だとどうなんだろうな。わかるのかな、とは思った。主人公が知らない人間で、息子の受験であたふたしてってのはあったけど。こういう夫婦像は辻村作品で他にも見たなと思った。あるあるなのかもしれない。
救われたのは事実だが後ろめたさはずっとあったわけで、やっぱそれは無い方が、続かない方が良いよねエンド。
『あの人のサロン詐欺』
この理想の誰かになりきるというのも、辻村作品で見たな。というか、チヨダコーキのやつで見たな。同じ人かと思ったが違った。
スロウハイツのなんかすごくえぐい話を思い付く男性がいたと思うけどそのキャラかな?と思ったが違う?わからん。
→調べたら違った。また別作品でその後が知りたいな。
救命士がここに繋がるとは。
幸あれ、と思うがどうなのか。
元ネタ的なあれは、あの作品かなと察する。バレるにしても、犯罪バレはめちゃくちゃ最悪すぎる。ファンとしてのダメージがね。世相を反映してて面白かった。
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詐欺をはたらく人や、詐欺にあってしまった人など。
詐欺にまつわるお話3本の短編集。
悲劇的な結末を迎えそうな設定なので読んでてハラハラしたけど、最終的にはホッとして終われる。
辻村先生は登場人物の扱いが温かくて好き。
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2022/08/27予約 35
詐欺を題材にした3点の短編集。
『2020年のロマンス詐欺』
2020年の春、大学進学のため山形から上京した加賀耀太。4月7日、緊急事態宣言が発令されてしまう。
入学式の延期、大学に行くこともなく…
バイトを見つけられず焦る中、地元の友人であった甲斐斗からの連絡でバイト紹介される。割の良さで始めたが、ロマンス詐欺だった。
たまたま身近に同じように2020年に大学生になった子がいるため、この焦り、憧れの大学に行くこともなく、オリエンテーションもなく、サークルも何もなくリモートで始まってしまった、その辛さがとてもわかる。
だからといって、詐欺に手を染めるのも…
詐欺の第一号になりかけた未希子、実はムスメがいるため母親のアカウントを使ってなりすましていた。どっちもどっち。
最後はもっとブラックに終わってほしかったのに、落ち着くところに落ち着いてしまう。
すべての話がそうなので、残念。
『五年目の受験詐欺』
まさこ塾に受験生の母親が通い、そこで詐欺に合う。
息子は100万の支払いをした為、その中高一貫校に合格した、とずっと心のなかで葛藤のある母親。実は100万はまさこ塾の中に入っていた為、合否には全く関与していなかった。
『あの人のサロン詐欺』
紡は、谷嵜レオ創作オンラインサロン オフ会を主宰している。じつは紡は谷嵜レオではない。谷嵜が覆面作家なのでサロンの参加者にも、家族にもそう偽っている。
そんな中、ほんものの谷嵜が逮捕されてしまうまでは下着ドロで逮捕されてしまう。紡はいつ谷嵜から見つかるか、ヒヤヒヤしていたが、こんな形で覆面の谷嵜が表に出てしまい、サロンの参加者にもニセモノと責められる。
どの話も、起こりそうな、何かのきっかけで自分もやってしまいそうなことではある。
ジェンガは、直方体のブロックで組み上げたタワーから、片手で1つずつブロックを抜き、最上段へ積み上げていくゲーム。表紙にも描かれている。
嘘をバランスよく保つことの難しさと、いつ崩れてもおかしくない危うさを表しているのだろう。
話がスピーディに進むため、すぐに読み終わる。
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いろんな詐欺の物語。
こういうタイプの小説は珍しいと思ったけれど、どうなるんだろう?と興味津々で読めた。
どの話も最後に救いがあるのが良かったとおもった。
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サクッと読める3章仕立て。
嘘はいずれ自分の心の中で抱えきれなくなって、ばれる。たとえばれなくても、自分自身がゴロゴロと壊れる。
嘘はついてはいけません。小さい頃に習うはずなのに、どうして大人は嘘をついてしまうのだろう。小さな嘘は積み重なって、気づいた頃には手がつけられなくなる。その前に間違った道に進むのを止める、それが正論だけど、1番難しいのだろうな。
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どの話も何だか好きではない。それもそうか。詐欺が係るのだから。なぜこんなバレバレのことに引っかかってしまうのだろうと思うのだけれど,弱みに付け込まれると人間は思うより脆い。
「まさこ塾」の話なんてまさにそう。お金を払って楽になるのなら,それですませたいと思うだろう。それぐらい子の受験のプレッシャーは親にもかかっているのだろう。
しかし,詐欺にあったことを話すのは,結構気力のいるものなんだな。かわいそうに。お金を取られているうえ,家族からも罵倒されるなんて。精神的ダメージが大き過ぎる。
なんで詐欺にあった当人の家族がそんなに激怒するのかというと,それは「当人のお金は自分(家族)のお金だ」と考えているからなんだと思う。
自分のお金を取られたことと一緒だから,激怒する。
次男に救われたような感じになったけれど,次男は親のお金=自分のお金だなんてそもそも思ってないからね。でも性格が良い子で安堵した。
恋愛詐欺を取り扱った話も,私はずっと未希子が詐欺師なんではないかと思って読んでいたが,半分正解ではずれだった。お金の絡まない詐欺というのもあるのだなと。何だかしんみりしてしまった。
誰にも話を聞いてもらえない孤独な人は,誰かと会話するだけでも楽しいからか。
詐欺グループは人の心に付け込むスキルが高いため,いっそのこと孤独な人向けに「対話サービス」でも始めたらどうだろうか。有料で。
なりすまし詐欺の話が一番納得がいかない。
そもそも何故バレると思わなかったのか。詐欺をするには甘すぎる。紡本人も詐欺と言うより自分を代弁者だと思ってるふしがある。
案の定,バレたし。読めなかったのは谷崎レオが意外な行動に出たことか。
本当だったら詐欺罪になるところを救ってもらえてそれでいて,谷崎の行動を妨げるとは紡はどういうつもりなのか。
谷崎に贖罪するために生きていてほしいという気持ちからではなさそうだし,勝手過ぎるのでは?
みんな助かってよかったね,という感想は絶対に出てこないな。