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「死ぬ術は生涯をかけて学び取らねばならないものなのである」(セネカ)、「不知、生れ死ぬる人、何方より来たりて、何方へか去る」(鴨長明)、「『サヨナラ』ダケガ人生ダ」(井伏鱒二)――ギリシア哲学から現代日本文学まで、内外の名著から、より善く老いるための箴言を厳選して懇切にガイドする
一 晴れやかな老年を迎えるために
キケロ『老年について』/セネカ『生の短さについて』
チチェローネの由来/達人の箴言/多忙からの脱出
二 老いの正体、ここにあり
テオプラストス『人さまざま』/モンテーニュ『随想録』/ラ・ロシュフコオ『箴言と考察』
年寄の冷水/俗人の態度/悲観もせず楽観もしない/痛快な憎まれ口
三 無用者の存念
鴨長明『方丈記』/吉田兼好『徒然草』/『芭蕉文集』
世をそむく/わが生すでに蹉だたり/風羅坊という生き方
四 幸と不幸は綯(な)い交ぜ
シェイクスピア『リア王』ほか
世界は舞台/歩く影法師/荒野をさまようリア
五 ありのままの死とは
トルストイ『イワン・イリッチの死』/チェーホフ『退屈な話』/正宗白鳥『一つの秘密』
他人の死と自分の死/こんなふうには生きて行けない/トルストイの家出/未完であること
六 「老いづくり」から真の老いへ
永井荷風『新帰朝者日記』『日和下駄』『断腸亭日乗』
老いづくり/蝙蝠傘に日和下駄/偏奇館炎上/敗荷落日?
七 上手に年をとる技術
アンドレ・モロア『私の生活技術』/ケストナー『人生処方詩集』/井伏鱒二『厄除け詩集』
老年を受け容れる/心の処方箋/ユーモアと平常心
八 死からの呼び声に目覚める
ハイデガー『存在と時間』
「現存在」とは/「気づかい」と「不安」/良心の呼び声/先駆的決意性/白とシラ
九 残炎の激しさ
川端康成『眠れる美女』『片腕』/谷崎潤一郎『鍵』『瘋癲老人日記』/室生犀星『われはうたえども やぶれかぶれ』
観念の淫蕩/被虐と陶酔/やぶれかぶれ
十 いよよ華やぐいのち
宇野千代『幸福』/瀬戸内寂聴『かの子撩乱』ほか/田辺聖子『姥ざかり』『姥勝手』
老いの仕合せ/豊満なる生/歌子さん
十一 晩年の飄逸と軽み
内田百閒『日没閉門』/木山捷平『軽石』/尾崎一雄『片づけごと』『だんだんと鳧がつく』
とは云ふもののお前ではなし/三円で買えるもの/良くも悪くもケリがつく
十二 病いの向こう側
高見順『死の淵より』/色川武大『狂人日記』/耕治人『一条の光』『天井から降る哀しい音』『そうかもしれない』
魂よりも食道のほうが/死ぬよりほかに道はなし/生涯を貫いた光/「そうかもしれない」
十三 作家の生死と虚実
古井由吉『白暗淵』ほか/小島信夫『うるわしき日々』/藤枝静男『田紳有楽』
白い闇/事実かフィクションか/ペイーッ・ペイーッ
十四 老いと時間
ボーヴォワール『老い』/ジャンケレヴィッチ『死』/ミンコフスキー『生きられる時間』/吉田健一『時間』
老いとは何か/死という未知なもの/有限と無限
十五 死後を頼まず、死後を思わず
山田��太郎『人間臨終図巻』/岸本英夫『死を見つめる心』/佐野洋子『がんばりません』/キューブラー・ロス『死ぬ瞬間』/文藝春秋編『私の死亡記事』/富士正晴『どうなとなれ』
最後の日々/私のままでバアさんに/死後を思わず
おわりに――われとともに老いよ
【コラム】
老年には老年の楽しみが
生き物たちの摂理
天晴れな老人たち
シルバー川柳の純情
遅咲きの人生
ああ、懐旧
風土のめぐみ
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2022年初版。まだまだ若輩者と言う認識もありますが、64歳。タイトルに惹かれて読みました。私には難解だなあと言う実感です。しかし、読んでみたい本も見つけることができました。読んでみようと思います。
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老年という円熟の時間。
老年の読書は、自らの老いをどう生き、どう死を迎えるかに直結。
おすすめの本の中で。
セネカ、方丈記、徒然草、リア王、
イワンイリッチの死、片腕、姥ざかり、
人間臨終図鑑、がんばりません、死ぬ瞬間
また読んでみたい。
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小生よりやや年配の著書だが、凄い量の本を読んでいるのに驚嘆した.編集者という仕事柄、本を読むのが日常的だったのだろうが、年配者が好みそうなものを紹介してくれている.気になった本をメモして今後できるだけ目を通したい思っている.