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我々はどこから来て、今どこにいるのか? 下 民主主義の野蛮な起源 みんなのレビュー
- エマニュエル・トッド (著), 堀 茂樹 (訳)
- 税込価格:2,420円(22pt)
- 出版社:文藝春秋
- 発売日:2022/10/26
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電子書籍
ポスト民主制の起源とゆくすえ
2023/09/02 17:54
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投稿者:かばおじさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
難しい内容が難しい言葉で書かれているので、わかったようなわからないような、ストンと腹に落ちる感覚に乏しい読後感だった。
フランス人らしくフランスに関する記述は詳細だが、フランスに詳しくないのでイマイチピンと来ない。ドイツ、アメリカに対しては結構辛辣(そんなところもフランス人らしいと言えるのか)。ただ、アメリカ社会の本質は原初のホモサピエンスモデルと言いながら、その太古的な普遍性に(人々は)惹かれるとも書いており、ダイナミックに進むアメリカ社会に対する羨望が垣間見える。
ヨーロッパにおける高等教育の普及や家族形態(意外と直系家族が多い)、宗教の影響といった観点から、「自由で平等な自由主義的民主制」の「権威と不平等の階層秩序構造」への変容を指摘している点が興味深い。ドイツ封じ込めが設立目的の1つとしたEUが、「ドイツ」的な価値観に飲み込まれてしまった形である。ただ、この傾向はアメリカや日本でも同様であり、いわゆる西側諸国の変容でもある。ポスト民主制の将来について、不安定化を懸念する著者の意見には同調したい。
一方でロシア・中国についてはあまり詳述されていない。中国の将来は「不安定化の極となる」と悲観的であるが、ポストコロナの景況感を見る限り(近視眼的だが)実現しそうな感じである。
ロシアについて著者はロシア国内で女性のステータスが相対的に高くフランスと同じ平等主義という点で「買って」いるフシがあるが、統合性の強い国家概念と平等性の強い国民性なんだとすれば、やはり不安定さは拭えないのではないか。
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