あとがきが良すぎた
2023/01/20 02:10
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投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
神竜に守られている国で、神竜の巫女をしているブリュンヒルド。
彼女は毎月捧げる生贄に心を痛めていて、幼馴染の王子や従者と共に真実を追究する。
二つの主従の忠義と愛の物語。
前作を読んだ時に「続編出すなんてとんでもない」と言ったが、続編というより姉妹作。
今回も救いはないけど傑作というほかない。
私は恋の相手を気にしてしまうので先にネタバレすると恋の相手は幼馴染シグルズ。
前の「愛が、二人を引き裂いた――」も今回の「すべてを赦し、ただ一度、憎んだ」も読めば納得。
どっちにしてもバッドエンドだけどキャッチが見事。
中身を読んでいるときはひどい鬱展開でも耐えていたけど、あとがき読んで涙腺が決壊した。
「物語を書く時は、出し惜しみをしないようにしています」前作も今作も、作者のこの言葉にすべて理解らされた。
そして前作の続きは蛇足だけど彼女の生きた世界にはまだ書く余地があると思って、今度は竜を悪役として描きながら、再び人と竜の愛の物語の「竜殺し」を描いてみせたことも、「この物語は、本にする価値がある」と決断してくれた担当編集さんにも脱帽。
最近あとがきの良作多くない?
本当に泣いた。今回も素晴らしい物語を見せてくれて感謝します。
神竜が神々しくなさすぎ
2023/06/23 20:43
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投稿者:淡夢 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレ注意
竜殺しのブリュンヒルドの神竜とは打って変わって、性格、行動ともに人間味というか、悪役っぽい神竜。
なんというか、とにかく表紙との落差が激しすぎ。
(まぁ、表紙の竜は、彼なんだろうけど)
だけど、なぜか心に残る物語。
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投稿者:れーるー - この投稿者のレビュー一覧を見る
竜殺しのブリュンヒルドが最高だったので購入したけど、期待しすぎて拍子抜けしてしまった
まあ、過去話しとかが苦手なので他の人は楽しめるかも?
自分は楽しめなかった残念
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竜に子供を生贄として捧げる世界。世界の在り方に疑問を抱いた少女・ブリュンヒルドを中心に、4人の少年少女が織りなす、ダークファンタジー。
彼らそれぞれの信念に基づいた選択によって、愛情や憎しみを生みつつも、すべてを赦し、たどり着く結末は圧巻。傑作でしょう。
前作「竜殺し」と同様、竜と人の愛というテーマを同じ世界観で描きながらも、単独作品として纏まとまっており、凄い。
多分、ゲルマン神話の要素を取り入れた作品で、読了後にブリュンヒルドとシグルズの関係や、ファーヴニルの立ち位置を調べても面白いかもと思いました。
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好評を博した『竜殺しのブリュンヒルド』に続く第二弾。前作が綺麗に終わっているので、どうするのかと思ったら前日譚(というかかなり昔の話)で勝負してきた。
一作目に比べると、メインキャラが四人に増えた分、かなり書くのに苦労している印象。
もうすぐ、シリーズ三作目も出るようなので、次はどうなるか。
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前作の終わりを読んで一番疑問に思ったのが、「続くの…?」だったが、なるほどそういうことか。
一瞬パラレルワールドかと思ったが、あの時代の前、ファルシオンやバルムンク、ジークフリートの成り立ちの話だった。
「ブリュンヒルドの物語」…そういうことなー。
そして相変わらず残酷。縹けいか作品よりは絶望ではないが、全然ハッピーエンドじゃなくて良い。
しかしコミックだとしんどいものは読みたくなくてハッピーなものを読みたがる最近なのになぜ小説だと構わないのか、我ながら不思議。
最初読み始めてたときはあの神竜の700年前の話かと思ったが、途中でエデンにいないから違うと気づいた。というかエデンどんだけあるんだろう。
そしてこの小国、某巨人話のように壁に囲まれているらしいが、どうやって成り立ってるんだろうか。こういうのって結構広くないと成り立たないのでは。まあ、広いんだろうな。こういうの、ついつい気になってしまうけど割とどうでもいいところばかり気になってしまう悪癖。
ファーブニルが裏切るように見えて愛に目覚めるか、目覚めなくてもブリュンヒルドをかばって死ぬとかそういう話だろう!と思ったけど合ってたような合ってなかったような。
ただ、神竜ですら愛を知っているのにそれを知らない自分は一体なんなんだ、という懊悩はなんか最近の自分に刺さるのでやめてくれ。しかももちろん特別な理由があったわけではなく、最後までそういう人間だったというだけ。まあ、自分はさすがに愛はある。猫好きだし子供も好きだし。ファーブニルは愛がそもそもないから恋愛も愛も区別してなかったが、共感できるのがファーブニルというのが悲しいといか中二病感あって嫌だなぁ。
前作もそうだったが、神竜がかなり神よりは人に近い感情を持ってておもしろい。今回はスヴェンがおかしかっただけという感じもするが、それでも人ひとりに負けるし、考えも別に全てがわかるとかでもなく普通にだまされ、普通に衝動で動き、考えもあっさり読まれたりしている。若干神性を失う感じはするが、わかりやすいのでヨシ!
本屋でこれを買ったとき、三冊目の存在も確認して、そのときは更に混乱したけどこういう流れならヨシ!安心して次も読める。まあ、次は次でこれまでの流れを更に良い意味で裏切ってくれるのかも知れないけど。
ちなみに文中にドミノ倒しとかいう表現が出てくると、読みやすいけどこの世界にドミノあるんかいとか思ってしまうので人々がなだれ落ちてきたみたいな一般的な表現のほうがいいのではと思ったりするけどでも他の慣用句だって語源とか言い始めたらどれもこういう世界にはないものばかりなわけでうーむ。