紙の本
いかにも「心の哲学者」らしい記述です。
2023/01/17 15:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
「覚える」や「わかる」という人間の知の機能について、著者が持論を展開する1冊です。
いかにも「心の哲学者」らしい記述をしているように感じました。著者独特の人間性がじわじわと伝わる内容です。
投稿元:
レビューを見る
信原幸弘『「覚える」と「わかる」 知の仕組みとその可能性』。気になってたので読んでみた。3章くらいまではなるほどの嵐でおもしろかった。4章の徳のことや5章のこれからの心のことは「初歩的な(プリマー)」レーベルなので浅め。ただそれでも、4章や5章の導入部で述べられる「現状の心はどんな感じか」という記述は、普段意識することがないので面白かった。
投稿元:
レビューを見る
タイトルを見て、ネットで購入してしまった。覚えて、思い出すという脳の働きが、わかる、ひらめくときの脳の働きとよく似ている。そういう話を昔どこかで読んだ。そして、自分自身の経験からも、それは正しいと感じている。だから、思い出すことを繰り返すのが、覚えることだけではなく、理解することに大きくつながるのだと思っている。そういう話を期待してしまった。これはすぐに読んで、自分の知識をアップデートしないといけないと思った。しかし読み進めていくと、そういう内容ではなかった。まあしかし、これはこれで新たな考え方のヒントにはなった。「アジャイル」ということばは初めて知った。まあ、走りながら考えるということだろうか。僕なんかは、ほとんどいつもそうだ。計画を立てて計画通り進んだためしがない。というか計画する時間がほとんどなくなった。とりあえずやってみる、うまくいかなければ修正する、ほぼそういう毎日だ。徳の話もおもしろい。「中庸の徳」が大切である。最終章の話は、SFで昔から出てくるわけだけれど、現実が次第に近づいてきているということだろう。AI技術にはストップをかける必要もあるという著者の声がほんの少し聞えた。あと2年で定年である。延長もできるらしいがそのつもりはない。時間がたっぷりできる。ウエルビーイング、人生の善いあり方、それを真剣に考えてみたい。
投稿元:
レビューを見る
哲学的視点のエッセイのような内容。
面白かったけどタイトルから期待した内容とはちょっと違っていました。
投稿元:
レビューを見る
書名に関する部分は1~2章で、全体的には知能に関する科学哲学的内容。人間と人工知能とを分けるのは「関連性の状況依存性」にどう対処するのかという「フレーム問題」を解決できるか否かとのこと。さらっと読めるので、「知能」に関する哲学的議論の全体像を把握するにはちょうどよい。
投稿元:
レビューを見る
【信州大学附属図書館の所蔵はこちらです】
https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BC18847552
投稿元:
レビューを見る
哲学的な知の考察。人間の心の働きや知の仕組みなどが、心理学とは異なる用語で表現されている。「知ると分かる」「科学技術の善用と悪用」「正しく恐れる」などについての記述が面白かった。特に「知的徳」については、これを獲得していくために人は学ぶ必要があるのだなと感じた。徳を高めていきたい。
投稿元:
レビューを見る
人間の知能について考察が、いろんな視点から展開される.気になったフレーズを書き留めておく.(p83) 直観は候補の絞り込みを行うことによって、私たちの物事の理解におおいに貢献するのである.(p143) 理性の適切な情動に裏打ちされてはじめて、証拠や推論はきちんと吟味されるのである.第5章の「機会がひらく知の可能性」でマインドリーディング装置の出現を想定した議論が楽しめた.「心のプライバシー」というタームは今後の展開に興味がある.
投稿元:
レビューを見る
非常に勉強になる一冊だった。
人間がどうやって学んでいくのか、知識を得られるのかが詳細に説明されている。
また、人間の脳の進化を利用した研究によって、AIの進歩など驚愕の可能性が示されていて、興味深い内容だった。
覚えること、わかることに対する自分の捉え方が変わった気がします。