紙の本
渡辺恒雄と戦争と戦後政治と
2023/01/22 00:21
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投稿者:あさ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ナベツネに対する先入観がいい意味で裏切られた。戦後メディア界の巨魁は、戦争を嫌悪する徹底的なリアリストであった。全体のテーマとなっている戦争体験と戦後政治の関係性という視点が新鮮に感じた。著者はまだ若いようだが、緊迫感のある文体で語彙が豊富。その辺の作家より文章がうまい!
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凡俗の証言本とは一線を画する名著
2023/02/20 23:28
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投稿者:貫太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は渡辺恒雄のただの証言本ではない。大学教授かと見紛うほどの著者の豊かな政治史の知識や教養が総動員され、渡辺恒雄をある種の狂言回しとして、戦後政治のうねりを鮮やかに描いている。
私が敬愛する作家の佐藤優も「波」の書評の中でこの本を「戦後の怪物の全体像に迫る最良のノンフィクション」「著者の安井氏の取材力と筆力、能力の高さが反映」と絶賛していたが、読み終えて全くその通りだと思った。
渡辺恒雄の思想と行動、そして戦後政治を、1戦争との距離感で動いてきた戦後政治、2取材者と当事者の線引きが曖昧な戦後の政治記者像、3人間感情で動く政治という3つの視座からのアプローチで見事に描いている。著者の筆力、構成力にも脱帽した。渡辺恒雄の証言を味わいたい者も、戦後政治の激動を追体験したい者も、共に読むべき名著である。
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戦争体験に基づく理念や現実主義的思考が、戦後日本社会の共通基盤となっていたことを認識するとともに、戦争を体験していない自分たち世代が、歴史から何を学ぶべきかを考えさせられた。
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表紙と人物だけで、読まずに手に取った書籍。
渡辺恒雄さんは、読売新聞の主筆。それと同時に、新聞記者の枠を超えるその時々の政治に深く関与した、保守系の大物である。
その渡辺恒雄さんにインタビューを試み、原点である戦争体験、敗戦、そこから新聞記者と政治活動をしょいこみ、全力で駆け抜けた渡辺恒雄さんの生き様を詳細に記している。
表面だけでは見えない、政治家の裏側、密約、裏切り。時の権力ある政治家に入り込み、裏から政治を操る手法、それに自らの仕事を絡ませて読売新聞のトップにまでたどり着いた。戦後の混沌とした時代だからこそ、できた芸当なのかもしれない。しかし、時代背景だけでは語れない、芯の有る新聞記者。
渡辺恒雄さんは、そういう意味では二度と現れない新聞記者であり、フィクサーであろう。
戦後政治に興味のある方は、必読の書籍。さらに続編も出るようだ。楽しみでならない。
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正直言って「読売のドン」の印象が先行して、横暴かつ独裁的な存在としか認識していませんでしたが、戦争を体験した世代にしか語ることのできない数々の言葉に考えさせられることばかりでした。と同時にこれからの政治が何を基盤に動いてゆくのか、不安になりました。
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政治記者の枠を大きく超えて戦後の保守政治に深くかかわったナベツネのインタビューを軸に関係者の証言をまとめたNHK番組をもとにした一冊。読売新聞に取材OKを出させたNHKプロデューサーの仕事に感服。現在の政治に対する危機感や歴史の舞台裏を後世に残すべきと考えたナベツネを動かしたものと思う。
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『ナベツネ』の名は、報道などでは恐怖や畏怖をもって使われることが多く、旧社会の象徴のような雰囲気をまとっている。しかしながら本書で直接、本人から発せられる信条は、戦争に対しては断固反対、先の戦争を全く評価していない。マスコミ人でありながらパブリックイメージは異なるものであることが衝撃。
良し悪しも、好き嫌いもある人物ではあるが、もう少し知りたくなった。
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有名だけれどもよく知らない人、ジャイアンツのオーナーで過去に凄い実績のある人くらいの認識だった。
インタビューを元にしているので、多少は盛られていると想うが、NHKのインタビューを元にしており、ヨイショで終わる物ではない。
印象的なのが、戦争を否定して、戦争の悲惨さを伝えることに尽力したとのこと。これまでの政界の大御所とのかかわり、戦後史もわかり参考になった。
亡くなった祖父母が、外国の戦争ニュースを観ては、私が戦争のない時代に生まれて本当に良かったと言っていたことを思い出した。
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書いてる人の渡辺さんがすごいってことを言うための修飾が多すぎて読みにくい。一瞬思った。戦争はダメだと言ってるけど、このくらいの年の人だったらその前の戦争、日露戦争あたり?と太平洋戦争を比べるという考えはなかったのかな。負けて悲惨な思いをしたから、勝った日露戦争のことも忘れちゃったんだろな。日清戦争と太平洋戦争は比較できたのだろうか。
開成、東大の人が無学の上官に殴られたらブライトが許さんだろな。
共産党は当時権力を握れる、世界を掌握できると思ったから入党したんだな。
え、西武の堤清二も共産党なの!美味しい生活の人
スイッチを切って停電させ、国民を飢えさせて体制打破をさせると中央委員が言ったとあるけど、誰なんだろ具体的に。