その時までの十二刻
2023/02/16 19:19
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投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史のあるポイントから十二刻(24時間)さかのぼり、そこからの時間を記した短編集。
鍵を握るのは女性たち。
知略に優れた側室、聖女とよばれた美女、敵対する家をつなぐ女性などなど。
伊達の義姫が超意外で面白かった。岩下志麻のイメージ(なつかし・・・)
綺麗事では済まない時代
2023/06/08 16:04
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
綺麗事など彼方に吹き飛ばした生々しい戦国作品を読みたいなら木下氏の作品を手に取るべき。
阿茶の局、細川ガラシャの章などはかなりの読みごたえ。
ただ、伊達政宗の母・義姫の物語は悪趣味でどうも受け付けなかった。
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歴史の大事に至るまでを濃密に描く「戦国十二刻」シリーズ。荒れ狂う時代に翻弄される七人の女性の一日に迫る作品集。家康の子を身ごもった阿茶の局の覚悟、愛に報いる細川ガラシャの永遠の命。じりじりと史実に迫り濃く熱い時を刻む、歴史を操る時代小説イノベーション!
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戦国を生きていく女性たちの十二刻。
特に細川ガラシャと阿茶局の物語が面白かった(*^^*)
ガラシャの与一郎に対する愛情が重いけど、こうした解釈もできるんだなぁとしみじみ。
そして、親子でも敵になる戦国という時代では子供を産むことも戦なんだと思い知らされる阿茶局の話。
あー、面白かったです。
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戦国十二刻シリーズの女人編。世に知られた戦国エピソードの裏で、「女人阿修羅」の名の通り、濃いめの想念蠢く女人に因んだ七編の物語となっている。基本、よく知られたエピソードの真実とは意外やこうだったのかも、という斬新な、大胆な、時に突飛な解釈が提示され、なるほどそうきたかと物語を愉しむことができるつくりになっている。ちょっと時間ができた時にサクッと一編ずつ読みきれる文章量もちょうど良い。
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短編で刊行するのは本当に勿体無い粒選りの短編集。特に阿茶と賛姫、義姫、千代の4話は長編とまではいかなくても、倍以上の文量で読みたくなる。事が成る一日前からを濃密に描くという手法も興がある。面白かった。
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ご無沙汰しております、木下昌輝さん。今作は戦国の世に生きた7人の女性に焦点をあてたフィクション作品。装丁が山本タカトさんなんで迷わず手に取った。やっぱりこの絵には魅かれるものがある。
知らない女人も何人かいたが、その物語を読んでいくと分かる。どの物語もとにかく壮絶で驚かされる。武将に焦点をあてがちなこの時代、そこで生きる女人の覚悟と強さと狂気に敬服する。どれも読み応えのあった中、1番印象に残っているのが「醜愛」。賛姫ではなく吉川元春の方に。結婚に美醜は関係なく、ただ強い子を産める女人が優秀だと。今のだと間違いなく炎上案件。同じく「戦腹」の家康の行いにも言える。サブタイトルの女人阿修羅に納得。