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大奥ファンタジー
2023/02/20 01:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
女の園「大奥」を舞台に、視える事で疎まれてきた主人公がその力を活かし彷徨える霊の魂を救う、感涙の時代ファンタジー。
誰もが「大奥」と聞いて思い浮かぶ醜い女の争いではなく、閉ざされた環境で起こる亡霊騒動にスポットを当てる事で制限が生まれ、サスペンス要素が加わり、王道題材の中にも新鮮さを感じた。人の役に立ちたいという純粋な想いが欠点を利点へと変えた、人の心を動かす優しい作品。男子禁制の「大奥」でも霊なら出入り出来るっていう意表を突いた所がとても良かった。
この手の話は悲劇のヒロインぶる主人公に嫌気が差す事がたまにあるけれど、里沙はどうにもならない事を嘆いたり、逆に変えられるであろう事を何もせずにうだうだしたりしない所に凄く好感を持てた。
佐之介の正体も気になるけれど、それよりも里沙との間に薄ら色付いている恋がどう成長するのか、続きを切望!
優しい大奥の幽霊譚
2023/06/05 02:54
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
幽霊が見えることで家族から虐げられていた少女が、大奥に勤めることになって記憶を亡くした霊と出会ったことで変わっていく物語。
大奥といういわゆる後宮ものといえば、陰湿な女の戦いが舞台というイメージを抱きがち。
そして幽霊が出てくるといえばそこにあるのは人死にに至った愛憎劇であったり、あるいは恐怖体験であったり、悪霊退治といった人知れぬバトルであったり。
そういった読者の想定を大きくはずして、『大奥の人情味溢れる泣ける怪異譚』という異色の物語だったと思う。
里沙の境遇を思えば人を信じたり、期待したりが難しくなって失望して諦念を抱いてもおかしくないのに、その心根は真っ直ぐで、亡霊にさえ親身に寄り添えてしまう。
一見危うくもある彼女を、亡霊の佐之介が出会って支えていくというのは、なかなか見ない感じでとても良かった。
佐之介の忘れてしまった記憶の謎も非常に気になるし、続刊を楽しみにしたい作品。
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