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94年日本生まれの私は、就職時に明らかに性別を理由に苦労したり、仕事上で身体を触られたりなどの明らかなセクハラはなく、まだ出産経験はないが産休育休などの制度もあり、産後育児をしながら職場復帰している女性もそれなりにいるという、比較的恵まれた環境にいるのだと思う。
だがそんな私でも、この物語を読んで、男性ばかりの部署内で自分が疎外されていたのだということがわかった。営業成績1位を取っても、理不尽なクレームに引っかかっても、私は彼らの【仲間】にはしてもらえなかった。同じく他部署の女性の後輩が苦しんでいるのを見て、彼女の部署の人はなぜ誰も助けようとしないのだろう?私と違って彼女の部署には彼女の同期の男性も何人かいるのに(私の部署には同期はいない)どうして思いやりの言葉一つ掛けないのだろうと思っていたが、男女の間にある認識の違いからこういうことが起こっているのだと理解した。
表面上での男女差別はなくなりつつあるが、情緒面ではまだまだ差別はなくなっていないのが現実だ。
文庫版訳者あとがきに『フェミニズムの高まりの中で、小説が啓蒙的な役割を果たすとは、日本ではあまり想像できることではない』とあったが、日本でも小説や映画を娯楽として楽しむだけでなく、自分や世の中について考えるきっかけとし、一人一人がより良い世界をつくるために行動できるようになってほしいと思った。
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勉強になった。韓国は儒教が強い国なので、日本より家父長制が強いが、日本も決して対岸の火事ではない。我が身と照らし合わせて、先人達のおかげで女性差別はかなり改善されてきていると感じると同時に、今後の世代のために声を上げ続けなければならないと感じた。
読みやすくて夢中で読んだ。カルテの体裁をとっていて、小説としての仕掛けもおもしろかった。
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女性だから受けてきた不平等や理不尽に浴びせられる誹謗中傷にふれた作品。今の日本でも少なからずあるかもって思うこともちらほら。出産に関しては女性にしか出来ないけど、子育てに関しては一緒にできるよね。「手伝う」てなんですか。あなたの子でもあるでしょと共感止まらず100イイね押したくなった。けど日本では女性の方が親権について裁判では有利だったり、情状酌量も認められやすかったりで刑期も短かったりするわけで。男女平等って難しいね。
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もちろん本書の存在は知っていたけど、読もうと思った決め手は、翻訳者の手になる韓国文学論。かの国の社会文化に触れる良いきっかけかな、と。実際、主にフェミニズムに纏わる諸問題が、物語展開を通してどんどん露呈していく結構で、多くの気付きを与えられる。他方で、物語の楽しみという観点で見ると、フラットなだけにちょっと物足りなさを感じてしまったり…。
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ややその時のニュースになるような事件をモチーフにしているところもありますが、女性が比較的社会的に抑圧されて、人間らしく活きるには束縛があったのは、日本だけではないんだなぁと読み感じることが出来ました。
より多くの方々が手に取り、少しでも和らいでくれると願います。
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いい意味での、分かりやすさ
女性が生きづらい世界は同時に、
男性も生きづらい世界になりうること忘れずにいたい
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話題作。
韓国の性差社会について少しは知れたと思う。
最近は「フェミ」という言葉を(過激派だと悪意を込めて)使って女性嫌悪を露わにする人が多く、時代が変わっても何も変わらないなあと思う。
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本当に勝手に、受け入れてくれる系の本なのかなぁ(韓国コーナーの周りのそういう本が多かったただそのせいでしかない)って思っていたけど、ガチガチのフェミニズムでした。注釈が結構入っていて、あれこれ小説?って思いもしたけど、最後の解説を見て意図の張り巡らされ感すごい、とこれぞ小説というか、文学だなぁと面白かった。
内容については、会社の盗撮のところが1番くそぅって思った。あらゆるところにある理不尽。声を上げたからとて救済されるとは限らない。
普段生活していて、自分の中にも世間の旧態依然とした感覚が内面化されてるようにも感じる。何も感じていないこともあるし、何か思っていても言わないこともある。いざという時には、立ち向かえる自分でいたいものだ。
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私自身も82年生まれで、学生の時には当たり前すぎて気づかなかった事にたくさん気づけた。
確かに生徒会長とか当たり前のように男だったしいつも男から座ってたなーと。
妊娠した性別が女だったら堕胎するとか、、男は誰から産まれてきたと思っとるんじゃ!怒
って言いたくなる…。
少しづつでも世界が変わるといいな。
解説にあった、この本に出てくる男性には名前がないって言うミラーリング、、すごいな。
説得力ある
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KPOPや韓ドラがすきで、それらを視聴するなかで韓国女性は強いなと思うことがあった。
この作品を読むうちに彼女たちは強いのではなく強くなるしかなかったし、自分の意見を主張するしかなかったんだと思った。
わたしは20代女性で、電車で痴漢にあったことも、道で見知らぬ男性に体当たりされたことも、エスカレーターで盗撮されたことも何回もあるが、それらを男性の知人に話しても「そんな人本当にいるの?気にしすぎじゃない?」と言われたことも何回もあるし、モテ自慢のように扱われるのが不快だった。自分たちが被害に遭ったことがないからこちらが自意識過剰のような反応をされて、更に苛立つ。
この作品に登場する女性たち、特にジヨン氏の母のミスク氏はつよく頭がいいなと思った。
本当に読んでもらうべき層にまでこの作品が届いてほしい
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どうやったら不平等をなくせるのだろう。
まだこの事実を読んだだけ、知っただけ。
日本でも同じことが言えるなぁ。
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恥ずかしながらフェミニズムという言葉も深く理解していませんでした。
主人公キム・ジヨンを通して、韓国社会の課題がリアルに描かれています。
女性というだけで感じる様々な場面での性差は、日本のそれに比べて露骨かつ顕著で驚きました。
韓国の女性ってなんとなく強くてたくましい、エネルギッシュに活躍しているイメージがあったけど、置かれている状況はなかなか理不尽なもの。
男性が言う「手伝う」に対する違和感の描写では、男女間で、そもそもの前提や意識のズレが生じていることを改めて感じました。
日本においても程度は違えど同様の課題は多い気がします。
それを社会全体の問題として考えないといけないな、と思いました。
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なんやこれー、日本の話?ジヨンより二つ上で独身やけど、結婚してたらわたしにもあり得るやん!読み進めるうちになんとも言えないもやもや、苛立ち、やるせなさ、いろんな楽しくない感情が雪だるまのように膨れてきた。なんかムカつく。何に?社会に?時代に?
と書くと、わたし何さま?になってしまうけど、それぐらい心引っかき回される本。
それその通りやけど、言ってもどうしようもないよね、ていうことではあるけどジヨンが思いをはっきり言葉にしているところはすーっとする(とはいえ、言ったところでどうしようもならない展開が続くのでなので、もやもや、いらいらの気持ちがもれなく続く)
いらいらモヤモヤはするけど読んで良かった。
くどいけど、いらいらモヤモヤするので、スッキリはしない本です。
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韓国昔の実情と物語が良い塩梅でクロスしている。
女性の社会進出における問題が読みやすく提供された作品。
この本に共感する女性は多いのではなかろうか。自分も極めて"公平"な男女平等を望む
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様々なデータや情報をもとに書かれているという、極めてユニークな形式の小説。解説を読んで、読書中に気づかなかった言葉の表現の設定に驚いた。自身の無関心にも気付かされる、奥が深すぎる作品。