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紙の本
東大世界史問題の具体例(正答例、添削例)を一問ぐらい入れろよな
2023/06/29 00:05
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近読了したダン・ジョーンズ『中世ヨーロッパ全史』の内容に触発され、世界宗教史について更に知りたく購入・一読。たいへん分かりやすい内容で、ためになりました。付録の年表である「世界の宗教の流れ」も、便利でよい。(A3用紙にカラー・コピーして、いろいろ書き込みながら知識の集約と定着化を図っています。)それにしても、日本における「引きこもり」現象は、仏教における「出家」と似てないであろうか・・・
「一神教では、あるいは世界宗教では、教えを記した聖典が決定的に重要な意味を持つわけだけれど、多神教では神話が重要だ。日本の神道にも、「古事記」や「日本書紀」といった神話がある。もっとも、神話は神々の物語で、そこで教えが説かれているわけじゃない」(77頁)。
「ローマ皇帝の側としては、広大な帝国を支配するためにキリスト教を利用しようとした。多神教だと、どの神を信じるか、たくさんの選択肢が生まれてくるけれど、キリスト教では神は一つで、その絶対的な神を共通に信仰することで帝国が一つにまとまるというわけだ」(97頁)。
「キリスト教が広まる以前に世俗の世界を律するローマ法がすでに確立されていて、キリスト法を作り上げる必要がなかった」(98頁、ユダヤ法やイスラーム法が存在することとの違いの淵源ですね)。
「仏教の信者は、ブッダの悟りがどういうものかどういうものかということを常に考え、一歩でもそこに近づこうとしてきた。そして、自分たちで悟りはこういうものではないかと想像し、それを経典にまとめてきた。だから、多くの経典が作られ、その内容が異なっているわけだ」(123~4頁、従って仏教の方が哲学的であり自由な発想を許すということにもなる)。
「ところが、仏教になると、布教の仕方はそれとは反対になる。仏教を受け入れる側が出かけていき、それで教えを取り入れることになるんだ。こういうやり方は「求法」(ぐほう)と呼ばれる」(129頁、キリスト教における「布教」との違いですね)。
「アダムとイヴの物語は、最初ユダヤ教のなかで生まれたわけだけれど、ユダヤ教には原罪の教えは生まれなかった。ところが、キリスト教では、第6講でもふれた三位一体論とともに、原罪が決定的に重要な教えとなった」(163頁、アウグスティヌスに由来する)。
「最近では、皇帝教皇主義ということばは、世界史の研究者のあいだでは使われなくなっている。そんなことはなかったというんだね。何しろ皇帝は聖職者ではない。ギリシア正教会で、皇帝がローマ教皇のような役割を果たすようなことはなかった」(175頁、但しロシアはやはり違うようである(183頁参照))。
「キリスト教の世界では、中世のスコラ哲学で、商売をいかに肯定するのか、その論議が行われた。利子を取ることをいかに許すのかも、哲学の議論の対象になったが、商売が人々にとって共通の善になるという理論が編み出されることで、許されるようになった。禁止が議論を呼び、議論のなかから新しい考え方が生まれる。この過程があったからこを、キリスト教社会で経済学が生まれたのだ」(263頁、イスラム教との分岐点ともいえる)。
なお、誤植は三箇所ですかね。(60頁で「東」と「西」が逆、197頁の「アリストテレスス」、240頁の「初代」は「初代皇帝」が正しい。)それはさておき、何回も読んで、本書くらいの基礎知識は頭に入れていきたいものである。
紙の本
世界の歴史の動きと宗教
2023/06/29 05:37
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:チップ - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界史、日本史の授業で歴史の流れを暗記しただけではわからなかった「宗教」のから見た歴史の流れ
「宗教」「権力闘争」の面から見た歴史は大変わかりやすく、面白かった。
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