フランスの人口学者のエマニュエル・トッドさんとジャーナリストの池上彰さんとの対談
2023/09/28 15:26
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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
ウクライナ問題を考える時、それまでの世界の民族の歴史感情が深く関わってあることがよくわかりました。LGBT問題や民主主義の西側論理がが必ずしも世界の潮流ではないことも改めて認識しました。
ロシア、プーチン批判だけでは戦争は終わらないし、日本の方向も出てこない
2023/07/20 10:39
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投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、フランスの歴史人口学者・家族人類学者のエマニュエル・トッドさんと池上彰さんの対談で、日本人の視点の違った切込みがあり、そういう見方もあるのかという面白みがある。日本から見れば、ロシアはウクライナに突如侵攻した、プーチンは異常だと思ってしまうが、ロシア、ウクライナの専門家や軍事戦略に詳しい方がそうでないことを明らかにしている。例えば、ウクライナを巡ってアメリカとロシアは水面下を含めて交渉を行ってきたが、その交渉をアメリカが中断したことにより軍事力が前面に出てきた。しかし、それとは違った切り口がある。目次を見ると、
はじめに
第1章 ウクライナ戦争の原因とジャーナリストの責任
第2章 終わらない戦争
第3章 無意識下の対立と「無」への恐怖
第4章 アメリカの没落
第5章 多様化していく世界と我々
ロシアはもちろん悪いのだが ― あとがきに代えて
年表 うくらいな戦争をめぐる動き となっている。
以上のように、ウクライナが戦場になっているが、アメリカとロシアの代理戦争という側面は無視できない。アメリカを始め、NATO軍構成国から、10兆円をはるかに超える兵器がウクライナに供給しており、アメリカの弾薬不足すら出てきている。日本にも協力要請が出ているといわれる。しかし、犠牲はウクライナの人々であり、戦争に狩りだされた両国兵士であろう。ウクライナがNATOに入っておれば戦争はなかったという方もおられるが、戦争がより早く始まっていたに過ぎないだろう。ウクライナはロシアと西側をつなぐ架け橋という役割を指摘されているが、相当な外交力が必要で、ロシア寄りで、支持率が低下していたゼレンスキー大統領には重荷には違いない。ロシアよりアメリカに問題があるという指摘には妥当性がある。本書でも指摘されているがイラクの大量破壊兵器保有を口実にして、アメリカが大規模な戦争を仕掛け、何もなかったことに責任を取らず、過去のベトナム戦争、アフガニスタンでの失敗等の軍事力の頼った世界戦略の破綻は数多い。少なくともアメリカの世紀は終わったと言える。ここで日本はどうすべきかという課題が出てくると思われる。ロシアの人口、GDP等は決して大きくない。しかし、経済制裁の成功例は少なく、ロシアの社会・経済が混乱しているように思えない。それより、ポーランドの動きに注目された点に気づきがある。家族形態の話まで出てくると、研究する分野という意味があると思う。一読してほしい本である。
問題はロシアもアメリカも
2023/10/02 23:06
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投稿者:とらとら - この投稿者のレビュー一覧を見る
ウクライナでの戦争については、直接的にはロシアが侵攻したことが一番の問題ではあるというのは基本において、アメリカにも全く責任がないということではないし、アメリカ自体も問題を抱えてる。より問題なのは、この本の中で言うと、アメリカおよび西側諸国が、最終的にロシアに勝てないかもしれないということではないかと思いました。ロシアを孤立させることもできないし、産業基盤が弱まったアメリカには砲弾・弾薬を供給しきれないかもしれないという懸念。超大国が存在しないで、中大国の分権化した世界が安定的に共存できる秩序やバランスがどのようにしてできるかが難しいと感じる。
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p19 トッド この戦争は、ウクライナ中立化という当初からのロシアの要請を西側が受け入れてくれれば、容易に防げた」と指摘。
つまり、ウクライナとアメリカが、ウクライナがNATOに加盟することが、いかにロシアにとって脅威なことだったかという点を理解していなかったかどうかになる
p27 ロシアフォビアに動かされている自立した地域圏
バルト3国、ウクライナ、ポーランド 非常にロシアへの恨みをもっている
p67 ウクライナの西部(ガリツィア地方)はかつてポーランドが支配していた
将来ウクライナがこの西部はポーランド、東部はロシア、そして真ん中のキーウ、ドニプロ川のあたりがウクライナと、要するにウクライナが3分割されてしまうという、そういう未来も見えてくる気がする
p118 ウクライナの中流階級の人々が大量におそらく流出しただろうと言われている。中流階級がないという国は成立しない。中流階級があってこそ、国家というものは成立する。
p173 私は、いまよくこう言います。いまの人類が直面している問題は2つあり。地球温暖化とアメリカだと
p176 わたしは5年だと思いますね。人口動態でみるとロシアの人口が最も減り始めるのが5年後であること、また第一次世界大戦、第2次世界大戦ともに5年ほどで終わったということもあります。
p177 それで結果的に、どこにも勝者がいないという戦争がいま展開されているんだということを、これも残念ながら私達は認識なければいけないのかなと思っています
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トッドさんの受け答えが、曖昧だったり、理由を明確にしなかったりで、ちょっと?が点灯。もしかしたら「第三次世界大戦はもう始まっている」と読む順番を間違えたのかもしれない。前作にすでに具体的な理由があったのかも。内容はロシアと同じことをイラクにしたアメリカが、生産力が落ち斜陽の兆しがみえてきた覇権をなんとか繋ぎ止めるためロシアを追い詰めていったというもの。これは私も前から感じていた説だったので、ストンと腑に落ちる部分が多かった。
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アメリカの経済力を生産力で考えると、凋落している、という指摘は眼から鱗だった。2023.6.15のウォール・ストリートジャーナルの記事で、「日本、米への砲弾提供を協議 ウクライナ支援で」という記事も見方が変わって来た。
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2000年代
ロシア :プーチン政権下 安定化した保守的な社会
ウクライナ:破綻
ロシアへの恨み バルト三国、ウクライナ、ポーランド
現在
欧州 :ジャーナリズムという信仰 抽象的な自由 嫌ロシア
アメリカ:ドイツをロシアから引き離す? 戦争への嫌悪感なし
中国 :「平和」で中心に近寄る
ウクライナ戦争で西側は「現実=リアリティー」と直面
親族システム
アングロサクソン、フランス、北欧 :核家族
ロシア、中国、アラブ他 75%の国 :父系、共同体家族
日本、ドイツ :中間的 男子長子以外が自由な個人
世界は多様化
西側 :リベラルな価値観の押し付け
ロシア :権威主義だが、他国の国家主義を容認
アメリカ一強へのロシア、中国の異議
グローバルサウスはロシアに近い
アメリカ:寡頭制の台頭 民主主義の衰退
アメリカが脱落するかが真の問題
無責任な行動の終息が 世界の平和へ
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内容は、E.トッド氏が、以前からその著書(『第三次世界大戦はもう始まっている』)で言っていたことだ。その主旨は、
「いま起きている戦争の責任は、プーチンやロシアではなく、アメリカとNATOにある」ということです。」
前著が2022年6月のこと。1年を経て、ようやくその意見を、日本でも、一般に知られていて、メジャーな池上彰氏が取り上げ、対談をし、その内容が上梓されるようになった。
もとより、専門家でなくても、多くの知識人はその意見を理解してはいただろう。ただ、それを公に発言することがハバカレルか、あるいは聞いてもらえない時合いだったのだろう。ここに来て、少し風向きが変わってきたのかな?
「反ロシア感情、ロシア嫌いの感情というのは政治家の間ではなくて、ジャーナリストたちの間で始まっている」
と、サンフランシスコ州立大学教授アンドレ・ツィガンコフの意見を紹介しつつ、今の世論を形成するメディアも批判している。冷静に情報を分析した報道ではなく、ウケるニュースを垂れ流している責任は重い。
とはいえ、そんな耳障りの良い、自分の欲する情報しか耳に入れない国民にも非はあるとも思う。
ロシアの危機、プーチンの凋落という、西側の大半が求める方向の報道ばかりに耳を傾けていると、今後の判断を誤るだろう。
池上氏も、「実は一番の危機は、アメリカの危機ではないのか。」と。
さらには、
「ウクライナでは大変な苦戦をしている。つい私たちはそこだけを見てしまうんだけど、もっと広い、長いスパンで見ると、実はロシアの世界戦略が成功しつつあるのかもしれないということですね。」
お茶の間の人気者の池上氏にこう言わしめた、トッド氏との対談は価値がある。
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読み始めて、頁を繰る手が停められなくなり、直ぐに読了に至った一冊だ。
本書の場合、「凄く面白い小説」の「停まらない」とは少し違う意味合いで「停まらない」であったと思う。何方かと言えば「少数意見?」なのかもしれないモノの中に在る、真実のようなモノを示されるような気がする叙述が連続しているのである。
2022年2月のウクライナでの事態は、「ロシアによる侵攻」に他ならないので「ロシアは問題」とされ、そういう報じられ方の“一色”という感じだったと思う。それは概ね1年半を経ても大きくは変わっていないと思う。そうした中で「寧ろアメリカが問題」とするのは、既に「少数意見?」というように聞こえるような気がする。が、本書のエマニュエル・トッドは少し前から既にそういう趣旨の観方を示している。
本書はそのエマニュエル・トッドの談を、池上彰が“聞き手”として引き出す対談集のような内容である。フランスと日本とをオンラインで結ぶ対談を繰り返し、その内容を纏めている。
エマニュエル・トッドはフランスの歴史学者で、積上げられた統計資料に依拠して国々の社会変化を論じる等、独特な研究で知られている。現在、彼は本国では「反体制的知識人」という感で、必ずしも自由に御自身の論考をメディアで発表し悪い面も否定出来ない状況下に在るのだという。他方、日本では「欧州の学識者」という、もう少しフラットな位置に在るので、御自身の論考を発表するようなことがし易いという。そのエマニュエル・トッドはウクライナでの事態を「第三次世界大戦」と評し、その論考を日本で最初に発表した。その日本で発表した内容がフランスの新聞に紹介され、他の国々でも取上げられるということが既に在ったのだそうだ。
そういう事柄も在って、エマニュエル・トッドは日本での出版企画に少し積極的と見受けられ、本書の企画に参画したようだ。本書では、ウクライナでの事態を「第三次世界大戦」と評していることを踏まえながら、簡単に収拾し悪い様相になっている世界の危機を論じていると思う。
国々の経済活動は、大局的に観て、何十年間かでその様相を変えて行く。今般、“制裁”の問題等で、ロシアが如何こうということに留まらず、方々の国々の様子が変容を強いられるような様子も既に見受けられることが本書の中で指摘される。そうした意味で事態は既に世界を巻き込んでいる。そして兵器の供給というような事も続くが、これは或いは“参戦”も同然であろう。結果、戦場となってしまったウクライナでの死傷者が増える一方である。
本書の中では、第一次大戦や第二次大戦のように、足掛け5年間程度は戦争状態が続いてしまうかもしれないというようにも指摘されている。そしてそれは「勝者無き戦い」に終始してしまうのかもしれないとも指摘されている。
こういうような「考える材料」は押さえておくべきだと思う。雑誌記事のように手軽に読める本書は御薦めである。
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ニュース、新聞を見ていると、明らかにロシアがおかしく、ウクライナがかわいそうだと報道している。確かに軍事行為に及んだロシアは非難されるべきだとは思うが、なぜそのような行為に走らせたのかまで考えを巡らせることは必要であろう。同一の意見だけを信用せず、さまざまな視座を手に入れて、思考すべきであることを学べた。
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欧米諸国は民主主義や人権の尊重など、西側の価値観を押し付けがち。しかしそれは世界の中ではまだまだ少数派なのだから、反発が起きるのは当たり前。
一種の逆張り本ですが、こう言う観点もある事を知るのは大事。
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結構、面白かった。
インタビューをされる側が、ウクライナ戦争に関しては情報戦が行われてて、情報が錯綜してて何が本当か分からない。と言っていて、正直だなと思った。
攻め込んだロシアには非があるのは当たり前だが、アメリカも焚き付けたよね?という内容は、そういう面もあるのかなー。と思わされた。
この戦争が今終わる事でメリットを得る者は誰もいない。というのは、暗い想いになりつつ、そう考えている人がどちらの陣営の上層部にもいるのかな?と思った。
アメリカ側→ロシアの思ったより高い生産力に根負けしたと思われたくない。
ロシア側→このまま戦争して、アメリカ陣営に劣らない国力を見せつけたい。
以上の事からこの戦争は長期化するとこの本は予想していた。
あまりこの件については詳しくないけど、アメリカが日本に武器を作らせたがっているというニュースを見たから、アメリカの生産量がロシアに追いついてない。という見解は無知な私には説得力があった。
明らかにアメリカ側についてる日本の国民としては怖い。
あと、ウクライナに攻め込んだロシアとイラクに攻め込んだアメリカでは、アメリカがいくら強く批判しても同じ穴のムジナだというのは、前から思っていた。
この本では、すでに冷戦は始まっており、この代理戦争がポーランド(ロシアを恨んでる)なんかも絡んでくると第三次世界大戦になりかねないと言っていて怖い。
また、ウクライナ戦争はドイツとロシアを切り離すアメリカの思惑もある。ドイツとロシアを結ぶノルドストリームを爆破したのはアメリカなのではないか?とする考えもこの本には書かれていた。
本当かは分からないけど、私はアメリカが正義の国だとは別に思っていないのであり得なくもないのかな?と思った。
この本の全てを信じるわけではない。
ただ、ニュースは画一的すぎて、なんとなく不気味な意図を感じてしまうので、一つの視点としてこの本を取り入れられて良かったと思う。
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言われればそうかな、という、納得感はありました。たしかに。
エマニュエル・トッドが中立的な立場で書いたと冒頭にあります。
ウクライナ戦争はプーチンのせいであるが、真の原因は、アメリカとNATOにあると暗にいっている
第3次世界大戦はすでにはじまっている
ウクライナ戦争はそもそも、ロシアとドイツを引き離そうと、アメリカが始めた戦争だ。
パイプラインの爆破も、ロシアの仕業とあるが、トッドは、アメリカとイギリスがやったに違いないといっている
ロシアにとって、ウクライナがNATOに加盟することがどれほどの脅威であるのかを西側は理解していない、いや、アメリカは理解していたからこそ、ロシアにウクライナを侵攻せしめた
そういう意味でアメリカが望んだ戦争であり、真珠湾と同様、アメリカとは、他国を戦争に向かわせることをする国なのだ。
ウクライナを支援しているアメリカも、グローバリゼーションとして生産能力を外にだしてしまっているので、どこまで体力がもつかはわからない。ロシアと、アメリカのがまん比べだ。
ロシア嫌いの地域圏というのがあって、バルト3国、ウクライナ、ポーランドである。
ポーランドが再軍備化をすすめていてフランス、ドイツなんかよりも、強い軍事国家になりつつある。そしてユダヤ人がかつて多く住んでいたところ、中流を担っていたユダヤ人が戦争によって消滅させられた
もともと、ウクライナは破綻国家であって、国家の体をなしていない。
戦後のウクライナは、非常に悲劇的なものになる。すべては破壊されて、復興はとても困難になる。アメリカが何か援助をするとも思えないから
NATO加盟国の1つに対する攻撃はNATO全体への攻撃をみなす それによって、NATO軍(西側)VSロシア(+中国、インド、西側以外)という構図になっている。
だから、ウクライナ戦は、アメリカを中心とした西側と、ロシアとの第3次世界大戦である、そして5年は続くとみている。
また、ウクライナでアメリカが破れるのではないかという確信を中国は気が付きだした
西側で工業力をもっているのは、実は、ドイツと日本なんです、アメリカでない。
ドイツも日本も、家族制度や親族システムがきわめて似通っている
ドイツも日本も、西側にいるのは、第2次世界大戦で敗れたからという理由なんです。両国とも、アメリカに占領された保護国なんです。
この状態、リベラルの自由主義というものを作り上げたのは、フランス、イギリス、アメリカなんです。
アメリカの外交施策の1つとして、同盟国を見放すというものがあります
もし、台湾で対中国戦があった場合に、西側が負けそうになったら、台湾や日本をアメリカは平気で見放すでしょう。だからウクライナでも同様のことが起きないともかぎらない
ドイツが、アメリカに従わなくなるような可能性も想定することができるのかもしれません。
日本も、岸田首相が、アメリカによって、ウクライナにつれていかれた。いいことではないんです。
中国がロシアをささえ、インドもロシアに親近感をもっています。
ロシアは権威主義だけども、それぞれの国の特殊性を尊重して、自国の価値観を他の国には押しつけていません
一方、アメリカという国は、アメリカ的な民主主義をいろんな国に押し付けています
アメリカの崩壊ということになれば、「アメリカに従っていればいいんだ」という思考停止状態から、脱して、もう一度考えなおさなければなりません。
アジアにおける日本、アジアの中の日本ということをもう一度考えるべきです。
トッドいわく、アメリカが崩壊したら、日本の取るべき道は3つ
①アメリカの傘から抜け出して、真の自立のために、核武装を行うこと
②中立国となること
③子供をつくること
目次
はじめに
第1章 ウクライナ戦争の原因とジャーナリストの責任
第2章 終わらない戦争
第3章 無意識下の対立と「無」への恐怖
第4章 アメリカの没落
第5章 多様化していく世界と我々
ロシアはもちろん悪いのだが―あとがきに代えて
年表 ウクライナ戦争をめぐる動き
ISBN:9784022952233
出版社:朝日新聞出版
判型:新書
ページ数:200ページ
定価:790円(本体)
発売日:2023年06月30日第1刷
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対談形式で読みやすい
自分達がいる、アメリカに追従する日本が世界でマイノリティになっていることがよくわかる
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ロシアと西側の代理戦争としてのウクライナ戦争に関する報道は、その量と内容についてジャーナリストが持つ信仰のようなものが影響しているという指摘は報道内容に対して自分の軸をちゃんと持たなければいけない、という気持ちを強くさせる。単なる戦争、軍事的な分析だけでこの争いを語るのではなく、多面的側面から読み解くからこそエマニュエル・トッドは先を見通すことができるのだろう。ジャーナリストとして中立的立場である池上彰も自身の軸を持って語っているので大変参考になる。
いずれにしても問題だらけだな、世界は。その問題を上手く利用してやろう、という国々の利己的な思惑は恐らくなくならないけど、勝ち負けだけじゃなく、もう少し穏やかになって欲しいと思う。