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関東大震災と民衆犯罪 立件された一一四件の記録から みんなのレビュー
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紙の本
多くの人が殺戮される時、権力だけでなく民衆も加わる事実を見る
2023/10/16 20:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雑多な本読み - この投稿者のレビュー一覧を見る
関東大震災で数多くの在日朝鮮人、中国人さらに日本人が殺害された事実は広く知られている。その事実を正面から受け止めず否定される人もいる。その実態は隠された故に、殺害された実数を把握できないまま、現在に至っている。何故、殺害されたのか。その理由も判然としないところは多い。多くの人が殺害されたことを認める人の中でも、その理由や殺害者のプロフィールも違う。ステレオタイプに陥っているケースも多く、戒厳令下に軍隊や警察が殺害の中心であり、それに煽られただけの大衆という見方もある。しかし、軍隊や警察の意図を越えて、武器を大量に持っていた在郷軍人会が中心になったという見方もある。本書は、少ないながら、犯罪者として立件されたケースを中心に、民衆犯罪の問題を問う。もちろん、読み進めると政府、軍隊、警察の問題も押さえている。目次を見ると、
はじめに
第1部 関東大震災下の国家と民衆
1 軍・官・民一体のエスノサイド
2 自警団、その組織と活動実践
3 エスノサイドの背景
第2部 刑事事件化した民衆犯罪の動向
1 朝鮮人襲撃事件にみる自警団の情動
2 日本人襲撃事件の実態と被害者像
3 自警団員裁判の実態と加害者像の再検証
第3部 沖縄出身者と自警団
1 沖縄出身者襲撃伝承とその特徴
2 関東大震災、ふたつの体験記
3 沖縄出身製紙労働者の震災経験
4 沖縄における伝承の形成と定着
巻末資料
結びに代えて
索引 となる。
以上のように、震災が発生し、震災対策を怠っていた弱点が出てきた東京を中心に大被害となる。木造が多く、江戸時代に防火のための幅の広い道に建物が建ち、避難のために大八車に布団等の燃えやすいものを積んで逃げるなど、教訓が生かせないまま、火事が広がり、多くの人が焼死した。その時、政府中枢はパニックになり、朝鮮人が独立運動を進めていたことが頭にあり、事実がないにもかかわらず、戒厳令を発する。朝鮮人らを捕らえ、抵抗すれば殺害を認め、それがどんどん膨らんだ通知となり、流言飛語が飛び交っていくことを押さえる。しかし、民衆犯罪というのは、警察の下部組織として育成されてきた消防組を中心に、殺戮を行う事実を押さえていく。そこに在郷軍人会、青年団が加わり、自警団となっていく。現在と違って、刀、槍、中には猟銃、銃が持ち出される。政府は時間が過ぎ、対応の誤りを知ると、方針を変えてしまう。その責任を自警団に押し付け、国際的な批判を回避するためか、隠ぺい工作に走る。この問題の本質を明らかにしないと、将来にわたる対策ができないことは間違いないだろう。一読してほしい本である。
紙の本
警察は傍観者どころではなく、主犯
2023/10/02 16:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
関東大震災での朝鮮人虐殺における警察、司法、政府は、この事件の傍観者といった生易しいものではなく、どうやら主犯であったようだ、「不逞鮮人を義憤にかられた一部民間人が成敗した」、彼らはこう主潮続けていたのだ
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