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紙の本
人気シリーズのスターターセット
2024/01/03 06:17
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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸の貧乏長屋を舞台に、お騒がせ独身男コンビを筆頭に、大家や浪人や訳ありな住人たちが、日常のちょっとした事件を解決していく、愛すべきお節介者たちのドタバタ時代人情物語。
シリーズ20巻と今からでは躊躇してしまう長さだが、お得な価格の3巻セットは手が出し易くて良い。基本的に1話完結の連作短編だから、ゆるく読み進めて追い付けるのも良い。
住人は多いが、漏れなく全員が異彩を放っていてインパクトが強く、長屋の住人紹介図も手伝って、混乱する事なく読み易い。
決して余裕があるわけではないのに、困ってる人を放っておけない江戸っ子魂。貧乏でも心はいつも温かい。互いの良い所と、時には賢しさも吸収して、似た者同士の「万松コンビ」を始め、長屋全体が一つの似た者家族になっていくのを微笑ましく感じた。
特に、おかぼれ~ふろしきまでの「久蔵」の物語が心に響いた。自分の損得勘定は一切なしにも拘わらず、相手へは得を与えようと試行錯誤する優しさ。お梅の「湯の子」など、その時代特有の問題も知れて勉強にもなった。重いストーリーも軽快な文体と、想像の斜め上を行く空回りの破壊力に、笑いがとまらなかった。
他人事に首を突っ込まずにはいられないが引き際は潔い、そんな住人たち全員が主役の飽きがこないシリーズ。
20巻まですべて読んでも、きっとまだ先を読みたいと思うだろうと、3巻を読み終え感じた。
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