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常に警告を発し続けてきた文学
2023/12/01 02:40
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
物質的な豊かさを否定した「森の生活」は、150年後の今読むべき1冊ですね。原子力の危うさを物語に変えた小林エリカ、現代の巫女なのかもしれません。
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文学と環境をリンクした論考をまとめたものだが、スケールの大きさに驚いた.このような文学講義がなされていることも再認識して嬉しく思った.聞いたことがないような語句が頻出.まず エコクリティシズム.環境問題への一般的関心の高まりが文学自体を変化させつつある由.多くの作品が紹介されていたが、石牟礼道子の『苦海浄土 ー わが水俣病』.多和田葉子の『献灯使』が気になった.あとがきで著者の幼年期の姿が紹介されていたが、団塊世代の小生も似たような記憶がある.循環型の生活だったのだ.一連の記憶は大事にしたいと思っている.
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エコクリティシズムという学問分野があるそうです。
これは、文学と環境の関係を研究するもので、この本はその実践の一端を示すものとのことです。
ソローの「森の生活」から始まり、いろいろな文学作品を題材にして、人間と環境のかかわりがどのように作品の中で描かれているかが書かれています。
人間中心に考えるのではなくて、人間もまわりの環境も同じように考えることが大切だと思いました。
いろいろな文学作品が紹介されていましたので、いくつかので作品を読んでみようと思いました。
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環境分野の思想にはそれなりに通暁しているつもりだったが、本書で初めてエコクリティシズムというものに触れた。
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文学は環境問題の前に無力か。
これまでの価値観では解決できない今の環境問題をどう扱っていくか、その視点の展開のヒントが文学作品に表れていると思った。『苦海浄土』や『献灯使』を読んでみたい。地球と人間を二元化して考えるのも、地球を対象化するのも近代的な発想だと思うけれど、もうそれでは立ち行かない。そんなポストモダンなあり方を考えるヒントは文学作品の中にある。
『クララとお日さま』は内容の復習にもなって勉強になった。