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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
12歳で母を亡くし天涯孤独となった少女が、故郷の仙台から遠く離れた江戸の地で、持ち前の心馳せからの慧眼を活かし絵師を志す時代小説。
父を知らず、母も亡くし、独りになったおふゆの心をそっと支えた、幼馴染みの役者への恋慕。年齢と、立場と、時代と、すべてにマッチしたちょうど良い距離感に胸が焦がれた。役者として名を揚げていく想い人、上達していく同門の画力、やり場のない焦燥感もピリピリと伝わってきた。
「死絵」との出会いで、人との繋がりを振り返り、自分なりの死者の弔い方と、絵のあり方を見出だしていくおふゆに、共鳴が止まらない作品。
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歌川国藤を師匠とし、絵の研鑽を積むおふゆが主人公。この時代、女だてらに絵師を目指そうというだけでも大変なのに、父親はおふゆが幼い頃に亡くなり、女手一つで育ててくれた母も既にない。おまけに師匠の怒りを買ってしまい絵師として仕事をすることを禁じられてしまう。八方塞がりのおふゆだが、昔からの知り合いである旅芸人上がりの役者・市之進だけが心の支えだった……。
四章からなる本作だが、一章でタイトルの意味が判明すると同時に、その後の展開が読めてしまった。予想通りでなければいいなと思いながら読み進めたが、残念ながら予想は当たってしまった。
それでも最終章での展開は予想を上回っており、涙腺が緩んだ。
刊行日2023/10/14、NetGalleyにて読了。
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絵師としての成長というかは恋愛のほうが強い感じで、私には合わなかった。
途中でどう終わるのかわかってしまってからは、いつおふゆちゃんは一人前になるのか??しか気にならなかったけど、それもなんか中途半端で終わってしまったし。
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202311/設定は面白そうだったけど、安易な展開と仕事より恋愛思慕の比重が高めであわなかった。過剰に感じるお京らの優しさも気になった。
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おふゆちゃんの健気な姿に勇気をもらいましたし、師匠である歌川国藤の元で、絵師になるために奮闘する姿に感動しました。
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絵師の修行中のおふゆ。
昔馴染みの役者市之進や兄弟子の岩五郎に励まされ絵の修行に打ち込んでいるが思うような絵はまだまだ描けていない。
そんな時死んだ役者の姿を描いた「死に絵」を目にしてその絵に魅入られる。
おふゆの絵師としての成長譚。
女が絵師としてやっていくのが大変な頃、一生懸命に励む姿が描かれている。
やがて訪れた悲劇の後、死に絵を描くおふゆ。
これから絵師として羽ばたいていくのだろう。